予算特別委員会 局別審査 文化スポーツ局 議事録抜粋(2024年2月28日)
1.ポートアイランドスポーツセンター再整備について
(吉田)
水泳、スケート競技の拠点施設であるポートアイランドスポーツセンターについて、令和4年に再整備基本計画が策定され、今年度隣接地への移転・新設に向け、PFI方式による再整備を行う事業者の公募が実施されました。
残念ながら全ての入札参加表明者より辞退届が提出され、入札不調となり、令和6年度予算においては、改めて整備内容や整備手法に係る調査検討のための費用が計上されています。
今回の入札不調の原因については、まずどのように分析されているのか、お伺いいたします。
(檀特担当局長)
ポートアイランドスポーツセンターは、水泳では多くの大会が開催されまして、スケートの方でも、オリンピック選手をはじめ多くのトップ選手を輩出していきた施設でございます。現在も、競技者や多くの市民の皆様に御利用いただいております。
施設の老朽化・陳腐化が進んでいることから、再整備を行うことにしまして、民間事業者の専門的なノウハウを取り入れる趣旨から、PFI方式の活用を前提とする再整備基本計画を、令和4年8月に策定しました。
令和5年1月には、再整備事業への参加希望者との意思疎通を図り、事業の趣旨などについて理解を深めていただくことを目的に、14グループ・18社の参加を得まして、対面方式による意見交換を実施しました。そうやって要求水準書を定めまして、令和5年4月には、税抜き価格でございますが、約149億8,200万円を予定価格として公募を行ったところ、複数の事業者から入札参加表明を受け付けました。しかし10月に、全ての入札参加表明者から辞退届が提出されたということで、入札不調となりました。
この入札不調の原因の分析についてですが、全入札参加表明者へのヒアリングを実施しました。それから、公表されています建設業界の資料を調査したところ、大阪万博や半導体工場施設などによる昨今の国内の建設需要の高まりなどにより、人手不足が発生しているということ。それから、建設資材や人件費が高騰したことということで、市が示した予定価格以内に抑えられなかったことが主な原因であると分析をしております。
再整備が遅れることについては大変申し訳なく思いますが、再整備自体が中止となったわけではなく、再公募に向けて事業手法、仕様の見直しなどの検討を進めてまいります。新施設が完成するまでの間、現施設を継続して御利用いただければと考えております。
(吉田)
令和4年度の利用状況を教えていただきますと、水泳で約13万3,000人、スケートで約6万7,000人の、合計約20万人の利用があり、大会観戦者も含めると、年間24万人近い来場者がいると聞いております。
大会については、先ほどもいろいろあるとおっしゃっていましたけれども、水泳は市や県レベルを中心に12大会で、またフィギュアスケートやアイスホッケー、ショートトラックといったアイススケートでは、10の大会が開催されていると。
現在、施設の老朽化・陳腐化が進んでいるとおっしゃっていますが、まさにそのとおりで、利用者も多数いることを考えると、新たな施設を早く、早期にリニューアルするということが望まれると思っています。
ただ一方で、先の本会議における久元市長から、市政運営の基本的な考え方についての所信と、令和6年度当初予算案についての説明の中でも、人口減少という現実を冷静に受け止め、しっかりと向き合いながら、今後どのような政策を展開していくべきなのか見極めなければならないとの発言があったように、見極めは必要であると考えています。
例えば、昨年、福岡市で開催された世界水泳では、マリンメッセというアリーナに仮設プールを設けて行われましたし、フィギュアスケートでも、アリーナとかホールに仮設リンクを設置して行われる大会も多数あります。
神戸の将来を見据えながら、人口減少時代にふさわしいまちづくりを目指す中で、ポートアイランドスポーツセンターの再整備においても、時代と社会背景に応じたものとなるように、現在の施設と同じ機能以上の施設を整備するということにこだわらず、求める機能を限定したりすることも含めて、一度立ち止まって大胆な再検討に取り組む必要があるというふうに考えますが、ご見解をお伺いいたします。
(檀特担当局長)
現在のポートアイランドスポーツセンターにおいては、整備から40年以上経過している現在も、水泳、スケート共に多くの大会が開催されておりまして、競技者はもちろんのこと、市民の皆さんにも多く利用いただいているのが現状でございます。
