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PC筑陽だいたい順調、白丸ナス順調

なすの定職が近づいている。2月中旬から踏み込み温床で種まきをして、ビニールの開閉を毎日して面倒をかけてきたなすたちが無事育っているのでホッとする。苗屋から買えば手間は省けるけど、自分で育てる醍醐味はたまらない。

今年始めてPC筑陽(以下PC)という品種にチャレンジしている。PCは単為結実するのが特徴。単為結実とは受粉せずとも花が咲けば実になるということ。普通は花が咲いてハチなどが受粉してくれてなすの実がつく。

単為結実が世の中に出た理由は、なす専業農家の受粉作業の手間を省くため。露地栽培なら必要ないけど、ハウスになるとハチを飼うか自分でホルモン処理しないといけないから手間だしお金もかかる。農家は高齢化して70歳を超える「産業」になっているため、なるべく省力化して作業負担を減らすことが求められているためPCが販売されるようになった。

僕は路地栽培だからPCは必要ないけども、開花した花が100%結実するというタキイ種苗の触れ込みに釣られて試してみることにした。全部なすになるから収穫と管理作業は大変になるけど…

育苗してみた感想は、樹勢が強くてコントロールするのが難しいのと、育苗期間が短いこと。発芽してから本葉がつくまでは他のなすとそこまで変わらない。本葉が2枚になってからの成長がはやいため、管理が難しかった。播種時期を2月末か3月に入ってすぐで十分間に合う。

白丸ナスは毎年つくっているから育苗は完璧といっていい。福岡県の中原種苗が販売している水なすのように丸くて薄緑色のなす。1本の木からは大量に収穫できないのがネックだけど、肉厚でうまい。白丸ナスを輪切りにして熱したフライパンにバターをしいて両面焼きにするとステーキのようになって本当においしい。焼いたなすで一番おいしいと断言できる。味付けは塩だけで十分。

苗は完璧にできることにこしたことはない。でもだいたいでいい。農業は完璧にできることはまずないのでだいたい70%くらいできれば「完璧」といえる。どれだけ頑張ったところで自然災害や気候には勝てないわけだから、成功も失敗も時の運に大きく左右される。そもそも成功も失敗もないかな。生活だから生きていれば十分。

来週は定植やるぞ、食料つくっていかねば。

※画像は白丸ナス

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