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公平性に向けた取り組みイェールのハイジ・ブルックス:リーダー達が取り組みを始めるポイントと、その責務

この記事は以下の記事の翻訳となります。

私たちの社会では、ビジネスは私たち全員の生活や働き方に対して大きな力を持っています。だからこそ、私たちの国の人種的不平等に関する対話にそれらを含める必要があります。ジェイコブ・ブレイクを警察が銃撃したことに対してNBAがストライキを起こしたことは、大企業が関与すれば世界が耳を傾けるのだという見通しを示しました。一方、沈黙を保つことは、それ自身も声明です。

警察の残虐行為と組織的人種差別に対する最近の抗議の中で、他の多くのブランドがブラック・ライヴズ・マター運動の連帯を発表し、政府の行動を呼びかけています。一部のCEOは、企業の多様性への取り組みを強化し、社会的公正に取り組むグループに資金を提供することにも取り組んでいます。

これらの動きは喜ばしいものですが、特に黒人と先住民にとって、公平な社会を確立するには十分ではありません。真に優れたリーダーは、不正に反対するだけでなく、ますます多様化する労働力や組織を率いる準備ができている必要があります。多くの人にとって、平等とインクルージョンに向けた継続的な取り組みは始まったばかりです。

イェール大学マネジメントスクールのリーダーシップの専門家であるハイジ・ブルックス氏は、多くの企業が多様な労働力のニーズに適切に対応できていないことを認識しています。

ブルックス氏は、単純な解決策には用心するよう、ビジネス界に警告をしています。即時の行動は必ずしも複雑な問題に対処するのに適しているとは限らず、偏見への対応に逆らう可能性があります。

ブルックス氏は、ビジネス文化はしばしば誤って、絶え間ない行動と動きを価値ある影響と同一視すると述べます。真実は、私たちの制度と現在の考え方は、人種的不平等ほど複雑な問題を解決するための設備が整っていないということです。代わりに、人々は自分たちが解決できると思う問題の部分に一足飛びで取り組み、何かを達成したように感じます。

ブルックス氏は、私たちが取り組んでいる問題を「有益な複雑さ」にすることをすべての人に推奨しています。たとえば、多様性について包括的に考えていない文化にBIPOCの人材をさらに採用するだけでは、BIPOCを不利な立 場に置く退行的なポリシーや環境に対処することはできません。ブルックス氏は、黒人の従業員が生まれながらの髪型で働くことを禁止する企業方針の例を挙げました。

BIPOCの能力を高めるための目標は、大多数の経験とは異なる経験を持つ人々のために建設的な環境を作り出すための目標と組み合わせる必要があります。

「私たちはより賢く働き、適切な質問をし、繰り返すことができない貴重な時間とお金のリソースを注ぐ前に、私たちが取り組んでいることの大きさ、複雑さ、幅、深さの両方を本当に理解する必要があります」とブルックス氏は言います。

力を賢く使う

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不平等を調べる1つの方法は、力のレンズを通してです。エール大学では、ブルックス氏は「対人関係とグループダイナミクス」と「日常のリーダーシップ」に関するコースを教えています。これは、彼女が「私たちの生活体験を形作る毎日の影響の微小な瞬間」と定義しています。ブルックス氏は、社会レベルで起こっていることはすべて個人レ ベルでも起こっていると言います。そこで、彼女はリーダー達が異なるレベルでどのように地位の力を使うかを分析することを提案します。個人内、対人、グループ、そして組織的に。力と、それがさまざまなシナリオで自分自身や他の人にどのように影響するかについて微妙なニ ュアンスを持つ見方を構築するという目標を設定します。影響力を持つのは誰でし ょうか。その影響力は、支援的で高揚する 環境を作り出すために使用されているでしょうか?

思案すべきその他いくつかの質問は下記の通りです。

1. リーダーとして、あなたは自分自身が声を届け、目に入る機会を与えていますか?
2. リーダーとして、自分の価値観や原則に反する何かが会議で起こっているのを聞いた際、問題に立ち向かったり対処したりしますか?
3. あなたがフィードバックを与える方法は、どのように人々を高めたり、押し込んだりしていますか?
4. あなたは相互関係の感覚や、 当事者がお互いの能力を開発し、 高め合える環境を作っていますか?
5. これらのことを人口全体で行いますか、それともあなたに最も似ている人とだけ行いますか?

誰にでも改善の余地はあります。どこを改善できるかがわかれば、自分の努力が会社の文化に影響を与えているかどうかを測れるようになります。測定 するのに役立ついくつかの指標があります。人々はダイバーシティとインクルージョンのミーティ ングに参加 していますか ?誰のプロジェクトに資金が提供されていますか?チームに誰を配置しますか?メンターとメンティーは両方とも、彼らの関係から相互利益を得ていますか?

「私たちが日々協力している状態を通して、私たちはそのプロセスを学ぶことができます。そして、私たちが希望を主張するような結果にどのように繋がるのかを理解し始めるのです。」「私たちが望むような結果にたどり着くためには、その結果に繋がるような行動を日々行っていく必要があります。」

これにはすべて時間がかかります。そして、最初は全員が参加するわけではありません。ブルックス氏は、文化の変化は段階的に起こり、イノベ ーターやアーリーアダプターから始まり、過半数に達すると言います。避けるべき1つの間違いは、すぐに抵抗を抑えようとすることです。

「早い段階であなたと一緒にいるイノベ ーターは誰か、 新しい方法の可能性のために実際に協力や連携できる人々は誰かといった、利害関係者のマッ ピングを少し行ってください」とブルックス氏は勧めます。「まずこれらの人々と協働を始め、将来への願望や建設的なビジョンに関わる集合的で共通した力を構築していきます。」

脆弱性と共に進む

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企業が目指すべきことは、誰もが組織内で目標に向かって前進できるようにすることです。真の公平性を達成するには、現状に挑戦する必要があります。これは、受益者と現在の状況によって傷ついた人々の両方にとって不快な場合があります。

「私はそれを不快感の大衆化と呼んでいます」と、イェール大学の心理学者ジェニファー・リシュソン氏は、アメリカの人口動態の変化による白人の不 安の高まりについて述べています。「不快に感じる人は常にたくさんいます。今、私たちはそれを大衆化しています。今では、さまざまな人種や宗教 にまたがるより多くの人々が不快に感じています。」

この不快感を克服するには、心理的安全性を確立することが重要です。心理的安全性とは、ハーバードビジネススクールのエイミー・ エドモンドソン教授によって造られた用語であり、声を上げたり、何か新しいことを試みたりするときに、リスクを冒したことに対する対人的報復を恐れない状態を指します。

この安心感は、恥ずかしさや非難ではなく、励ましによってお互いに責任を持ち合うことが快適だと感じる新しい職場文化の礎石です。
ブルックス氏によれば、リーダーは脆弱であることによって、心理的安全を確立し始めることができます。リーダーは、人種についての恐れ、考え、内部対立、および問いを共有する必要があります。これは他の人も同じように行動する一助となります。

自分が会話の中心になるのは嫌かもしれませんし、そうすべきではありませんが、自分の力を使って変化を促進することはできます。

ブルックス氏曰く、「恐怖が勝れば、現状は打破できない」のです。

(Publisher: Kandice Head)

(翻訳者:石川佳那様)

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