ただ、50メートルプールやサブプールは水深が深いとか、一般の方は利用しづらい、バリアフリー対応ができていないとか、そういったことも含めまして、再整備が必要であると考えております。令和6年度に実施する調査の中では、水泳やスケートの大会に関しては他都市の状況―― 先ほどもございましたような他都市の状況を調査しまして、本施設においてどのような規模の大会を開催するのかといったことも、検討してまいりたいと考えております。加えて、仕様の見直しなども行っていきたいと考えております。
委員御指摘の必要な機能についても、時代に応じて再度検討し、競技者だけでなく一般の方が幅広く利用していただける施設であることを基本としまして、時代と社会背景に応じた施設となるように進めてまいりたいとふうに考えております。
(吉田)
建築コストも、最終的に149億とおっしゃっていましたけれども、多分最初に考えられたときには100億に満たない金額からスタートして、どんどん上がっていったという経緯だと思っております。それを今現在の神戸市政の財政で考えると、本当にそこまでの施設が必要なのか―― もちろん競技団体の方々、利用者の方々がいらっしゃるので、しっかりコミュニケーションを取って、今まで使っていて、こういうことは今後もしたいというのをちゃんと聞かなければいけないでしょうし、ただやはり世界的なとか、全国規模の、みたいなことをするときには、例えば、新しいアリーナ―― 神戸アリーナもできますし、ワールド記念ホールだってまだありますので、やりようは幾らでもあると思うんですよね。その使い分け、すみ分けみたいなところをしっかり考えなければいけないと、これから人口が減少していって、管理していくコストを賄っていくことが、もしかしたらできなくなるかもしれない、そういう時代が来るかもしれないっていう前提で、慎重に検討を進めていただきたいと思います。
その中で言うと客席数であったり、稼働床も本当に必要なのか。また、今までスケートができるところというのが神戸市内にここしかありませんでしたが、HAT神戸には、民設民営ですが、スケートリンクもできるということも十分加味できるんじゃないかなと思ったりします。
根本的に、大胆に、この1年かけて考え直していただきたいと思いますけれども、もう一言お願いできればと思います。
(檀特担当局長)
人口減少社会という時代背景などを踏まえて、慎重に、この1年かけて検討してまいりたいと思います。
(吉田)
宮道局長からも何かあれば、お願いします。
(宮道局長)
見直すべきところは見直すというのは、必要な視点かなと思いますが、今使っておられる方々を含め、慎重にそこらについては取り組んでまいりたいと思います。よろしくお願いします。
(吉田)改めてになりますけど、利用者、利用団体とのコミュニケーションというのはもちろん大切ですし、ただこれからの神戸市がどうなっていくか―― 人口、また財政というのがどうなっていくかというのを見極めることも大切だと思いますので、しっかりとその時代背景に合った再整備が行われますように、もともとは9年供用の予定だったのが、もう丸1年は絶対ずれることが確定しておりますので、そうなると昭和1981年につくられたポートアイランドスポーツセンターですので、天井がちょっと落ちたりするだけでも非常に大変な事故につながりかねないと思います。しっかりと早急に、今後は滞ることがないように、再整備を進めていただきますようにお願いをします。
2.青少年科学館リニューアルについて
(吉田)
青少年科学館は、令和4年度にプラネタリウムがドームシアターに再整備され、子どもにも大人にも親しみやすい施設となっていることを、大変うれしく思っております。科学館は引き続き、神戸の子どもたちの科学分野への興味や関心を高め、深める拠点としてさらに積極的に充実に努めていくべき施設であり、令和5年度から大規模リニューアルに着手し、このたびの令和6年度予算案では、第2期リニューアルのための予算も計上されていることについては評価しております。
一方、これらのリニューアルを行っても、開館以来更新されていない展示室がまだ残ることとなります。また、リニューアルした部分についても陳腐化しないように、今後も定期的な更新が必要であります。
科学館全体を一度にリニューアルすることは合理的ではなく、このように順次リニューアルを行っていくこと自体は妥当と考えますが、現時点では中長期的な視点でのリニューアル全体についての予算は、担保されていないのが現状であります。
