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ノー転記な経費精算システム(その1)

自己紹介がわりに、まだkintoneがない頃の、昔の業務改善事例を書きます。ヒョーケイさんとの違いなど、汲み取って頂ければと思います。

まだウィンドウズXPが主流だった頃、私は総務と経理と情シスごちゃ混ぜの仕事を担当していました。経費申請は、手書きの用紙に領収書をつけて行っており、それをもとに『現金で』精算金を準備し、会計ソフトに手入力で記帳していました。

月末月初の忙しい日に経費精算の申請が重なると大変だったので、まずは会計ソフトへの手入力をなくすため、Excelのフォーマットに入力してもらい、会計ソフトへコピペで入力するところから始めました。

転記作業というものは、それ自体が価値を生み出す仕事ではないにも関わらず、転記ミスが発生したり、それをチェックする必要が出てきたり、非効率以外の何物でもないような気がします。

当時は給与も経費精算も『現金』だったので(今では考えられないことですが・・・)、現金を袋詰めする際に金種表が必要でした。Excelには金種ごとの枚数を表示する仕組みも追加しました。

非効率といえば、毎回ほとんど同じ支払いばかりなのに、勘定科目を都度入力するのも手間でした。そこで、会計ソフトから過去1年分の現金仕訳を書き出し、費用項目と勘定科目の紐付けができるマスターを整理ました。申請者が、Excelで経費申請をしたときに、VLOOKUP関数で勘定科目を紐付けるようにしました。

ここで、高速代、通行料、高速道路代など、『表記ゆれ』の問題が発生しますが、幸いにも会計ソフト側で勘定科目コードに枝番を付けて細かく管理していたので、支払項目マスターのエクセル表に高速代や通行料など、それぞれ追加しておくことで個人のこだわりや違和感に対応しました。また、マスターにない新しい支払い項目があった場合にも対応できるように、自由記入の欄も設けておきました。

経費申請のExcelは、個人ごとに別ファイルだったので1つのExcelにまとめたり、会計ソフトに仕訳データとして、そのまま読み込める形式のファイルを作り上げるために、マクロを組み込みました。

その後、経費申請が週一回という決まりになったので、週に一度マクロを動作させれば金種表と会計仕訳のデータが自動生成されるという、かなり効率的な仕組みとなりました。

この頃は、まさか将来的にクラウドに置き換わったり、マクロが属人的だと言われるような世の中が来るとは、全く想像していないことでした。

(その2に続く)

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