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壊れるときや崩れるときは、あっという間

何時間もかけて作ってきた砂場のお城。

何日もかけて作ってきたプレゼン資料。

何週間もかけて作ってきた原稿。

何か月もかけて作ってきた建物。

何年もかけて作ってきた芸術作品。

何十年もかけて作ってきた信頼。

何百年、何千年と作ってきた、歴史や環境。

長い時間と労力を作ってきたものが溢れている世の中。

目の前にある様々な物質、生きとし生けるものが長い時間をかけてつくられてきた。

その集大成が今この瞬間の一番時間的に進んだ時。

多くの作られてきた遺産と信頼を受け継いで、その恩恵を受けている。

そしてそれらに対して感謝を感じながら生きる人は幸せである。




どれだけ時間をかけられて作られたものについても、それらはすべて儚くてとても脆いもの。

時には一瞬で壊れたり、崩れてしまう。

何時間もかけて作ってきた砂場のお城は、大雨によって一瞬で流される。

何日もかけて作ってきたプレゼン資料は、パソコンの不調により一瞬でデータが吹っ飛ぶこともある。

何週間もかけて作ってきた原稿も、火事で一瞬で燃えてなくなる。

何か月もかけて作ってきた建物も、地震で一撃。

何年もかけて作ってきた芸術作品は、心無い人の暴力で壊れてしまう。

何十年もかけて作ってきた信頼は、ほんの些細な一言で崩れ去る。

何百年、何千年と作ってきた歴史や環境は、戦争によってあとかたもなく消滅する。

ありとあらゆるものについて、作るのは相応の時間がかかっても、壊れたり崩れたりするのは一瞬。

ふと気づいたときに眺めたものは、実は最後の瞬間であることもよくあること。

当たり前のように感じていた命の灯についても、長年育んできたものが一瞬で消滅する。



これはとても当たり前のことであっても、気が付かないこと。

全てのものが当たり前に存在しすぎていて、その特別さを感じないこと。

全てが儚くて脆いという事に本当に気が付くのは、すべてが壊れて崩壊した後。

それまでは本当の意味でそのものが存在していたありがたさには気が付かない。

失って初めて気が付くこと、時にはそのような経験も必要かもしれない。

それを経験してこそ、次の段階に進むことが出来るのだから。




ありがとうございました。

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