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デフレマインドのままインフレが進んだ先には

インフレが続いている。

金銭の価値が下がり、モノの価値が上がり続けている。

そして、それが止まる様子がなかなか見えない。

このまましばらく継続する可能性も高く、金銭に頼っている人々はより苦しくなってくる。

心意気で少しは賃金が上がっているように見えるが、それ以上に物価が上がり続けているため、実質的には賃下げ状態が続いている状態になっている。

いくら労働組合が頑張ろうとも、現状のインフレに対して賃金上昇が付いていくことが出来る企業はごくわずか。

その結果、賃金が上がりにくい業界で働く人はより必要な物だけを買うようになる。

そうでなくても現在の日本ではデフレマインドのままである人がほとんどであることから、ますます物が売れなくなってくるのが目に見える。









現在の様子が続くとどうなるのか考えてみる。

まず多くの人が物を買う量を今まで以上に減らすようになり、より物は売れなくなる。

それは毎日の食事であったとしても、買うものは出来るだけ安いものにシフトするということ。

今まではキャベツを買っていた人が、もしかしたらもやししか買わなくなるかもしれない。

そうすると、値段を上げた商品は高いままで売られなくなり、結局は値段を下げざるを得ない。

ただそうすることによって、小売業は利益が少なくなり、赤字が拡大していく。

そして元々高いものは値段を下げても高いのでその商品は売れず、最終的には廃棄されてしまうものが増えてくる。

もしくは時間が経って品質が下がったものしか売られなくなっていく。

その結果、よい物がますます売れなくなってくる。

国民は生活必需品であっても使用する量を減らして、さらなる節約に磨きをかけるようになってくる気がする。

もしかしたら究極のサバイバル状態になるまで頑張れるようになってしまうかもしれない。

日本人であることから、どこまでも我慢することには長けているので、実際に出来てしまう気がする。

それが行きつく先としては、もしかしたらある意味究極的に洗練された賢い消費者になるかもしれない。

究極まで無駄をそぎ落とした結果であり、ある意味最強の国民になっているかもしれない。









小売り側としては、ここで赤字が拡大するわけにもいかず、スーパーは取り扱うものの数を減らすようになる。

そうすると結果的に農家や漁業などの生産者が作っても売れなくなってくる。

いわゆる大量生産・大量消費が叶わないことから、規模によるメリットが失われてくる。

その結果、大きなところであるほど事業縮小や撤退を迫られるようになる。

肥料の値段も上がっているし、高齢化が進んでいるから、今年で農業をおしまいにするという人も今まで以上に増えるように感じる。

これがさらなる働く人の賃金を下げることに繋がり、最終的には廃業するところも多いかもしれない。

そうすることで食料をはじめとして多くのものが不足するようになる。

最終的には適正な需要とマッチすることでバランスがとられるかもしれないが、全体でパイが縮小していることは事実。

その結果、急に発生する危機に対応するには非常にもろい状態になるに違いない。

いざ戦争が起きた時、災害が起きた時、地球が氷河期になるように大きく環境が変わってしまうとき、これらに対応することはかなり厳しい状態になることは目に見えている。










このようにデフレマインド状態で長期のコストプッシュインフレ状態になると、とても悲惨な状況に繋がってくる。

まさに今がその状態になっていて、現状はそれが止まる気配がない。

全てがぼろぼろになりつつある状態、その中でどのような心構えで生き残ればよいのか。

大切なのは、個々人でまずは究極のスリム化を目指すこと。

無駄なものを見極めて、それを無くしていく作業が必要。

そしてそのうえで本当に生きていくのに必要な物を選抜し、それらをちゃんと常日頃からローリングストックという形で持っておくという事。

そして今までの大量生産・大量消費という異常な感覚を、必要な分だけ生産・消費するという正常な状態に戻すこと。

個々人の対策方法で、この問題は十分に乗り切れる気がする。

もちろんそれだけではない様々なイベント・出来事があるかもしれないが、それらはある意味世の中の過剰な無駄による歪から生まれたもの。

だからこそ、少なくとも個人が究極のスリム状態に早めになっておくことはとても大切な気がする。

インフレになったからと言ってインフレマインドにする必要は無い。

デフレだからと言って、デフレマインドにする必要もない。

全ては自分が本当に必要とするものを必要なだけ使うという、丁度よいバランスを作っておけば、多くの問題は気が付いたら通り過ぎていることになるかもしれない。










ありがとうございました。

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