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抜け道は在日米軍

日本政府は外国人の入国を全世界禁止することを発表し、今日実行された。

世界中のメディアがオミクロン株の詳細をトップニュースで扱っている。デルタ株が世界の人々を殺し、医療体制が限界を超えた国もあるので、今回の政府の措置に反対する声は少ない。未知の不確定ウイルスに対してはリスクを極限まで下げるほうを選択するのは無難であり、現時点では正解だろう。感染力が強くても重症化率と致死率が低ければ制限を解除すればいいだけの話だ。長期的戦略と臨機応変な対応が求められる。

岸田は安倍、菅とコロナ対策が失敗したことで瓦解したことを理解していることで今回の外国人全面入国禁止措置を選択したのだろうが、理由はどうであれポイントを下げることはあるまい。

今回の決定に限らず、日本政府がウイルスを抑えようと何らかの政策を実行しても絶対に抜け道ができる。

それは在日米軍だ。

彼らには日本国内法が施行されない。日米地位協定という不平等条約に庇護されている。他の国から完全に入国禁止にしたとしても間違いなくオミクロンは侵入してくれる。在日米軍が査証なしで無審査で入国していることは公然の事実であり、日本政府に止める権限はない。沖縄に総面積の8%もの米軍基地があり、米軍軍人が基地外でレイプをしても捕まらず、トランプが横田基地に着陸したことが象徴的だ。日本は主権国家ではない。

コロナは米軍がいる限りどこからでも侵入してくる。PCR検査を東京全住民にすれば間違いなくオミクロン株は検出される。在日米軍から侵入したという証拠はない。言いたいのは常に抜け道が絶対に存在しているということだ。

自民党は、日米地位協定を改定してアメリカから独立して主権国家としての地位を取り戻すことは諦めているし、そもそも現在の関係を問題と思っていないため対米従属が終わることはない。

明治以降「欧米に追いつけ追い抜け」で戦争を経験して、戦後、近代化を達成した。経済的な国家的目標は消失したが、主権を取り戻すことは近代化達成以後、本来ならやらなければいけないことだ。近代化途上の政治家、例えば田中角栄、官僚はやろうとして失敗した。思想は関係なく対米自立はやらないといけないことは誰もが理解していた。

小泉純一郎が首相になって以後、それらは雲散霧消してしまった。政党でいえば変わらないのは日本共産党くらいだろう。皮肉だ。

自国に他国の基地があちらこちらに存在して、多額の金を毎年貢ぐことは異常なことだけど、それを異常と思わず、むしろ政治家も官僚も財界も国民も容認どころか、もっと僕たちの国に関与してほしいと「ねだっている」のは異常を通り越している。

三島由紀夫が生きていたら何を思うのだろうか。


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