例えば、福岡市科学館のようにPFI方式で整備することで、複数年にわたる予算を確保しているような例もあります。青少年科学館の適切なマネジメントや今後のリニューアル予算の確保について、中長期的にどのような方針で進めていこうとされているのか、ご見解をお伺いいたします。
(宮道局長)
青少年科学館でございます。開館以来40年たってございまして、私の子どもが小さい頃に行っていたときのままのところもございます。
これまで小規模のリニューアルは実施してきたんですけれども、今回のような展示内容を更新していこうという大きなリニューアルというのは、初めてとなるということでございます。今回、第2期に向けての実施計画をつくろうということで、1期、2期ということで段階的にと思ってございますが、あと、この後も含めて、陳腐化した展示全体をリニューアルすることを完遂したいというふうに思ってございます。
委員からお話がございました福岡市の科学館のPFI方式なんですけれども、移転新築して、それから15年の管理運営なんですが、特徴的なことは、そこに契約期間中15年の中で6割の展示物を更新するというのが、1つ特徴かなと思ってございまして、おっしゃったように、日進月歩で科学技術が進んでいるこの御時世でございますので、魅力維持の観点から、そうしたことは必ず必要かなと考えてございます。
子どもたちにとって魅力的な科学館であることが大事だというふうに思ってございますので、今後、引き続き継続的に更新が一部ずつでも行われていって、毎回行けば違うような形で、子どもたちの楽しみにつながるような格好を取りたいと思っていますが、そのためには予算の確保が必要になってまいります。
様々な形―― ふるさと納税ですとかクラウドファンディングももちろんですが、私ども神戸市としても一定責任を果たせますように、予算の確保については様々な観点から取り組んでまいりたいと思います。
(吉田)
ぜひよろしくお願いいたします。多分、ドームシアターで第1、第2、第6が、今、めどがついているところで、第3、4、5は今からです。まだ、そんなに古くなっていない部分もあるとは思うんですけれども、例えば第5なんかはIPS細胞のことが書いていますけれども、IPS細胞だってずっと変わっていって、アイセンターの網膜シートの移植なんかは、しましたっていうのもあれば、次、今ではそれがちゃんと定着していますというニュースもありますけれども、そういったことはやっぱり機動的に―― 日進月歩って局長がおっしゃいましたけれども、本当に日進月歩の分野が、様々な科学技術分野があると思いますので、ぜひ機動的にできるようにしてもらいたいのと思います。
メンバーが変わったら方針が変わって、今後展示の更新が進まへんということが一番恐れられることで、局長は完遂とおっしゃいましたけれども、私たち会派でもいろいろ取り組みましたけれども、その中で言うと、ずっと回り続けて更新されていくというようなことが望ましいというふうに思っております。しっかりと―― PFI方式っていうことにこだわりがあるわけではないので、本当にこういった複数年の予算をどう担保していくかということは、ほかに例がないことかもしれないので、ぜひ神戸方式と言われるようなことを発明するぐらいの勢いでやっていただきたいなというふうに思います。
もう1点、この青少年科学館におきましては、やっぱり神戸が有する力っていうのもしっかりと取り込んでいっていただきたい。その中で言うと、先ほどの生命の分野になりますけれども、医療産業都市が続けられていますので、ここで得られたものというのはしっかり出してほしいですし、また、神戸市立高等専門学校、神戸高専なんかもいろいろな発明をしたり、楽しい、子どもたちに興味がわくようなものをどんどん提供してくれていますので、その辺りともコミュニケーションを取っていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
(宮道局長)
委員から御指摘ございましたが、医療産業都市はなかなか先端的で、かつ高度なので分かりにくいと言われていまして、これをいかに分かりやすくするかというのが、私ども課題かなと思ってございます。ぜひ、意欲を持って取り組みたいと思いますし、高専もおっしゃっていただきましたけれども、高専のみならず神戸大などとも連携して、イベント的に展示を行ったりもしてございますので、引き続きそういうところについてはしっかりと、科学館としての役割を果たしていきたいと思います。
