見出し画像

サッカーにおける歩幅理論!

 今回は「サッカーにおける歩幅理論」というテーマでお話させていただきます。現在、伸び悩んでいる選手や、サッカーがもっとうまくなりたい選手は、是非最後まで読んでください。あまり皆さんが考えたことないところから切り込んでサッカーの原則についてお話します。
 早速ですが、サッカーが上手くなりたいと思ったときに、テクニックとスピードとフィジカルから考えてトレーニングを組むことが多いと思います。
 自主練では、ボールを使ってドリブルの練習をしたり、リフティングをしたり、壁当てをしたりします。スピードを向上させようと考えれば、坂ダッシュをしたり、ランニングをしたりします。フィジカルを鍛えるには、ジムで筋トレをしたりしますよね。このテクニック、スピード、フィジカルというのは、もちろんサッカーにおいてとても大切です。ですが、この3つだけレベルアップさせても、サッカーは上手くなりません。サッカーは「ゲーム」と呼ばれていますが、ゲームと呼ばれるものには、必ずルールがあります。そのルールから攻略方法を考えていくことは大切です。ゲームによっては「この方法で必ず勝てる」といった「ルールの穴」みたいなのがあったりします。これをサッカーで言うと「戦術」と言います。戦術の勉強をしておけば、サッカーの勝ち方、攻略方法みたいなのが見えてきます。プレー中どうすれば良いのかが明確になってくるのです。プレー原則も同じで「こんな時はこうすればいいよ」みたいなことが分かっている人と、毎回考えないといけない人とでは、勝率が全然違います。つまり、サッカーが上手くなりたいなら「テクニック、スピード、パワー」以外に「ブレーン(サッカーIQ)」もレベルアップしていかないといけないということです。他にも、メンタルも大切で、ここを意識してトレーニングをしている選手や指導者は少ないですが、レベルの高い選手や指導者はこういった「抜けやすい要素」もしっかりと押さえてトレーニングを考えていきます。
 
 頭のレベルアップとして、「こんなプレー原則知っていますか」って話を今回はしたいんですが、みなさんはプレーしているときの「歩幅」を意識したことはありますか。いつもサッカーを教えるときにここをが忘れられがちです。例えば、密集地や狭いスペースをドリブルするときは、足元にボールを置きます。この時、素早くボールを動かすには、より多くボールに触る必要があります。歩幅を狭くして、足の回転を速くして、ボールにたくさん触ることで、より多くボールに触ることができます。
 同じドリブルでも、ロングカウンターで、スピードに乗って「膨大なスペース」「長い距離」をドリブルするには、歩幅を広くします。スプリントのフォームに近づけた状態でドリブルする必要があるのです。このように、プレーによって歩幅を変えることが大切です。密集地の狭いスペースで歩幅を広くしてドリブルすると、簡単にボールを奪われてしまいます。長い距離をドリブルするときに歩幅を狭くしていると、すぐに相手ディフェンダーに追いつかれてしまいます。
 
 ゲーム中の動きの歩幅で、例えば「歩幅を狭くした状態」と「歩幅を広くした状態」、同じ距離を同じ速さで走るとして、楽なのはどちらかと言うと「歩幅を広くした状態」です。歩幅を狭くすると、足の回転が速くなります。それだけ「動きの量」が増えます。
 ただし、ゲーム中に同じ方向に一直線に走り続けることはあまりないので、途中途中で方向転換が連続します。このときは、歩幅を広くすると反発する力を強く受けるので、疲労がたまりやすくなります。加えて、歩幅を広くすると、動きが鈍くなってしまいます。方向転換しやすく、方向転換の時に受ける反発をできるだけ少なくするためには、歩幅を狭くするべきです。

 紹介したのは、本当に「歩幅理論」の代表的な例です。「こんなときは歩幅を変化させるとプレーしやすくなるよ」ということが山ほどあるのです。
 
 ちなみに、ボールを持っていない時の、サイドチェンジや守備のスライドなどで横移動するときは、歩幅を広くして体力の消耗を減らします。歩幅を広くして移動スピードを上げた方がいいです。逆に、ゴール前などで動きの変化に対応すべき状況では、歩幅を狭くしておいた方がいいです。こうやってひとつひとつ「歩幅」を意図的に変化させてやることが大切です。
 メッシ選手を見ていると、ドリブル中もギアチェンジしている感じがありますが、あれは明確に歩幅や姿勢を変化させて「速く走る」ことに特化するのか「ボールを触る」ことに特化するのかを、考えている証拠です。
 
 話をまとめます。
 歩幅を狭くすると、急な方向転換がしやすく、加速がしやすくなります。
 歩幅を広くすると、一歩が大きくなるので、広く大きく動くことができて、割と体力を消耗せずに移動することができます。
 歩幅を広くすると、無理のない走りのフォームに近づくので、走りやすくもなります。歩幅をプレーに合わせて変えていくことが大切で、逆に言うと、歩幅がプレーと上手く結びついていないと、良いプレーができない原因になり、伸び悩んでしまう原因になるので要注意です。歩幅にも原則があるので、ここについて学ぶことも重要ですよというお話でした。
 今回は「サッカーにおける歩幅理論」というテーマでお話させていただきました。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
※「いつでも」「どこでも」聞ける『音声配信』です。
「サッカーが上手くなりたい人」におすすめの情報を発信しています。スペインバルセロナにあるアカデミーやアルゼンチンのクラブでプレーして学んだことを、海外サッカー経験者から直接お届け致します。
音声配信:『VORAZ FUTBOL CLUB』 Anchor/Spotify
ーーーーーーーーーーーーーーーー
VORAZ FUTBOL CLUB(ボラスフットボールクラブ)は、スペイン産ポゼッションフットボールを体現する、滋賀県大津市のサッカークラブです。現在は、日本サッカー協会にチーム登録し、滋賀県・社会人サッカー連盟に加盟しています。活動の場は、主に日本サッカー協会主催の関西社会人サッカー・滋賀県社会人サッカーリーグ戦です。
※ボラスフットボールクラブは、共に戦いたいという情熱をもった選手を募集しています。サッカーが下手でも構いません。謙虚で礼儀正しく、コミュニケーションを積極的に取れる選手を募集しています。チームへの加入を希望される方は、「LaBOLAサイトのメッセージ」もしくは「Instagram」から参加申請を記入の上、ご連絡ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?