パフォーマンスが出ないメンバーをサポートする

以前書いた記事にて、入社3ヶ月で陥いる状況とそのときのマネージャーが取るべき対応についてまとめました。

この記事で書いた内容は主にマネージャーからメンバーへのフィードバックの形でしたが、では具体的にどのような行動をマネージャーは取るべきか、また、同じような状況で「パフォーマンスが出ないメンバーに対してどのようにサポートするのか」という点を本記事ではとりあげます。

まずはチームでサポートする体制をつくる

マネージャーは、メンバーのパフォーマンスが一時的ではなく継続的に出ない、という状況に直面したとき、最初にメンバーには「誰しもが壁にぶつかる」と伝えることが大切です。チームのメンバーも、そしてマネージャー自身も、パフォーマンス不全に陥らなかった人はほぼいないはずです。

その上で、チーム内でのサポート体制を構築することが重要です。一度壁にぶつかった経験者が、パフォーマンスが出ていない当該メンバーのことをサポートし、協力を促せるような仕組みを体制化します。ときにはメンターを置いたり、複数のメンバー間1on1を設定しても良いでしょう。経験豊富なシニアメンバーがメンタリングを担い、チーム全体でサポートする体制を整えた時、チーム全体の一体感と共感をも育むことができるでしょう。

個々の強みを活かす環境を整備する

パフォーマンスが出ない状況では、メンバーはどうすればパフォーマンスが出るのかばかり考えてしまい「自分に合った役割で活躍する」という発想になりません。マネージャーは各メンバーの強みと弱みを事前に理解し、それに基づいて役割を割り当てることで、パフォーマンスが出やすい環境を整備することが重要です。

個々の強みを活かせるようになると、メンバーも自信を持って仕事に取り組むことができるようになります。その上で、弱みを克服するためのトレーニングやサポートを提供することで、成長を促進し、自己効力感を高めることができるようになります。

何はなくともフィードバックとコミュニケーション

「常に気にかけてもらえている」という感覚は、メンバーにとって安心感を産みます。このとき「監視している」と捉えられないようなコミュニケーションをしましょう。1on1で、良かった行動と改善すべき行動をフィードバックすることで、メンバーの不安を和らげますし、目標への取り組みを具体的にサポートできます。また、マネージャーは、チーム内でのオープンなコミュニケーションを促すようにして、メンバーが気軽に意見や悩みを共有できる環境を作ることも重要です。これにより信頼関係が築かれるようになり、組織全体の士気が高まります。

長期的なキャリアパスの支援

強み弱みの把握、またコミュニケーションと合わせて、メンバーの長期的なキャリアパスについて一緒に考える機会を定期的に設けます。
会社や組織がキャリアの形成を支援し、メンバー個人の目標と会社の目標がどのように連動するかを設計することで、マネージャーはメンバーの将来のキャリアの可能性についての共に考えることが出来るようになります。キャリアパスに向けた成長実感をメンバーが感じられるようになれば、メンバーのモチベーションも向上し、組織の成長に貢献できるようになるでしょう。

まとめ

この4つのアプローチを通じて、マネージャーはメンバーが直面している状況を理解し、適切にサポートすることができるでしょう。その結果、チームのメンバー各々が自身のキャリアパスに沿った自己実現を達成し、また組織全体としても高いパフォーマンスを維持することが可能となるのです。

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