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江南長城 臨海 天台宗 最澄ゆかりの地

こんにちは、
kindle作家のけんいちです。

今回は、前回に引き続き最澄ゆかりの地のお話です。場所は中国の浙江省にある臨海です。

天台宗の総本山である浙江省の天台山から新幹線(高速鉄道)にのり南で15分ほどに古い町があります。

臨海という町です。
歴史は古く漢の時代までさかのぼる古い町。その後、隋や唐の時代に大きくなり宋、明、清と改築されてきて万里の長城のような大きく立派な
城壁が存在します。

その為、
北の万里の長城と比べられ
南の江南長城とも
呼ばれているんです。

川沿いに城壁が築かれ外観は壮大で美しく古城内も古い町並みが残っており雰囲気のある観光エリアも広く長い道があり十分に楽しめる古城です。

2泊して翌日の朝に長城を散策して歩きました。本当に万里の長城を小さくしたような感じです。

かなり綺麗に保存されていてクネクネと山道に沿っているのが絵になりました。

山道を越えると城壁部分になり長い直線が続き古城の中を一望でき奥にある龍興寺に向かって長い長い長城が続きます。

今回は行けてませんが臨海市の南東 41 キロメートル、東シナ海沿岸の10㎞には桃竹鎮城という城があります。

この城は、明の時代、13世紀~16世紀ごろに日本(倭の国)の海賊と戦うために築かれた城。

臨海の街は狭いので観光するにも2日あれば十分見て回れます。

臨海の観光の目玉は江南城壁と城壁沿いにある古いお寺。
龍興寺です。ここが最澄ゆかりの寺です。

後は古城散策です。

ちなみに、日本のサイトで臨海を紹介しているのがほとんど見つかりません。

最澄のゆかりの地なんですが、情報がほぼありませんでした。

天台宗の信者が中国の天台山まで来たときは、ここに寄り宿泊や観光をして行くとは思いますが案外知られていません。僕も初めて知りました(笑)

龍興寺の前にある最澄と通訳の僧の像

龍興寺は、唐の時代705年の創建で、境内に千人以上の仏の仏舎利が保管された千仏塔があり寺の裏山には4つの塔がシンボルのように建っています。

他にも最澄の前の時代(奈良時代)に日本にやって来て仏教の戒律制度を確立した鑑真(がんじん)も立ち寄っています。

鑑真(がんじん)

鑑真は日本への渡航を5度失敗に終わり6度目で渡日を果たし鑑真は4度目の渡航前に龍興寺に寄っているのです。

鑑真の日本渡航で弟子の思托(したく)は龍興寺の高僧でした。思托(したく)は日本で唐招提寺の建立を補佐し「大唐伝戒師僧名記大和上鑑真伝」を編さんし、鑑真入滅後は、麻布を漆で張り合わる「脱活乾漆(だっかつかんしつ)」の技法を用いて鑑真和上坐像を制作した人。

坐像は現在、奈良県の唐招提寺で日本の国宝となっています。

最澄はここ臨海にある龍興寺でも天台宗の教えを学んでいます。

そして、ここに龍興寺の裏には最澄を祭るお堂があります。

お堂自体は古いものではなく近年立て替えられたようですが、この辺りに昔はお堂があり最澄も勉学に励んでいたと言われています。

日本の天台宗から授けられた、最澄受戒霊跡の石碑がありました。
ここで天台宗の戒律を受けたという意味での石碑です

最澄を祀る報恩堂
最澄を祀る報恩堂にある日本の天台宗から最澄の石碑
傳教大師最澄受戒霊跡の石碑

しかし、基本的には鍵がかけられ閉じています。

扉の隙間から最澄の像がみえました。

掃除をしている係の人に中に入れないのか尋ねました。

僕が日本人と伝え、どうしても拝みたいと伝えると鍵を開けてくれました。

中には最澄と共に来た通訳の僧の像が2体そして左右には、このお堂を立てた儀式の写真や風景など古いお経の写しなどが展示されていました。

これは価値のあるものをみれた気がしました。

古くはありませんが日本人にしか興味ないものですが閉じたお堂を開けてもらえたので貴重な体験でした。

千沸塔 1000以上の仏舎利を収めた塔がありました。

古城の古い町並みは長い直線のメイン通りがあり裏路地が何本もあり散策が楽しかったです。

オシャレなお店も数多くあり食べ歩きにも十分楽しめるので若い人たちも多く来ていたのが印象的。

それにしても暑い日だったので外を長時間歩くのはかなり危険で
皆さんお店に入り涼んでいました。

この町のもう一つの楽しみはレストラン「栄村」というお店があります。中国にも何店舗かのチェーン店があり上海では超高級店として有名です。

なので1度も行ったことがありません。

一人最低でも数万円はかかります。

その栄村には 3段階のレベルがあるようで、ここには3段階のレベルの違う店が存在しているのです。

超高級店
高級店
ローカル店

と3段階あります。

超高級店はさすがに手がでませんが
高級店とローカル店に行ってきました

初日の夜はローカル店へ
これが人里離れた山奥の辺鄙な道の途中にお店があるのですが、車でやってきて超満員でした。

本当に周りに何もなく道の途中に店が突然現れてるので驚きました。客が来るから市内で店を構える必要がなく安い場所で店をだしている印象です。

タクシーもこんな山奥まで中々来てくれないような場所。

帰りのタクシーを気にして行きのタクシーに話を聞くと市内から客を乗せたタクシーに上手く帰りに乗るか?

又は市内から、店に向かう運賃も支払うので来てほしいというような場所。多くの人は地元民なのか車で来ていました。

観光客でここまで来てる人は少なめかなと印象でした。

2日の夜は高級店へ
これも市内から離れているのですがローカル店よりは山中ではなく郊外の広いエリアに建築されたモダンな建物

入口から広々として待合室も広く場違いな感じをしながら待機。

食材が並ぶ場所で料理を注文し大宴会ができる会場に案内されました。

豆腐が名物で食べ放題。

出てくる料理は田舎の料理を創作してアレンジしているので基本味はどれもおいしく食べれました。

今回の旅は最澄のゆかりの地を巡る旅でした。

上海から近いこともあり(といっても新幹線で3時間)比較的楽にいけました。それなりに見どころがあり最澄以外にも街の散策が楽しい臨海でした。

日本ではほぼ紹介されていないので、もし興味があれば行ってみてね。天台宗の信者は定期的に来ているのかもしれませんが、来るとしたら上海経由なのかなと思いました。食も楽しめますし綺麗な街でした。

長上から龍興寺の山をみた風景 数百年変わらない景色っぽい

最後まで読んで頂きありがとうございました。


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