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認知行動療法で苦しくなった時の対処法

こんにちは、心理カウンセラー(公認心理師)の高牟禮(たかむれ)です

カウンセリングをしていると
セルフワークとして
認知行動療法を実践される方とお会いすることがあります。

この方法で楽になった、
という方もおられるし、
逆に辛くなった、という話も結構あります。



自分の思考や感情を分析していくのは
時として、負担のかかる作業。

あまり根を詰めすぎず
休んだり労ったりすることも
大切と思います。



加えてある用語が
重荷になっているケースがありました。

それは「認知の歪み」という言葉。


この「歪み」という言葉自体、
「自分がおかしい」とか「間違っている」という
自己否定の強化に繋がってしまうことが多いです。

自分を楽にするため始めたことのはずが
「歪んでいる思考を矯正せねば」
といった思考が強まり
帰って辛くなるケースは多いですね。



個人的にはセルフワークや
カウンセリングの現場で
この言葉を使いたくないですね。

私の場合、より肯定的で受け入れやすい
と思われる言葉を心がけています。



例えば、「不便な認知」と「便利な認知」
という言葉。

あるいは「デメリットの多い認知」と
「メリットのある認知」という言葉。



過度に自分を追い詰める思考があるとわかった時
「歪んだ思考を修正しよう」と考えるのではなく
「自分にとって不便でデメリットのある認知を、
便利でメリットのあるものに変えよう」
という感じで進めていくのです。

こういった表現にするだけで
クライエントさんの表情が
明るくなることが多いです。



「不便な認知」を「便利な認知」に
「デメリットのある認知」を「便利な認知に」といった表現の方が
重苦しさや自己否定的な意味合いが
薄れるようです。

当然認知再構築の過程が、
進みやすくなります。



セルフワークやカウンセリングで用いる言葉は、
クライエントの感情や思考に
大きな影響を与えます。

より肯定的で、配慮のある言葉の方が
思考の変容や自己受容の助けになります。



カウンセリングでは
言葉一つでガラリと変わる、
その力の大きさを日々実感しています。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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