(吉田)
ぜひ、よろしくお願いします。
医療産業都市の方には、市民に分かりやすく伝わらなあかんでということを常々申し上げているところですので、そことしっかりと組んで、分かりやすく神戸が持つ力を示していただければなと思います。
3.王子公園再整備について
(吉田)
王子公園再整備については、今年の秋以降にプールの解体工事が始まるなど、具体的な動きが進み、その後スタジアムの再整備なども順次行っていくことになると思われます。工事により、行事や大会、練習等を王子公園で実施できなくなる期間も生じてくることが予想されますので、従前から利用している学校や幼稚園、また老人会等の地域団体、競技団体などには、その都度できるだけ早い情報提供や丁寧な説明を行ってもらいたいところです。
新年度には、建設局に王子公園再整備本部が置かれ、ハード整備を一元的に行っていく方針であると聞いていますが、これまでの説明などで、文化スポーツ局が各団体と関係を築いているところもあることから、年度や組織が変わったとしても、それによってこれまでの関係が途切れないよう、また漏れがないよう、引き続きしっかりと情報提供、説明に努めていただきたいと考えますが、ご見解をお伺いいたします。
(檀特担当局長)
委員御指摘のとおり、令和6年度からは王子公園の再整備を一体的に進めていくために、建設局にプロジェクト全体を統括・推進する、王子公園再整備本部が設置されます。
基本計画に基づいて動物園ゾーンを整備するために、プールについては令和6年度の営業終了後となる秋頃から、解体工事に着手する予定です。工事が具体化していく中で、適時、市ホームページや広報KOBEなどを活用して、再整備の進捗などの情報発信を行いたいと考えております。
文化スポーツ局の役割ですが、施設の整備については、現地での限られたエリア内での整備となるために、スポーツ関係の行事や練習大会などを実施できない期間も、一定発生することがあると考えております。
文化スポーツ局としては、スポーツ施設を御利用いただいてきた幼稚園や学校、老人会などの地域団体、競技団体などについては、これまでも説明機会などを通じて関係を築いていることもありますので、丁寧にお話をしてお話を伺うというような姿勢を保ちながら、施設の利用実績、それから御要望、工事の進捗状況などを踏まえて、王子公園以外の施設も含めて運動施設の案内を行うなど、しっかりと情報提供、それから説明に努めていきたいと考えております。繰り返しになりますが、これまで文化スポーツ局が培った関係性、これを今後も大事にしながら、よりよいスポーツゾーンの整備に向けて、王子公園再整備本部と緊密に連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
(吉田)
ぜひコミュニケーションを、これも密に取りながらしていただきたいですし、できない期間が予想はされるんだろうと思うんですけれども、できないですということをお伝えするだけではなくて、どうやったら同等のことができるのかということも、文化スポーツ局が持つ知見だけではなくて、神戸市全域で持つ知見で対応してもらいたいというふうに思いますので、これは要望とさせていただきます。
また、王子プールも本当に愛好家の方がたくさんいらっしゃる中で、残念ではあるというところもあります。そうした中で、最後の営業となるといろいろと思うところがあって、皆さん懐かしんで、また御利用いただいたりすることもありますので、このタイミングで何か浄化ポンプがどうのこうのなりましたみたいなことは、絶対ないようにはしていただきたいですし、思い出に残るような最後の営業になってほしいと思いますので、これは指定管理者がいて、神戸市スポーツ協会含む共同事業体でされておりますけれども、そこだけに任せるのではなくて、やっぱりいろいろな方々とコミュニケーションを取って、市民の声を広く集める神戸市としても関与をしていっていただきたいと思いますので、こちらも要望とさせていただきます。
また、王子公園の中には文化スポーツ局の所管の中で、みんなのひろばがあると思います。こちらに関しても、今後は建設局の担当になると思われますが、子どもたちの基礎体力向上や高齢者、障害者の体力づくりなどの場として、幅広い年齢層にスポーツの観点で寄与するものとなるように、文化スポーツ局としても意見を言っていっていただきたいと思っております。また、こちらも広場といえども、やっぱり全体のコンセプトは原田の森ですので、森と広場というところになりますけれども、またそういう樹木や緑に関してまた工夫もしていただきたいと思うんですけれども、檀特局長から一言あればお願いいたします。
