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大晦日は2023年の総括のようなことを書きました。

今日は元旦なので、IT組織における2024年の展望を書いてみようと思います。

企業はコスト削減に動く

コロナ禍の期間は緊急事態であったために、企業は支出に対して寛容だったように思います。2024年はコロナ禍が過去のものとなる過程で、この寛容だった支出を改め、合理化を進めるでしょう。効率の悪い組織・プロダクトは見直しを迫られ、より合理的な判断が進むと思います。この過程で、もしかすると海外IT企業のレイオフがそうだったように、膨れ上がった人件費を抑えるためのレイオフが日本でもトレンドになるかもしれません。

AI利用の拡大

まあこれは書くまでもないですが、特に生成AIをプロダクトに取り込む動きは加速すると思います。カスタマーサポート周りのAI導入はすでに粗方終わっているような感じですが、マーケティングや販売、そして財務分析など外側から内側にAIの導入が進んでいくのではないかと考えています。

IT人材の報酬は引き続き上がる

相変わらずIT人材の報酬は上昇トレンドを維持するでしょう。生成AIがいくら生産性を上げると言っても、本当にユーザがお金を払いたくなるプロダクトを作り上げられる人材というのは一握りであり、良い人材は取り合い続けることになります。

一方、円安や競争の激化によるオフショアの人件費の上昇や、日本のおける少子化の影響もあり、企業は自社のIT人材の育成にも積極的に力を入れざるを得ないでしょう。これまでは、IT人材の流動性を考えて自社での育成を積極的に行わない企業が散見されましたが、そろそろそんなことも言ってられないのではないかと思います。退職されないために社員エンゲージメントも高めながら、育成にも力をいれる企業が増えるのではないでしょうか。

リモートワーク・オフィスワークの論争は終了

真に優秀なエンジニアはSlackやZoom, Google Meet等のコミュニケーションと、たまのオフィスアワーで十分連携しながらパフォーマンスを出すことができます。一方オフィスワークはコミュニケーションの取りやすさから調整事には非常に有利に働きます。自社がどちらのポジションを取るかは、ほとんどの経営者は既に判断を終えており、現時点で中庸の働き方を許容している場合、一気にどちらかに倒すと退職者が出るため現状維持を続けるのではないかと思います。

コミュニティによる学習機会の増加

これも既に観測されつつありますが、ITエンジニア向けのオフライン勉強会が復活しつつあります。テクノロジーの進化は早くまた多岐に渡っており、個人や企業の取り組みだけでは十分では無い中で同じ技術・同じ立場同士のコミュニティは価値を取り戻し、学習機会はより増えていくと思われます。これはエンジニアリングマネージャーにも言えることで、テクノロジーを中心としたマネジメントにおける学習とスキル獲得の機会を企業で得ることが難しい人にとって、コミュニティは強い拠り所となるでしょう。

おわりに

振り返ると当たり前のことしか書いていませんが、2024年はエンジニアの開発現場に直接関係しそうな小さな変化が多く起きるのではないかと思います。エンジニアリングマネージャーとしては、今後の変化を予測しつつ、対策を先回りして進めておきたいところです。一年後、まだnoteを書いていたら答え合わせしたいと思います。

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