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WEBデザイナー&ディレクターが、精神までフルボッコにならないための心得。

大昔は、自分のデザインや提案が否定されるのが本当にイヤでした。それは、提案物と自分を切り離せてなかったからだと思います。

「提案=自分のセンスやプライド」という構図が、自分自身を否定された気にさせます。相手はその提案の足りない部分やズレを指摘しているだけで、提案者のことを否定しているのではないはずです。


なので、

まずは、基本設定を据えなおす。

デザイナー&ディレクターは、アーティストではありません。自分の内側から溢れ出すセンスを相手にぶつけ、震え上がらせることが仕事ではありません。役割としては、クライアントの先の顧客・市場・地域社会が喜ぶ姿を理想図*として描き、実現させるためにサポートすることだと考えます。(*飛企画では、MVVと相関図を組み合わせ表現したります)

そして、その理想図実現にひもづく目的達成・課題解決の前に立ちはだかる制約をいかにたくさん目の前に置き、すきまを縫う最適な道を見つけられるかということが具体的業務だと考えます。そうすると、制約をたくさん出すためには結局、客・市場・業界・社会・時流を理解していかないと始まらないんだと気付くことができます。


原因の追求先を「人」ではなく、「やりとり」に向けてみる。

制約をたくさん出すことに目を向けると、意見の受け取り方が変わってきます。人ではなく、やりとりの方へフォーカスできるようになります。

  • 提案が通らないのは、その道が目的地に辿り着くために最適解ではなかったということ。

  • 最適解ではなかったということは、制約が充分に目の前に置けてなかったということ。

  • 制約が充分でなかったということは、コミュニケーションが足りなかったということ。


こう捉えると、足りていなかった部分を質問に変え、全方位への理解度を増強することで、1mmずつでも最適解に近づけていくことにシフトできます。わからない部分を相手と補完しながら、とにかく目的地へ推し進める過程の中で新たな気づきも出てきたりします。

もし、理想図の輪郭が具体性をもって浮かび上がってくるようであれば、一度スタート地点へ立ち返り、共通の理想図をしっかり合意形成し共有したいものです。それができる状況であれば絶対ここに立ち返るべきだと思っています。

上記に至るまでに、お互いの理解が追いついていない、考えが偏っていることは当然あります。「自分が正しい」「相手が間違っている」という思い込みが一番のNG。お互いに「一理あるかも」という姿勢で物事を見ることが重要になってきます。(それが叶わない状況であれば、一旦現時点での落とし所をさぐり形にしていくのが吉かと)

懲りずに脳内リンク

少し経過を見ていけば、また理解の具合も変わってくるので、懲りずに共通の理想図を持ち出し脳内リンクさせていきます。上下を行ったり来たりしながら一気通貫になる状態になれば、A4一枚で社内外の理解度を高めることが可能になります。そのために、お互い共通の理想図を見上げながら、目の前にあるデザインや提案物を客観性をもって、あーでもない、こーでもないとやる状態であれば健全な状態。

その構図になれば、良いも悪いも「目の前の提案物」であり、自分のセンスやプライドと切り離して捉えることができるはずです。反省はもちろん必要ですが、怒る必要なも凹む必要もない。只々冷静に「良くするためにはどうするか?」を詰めていくだけです。

最終的には、クライアントの先の地域社会で、素敵なアクション、コミュニケーション、ムーブメントが起きればOK。とにかくそこを描きたい。

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