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加速主義

  President Online の最新記事から「「新型コロナウイルスは、時間の動きを早めている」(茂木健一郎氏)

  新型コロナウイルスの影響は未だ測りきれず不安も大きい中、私たちが見舞われる様々な変化を「チャンス」に変えられるよう、考え方のヒントを与えてくれる記事です。

  筆者である茂木氏が注目するのは、「加速主義」という言葉。

  もともとは、あるシステムや体制の矛盾や問題点を乗り越えて「次」のステージに行くためには、そのやり方を邪魔をせずに突き詰めてしまえばいいという考え方らしいのですが、茂木氏が指すのはもうひとつの「加速主義」。

  すなわち、時代の変化や技術の進歩によってやがては来るだろうと予想される社会のあり方を先取りして実現してしまう、起こるであろうことを積極的に起こしてしまう、というような、ポジティブな「加速主義」です。

  例えば、今回の事態で急速に拡大した在宅勤務。以前から働き方の多様化やワークライフバランスという観点で議論されていたにも関わらず実際には変化は遅々として進みませんでした。

  しかしコロナウイルスの感染防止という止むに止まれぬ時代の要請で、その変化が一挙に進んでいます。そしてそれによりこれまで気づかなかった在宅勤務のメリットや、必要な工夫に多くの人が目覚め始めているというのです。

  人間の脳は現実のものとして体験しないとなかなか身体性の面で腑に落ちないもので、体で納得しないと社会にも浸透しない。その意味で、今回の危機は新しい働き方が日本に広まるきっかけになるだろうというのが(脳科学者らしい)茂木氏の主張です。

  時間の動きを早めることで、ピンチをチャンスに変える。危機をできるだけ前向きに乗り越えたいものだと結んでいます。



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