「2020」セルフライナーノーツ

「正しい声を繋ぎ、また今日を誘う」をリリースしてから早一年
やっと振り返って音源を聴いてみたくなったので制作時期やレコーディング時のことを思い返して書いてみたいと思った
その第四弾(前回の更新から随分空いてしまいました)

4曲目「2020」

産まれたのは全8曲中8番目
アルバムの中では最新の曲

初めに言うと僕はこのアルバムの中でこの曲が一番僕にとって重要な曲だ
僕自身がこの曲に何度も救われている


この曲の軌跡を辿るとかなり年月は遡る
僕が19歳で大学生だった頃
僕はTeenage Fanclubの「Bandwagonesque」というアルバムを舐め回すように聴いていた

収録されているすべての曲
ジャケット
何から何まで大好き


当時既に存在していたケンゴリアンズで
このアルバムをそのままパクった曲を一曲作った
あの頃はまだまだ遊び感覚というか
「こんなんでいいんでしょ」という感覚で曲を作っていたと思う



2020年に差し掛かり
あの当時のあの曲の持つ可能性をもっと広げてみたくなり制作したのが後のこの曲

実はこの曲は2020年の一月に
今とはメロディが全く違う形でライブで披露したことがある
19の頃に作った形が第一形態なら
その時は第二形態
最終的に第三形態で完成するのだが
その間にはコロナ禍を経緯することになる


前回「絶望のシンガソング」の記事の時にも書いたがこのアルバムはコロナ禍と共にある曲が多い
その間にこの曲のメロディと詩を変えたくなった


結構何日もあーでもないこーでもないとやっていたと思う
そんな時に
アコギでジャガジャガやって出たフレーズ
に乗って出てきた言葉

「流星ボクら音楽の果てに」


この言葉とメロディが出てきたなら
この曲はコレでいいし
僕は音楽をきっと辞めないでいいんだと思った

そこからは悩みながらスラスラと詩を書いていった
綺麗な言葉の羅列にしたいというコンセプトはあったが
自然と出てくる言葉は
「コロナ禍への願い」のようなものばかりだった


「絶望のシンガソング」がコロナ禍への気持ちを音像にした曲なら
この「2020」はコロナ禍への気持ちの言葉にした曲


音楽は過去の美化の役割を担っている
昔聴いてた曲を聴いて
あの頃関わって人達のことを思い出して
楽しかった記憶をなぞる
そんな役割を日常で担ってくれるのが音楽の役割でもあると思っている


これからこの曲も
誰かにとってそんな役割になってくれたら本望だ
この曲を聴いてコロナ禍の頃
思い出してほしい


そんな音楽にとってキラーアプローチだと思っている「ノスタルジーへの刺激」がテーマのこの曲

ライブでたくさん披露するわけではないのだがライブハウスでのインパクトが求められる
僕らにとって「もっと評価されるべき曲」だと
勝手に思っている

少なからず僕は
この曲が出来たことで
音楽を辞めなくていいと感じた大切な曲


「2020」ファン
居るならこっそり教えてください
あなたはきっとライブハウスで埋もれがちなケンゴリアンズの要素に気づいてくれてる
素晴らしい人だ


流星僕ら音楽の果てに正しい声を繋ぎ
また今日を誘う


ご清聴ありがとうございました。

是非音源も聴いてください

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