見出し画像

サンフランシスコベイエリアでベーシックインカムの動き

こんにちは。社内起業家としてサンフランシスコベイエリアで得た気づきを定期発信しています。どなたかの未来創造・新顧客価値創造のヒントとなれば幸いです。

Basic Income in the San Francisco Bay Area

サンフランシスコベイエリアの都市で特定のコミュニティを対象にベーシックインカムを導入する動きが増えています。Oakland市は月$500, マリン郡は月$1000, サンフランシスコ市は月$1000、低所得ファミリーや有色人種の親、芸術家などを対象に期間限定で支給します。

ベーシックインカム自体は古くから提唱されていますが、なぜ今になってベイエリアの都市で運用開始されるようになったかはカリフォルニアのStockton市が3月に発表したベーシックインカム1年間の試験運用した結果が影響しています。

Stockton市と提携大学のレポートによると毎月500ドル支給された低所得者のグループはフルタイム雇用は12%増加したのに対し、支給されていないグループの増加は5%に留まったとのこと。また給付金の37%は食料品、22%は商品購入、11%公共料金、10%自動車関連などほとんどが生活必需のために利用され、タバコや酒類に使われたのは1%未満。ベーシックインカムは経済的安定性、精神的・身体的健康の改善との間に因果関係があると結論づけられました。

Stockton市の結果にも驚きはありましたが、3月の結果を見てその翌月の4月から運用開始の決断をする自治体のスピード感に驚きました。Covidの対応もそうでしたが、ベイエリアの都市郡はデータドリブンで意思決定が迅速に行われます。また、試験運用でデータとして良い結果を示すことができれば、他の自治体にも展開されやすいのはベイエリアの特徴とも言えます。

以上、またサンフランシスコ生活で気になった動きを定期的に発信していきたいと思います。

Attribution: This cover has been designed using resources from Freepik.com, created by pch.vector


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?