(檀特担当局長)
みんなのひろばや緑の広場の整備に当たっては、子どもから高齢者までが気軽に遊び、誰もが運動できるような広場を創出するために、高低差のある地形を生かしまして、子どもたちが楽しみながら体力向上を図れるような空間にする。それから遊具の選定に当たっても、世界パラ陸上もありますので、インクルーシブな遊具を取り入れたり、ユニバーサルな視点も取り入れていきたいというふうに考えております。
また、事務局は緑についても、王子公園全体の緑のボリュームや景観を未来につなげていくことは、健康、スポーツの観点からも非常に大事なことだと考えております。緑豊かな自然環境の中で、市民が健康にスポーツを楽しむことができるような空間となるように、王子公園再整備本部と緊密に連携しながら、新たな原田の森の創造に、一緒になって取り組んでいきたいと考えております。
(吉田)
広場の中に木をいっぱい植えてくださいということではないですので、そこに至るまでにどういった動線で森を感じさせるかということもできるかとも思いますし、よく検討いただきまして、よりよい形になるようにお願いいたします。
4.六甲山・摩耶山の活性化について
(吉田)
12月の本会議で、六甲山・摩耶山の活性化については、六甲ミーツ・アートについて質問しました。市長からは、光ファイバーの敷設をはじめ、ハード・ソフトの施策を組み合わせながら、六甲ミーツ・アートがさらなる発展を遂げることができるように、全力で取り組むとの答弁をいただきました。この六甲ミーツ・アートという大規模コンテンツや、またこの春にリニューアルオープンを迎える神戸市立自然の家といった施設を、文化スポーツ局は所管しており、六甲山・摩耶山の活性化において文化スポーツ局が果たす役割というのは少なくないと、私は考えております。
今後インバウンドをはじめとする新たな誘客を図る中で、携帯の電波やWi-Fiの充実と、それらのインフラを活用した多言語での情報提供などの充実が求められると考えます。面的な整備は経済観光局が牽引役となって進めていただければと思いますが、一方で、自然の家でも引率の先生から、携帯の電波が1社しかつながりませんというようなお声があると聞いています。今後は一般客も受け入れる施設として、少しでも自然の家の電波環境が改善できるよう取り組むべきと考えますが、ご見解をお伺いいたします。
(宮道局長)
おっしゃっていただきましたとおり、六甲山・摩耶山の活性化と文化スポーツ局の関わりは、それなりにやっぱり大きいものだというふうに思ってございます。特に令和5年度から6年度にかけて、六甲ミーツ・アートの拡充も行ってまいりましたし、おっしゃっていただきましたように、自然の家の、一般客も受け入れるというような形でのリニューアルもやってまいりました。これまで以上に、インバウンドのことも含め、広域型の集客を見込んでいくように、積極的に進めなければならないというふうに考えております。
自然の家に関しては、おっしゃっていただいたとおり、谷地にございまして、電波状況が悪いんです。今年度、特に電波状況の悪い携帯のキャリアに対して、施設のリニューアルで利用者の増が見込まれていることですとか、新規施設の整備によって施設の活用範囲が広がること、こういったことを御説明した上で、施設の電波状況の改善などを要求してまいりまして、一定改善が見られたところもございます。
ただ、まだ必ずしも十分とは言えませんので、引き続き電波状況の改善などについては、携帯会社に対して改善を要望していきたいというふうに思ってございますし、リニューアルに関して、併せてWi-Fi環境も整備するのが急務だというふうに思ってございます。指定管理者と、拡張するのをどこまでしようかということとか、その方法などについて今検討を進めているところでございまして、ともかく一般の方も含めて多くの方に御利用いただくということになりますので、利用客の方にいかに快適に施設を御利用いただくか、こういった面から、引き続き情報環境などの整備についても、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
(吉田)
ぜひよろしくお願いいたします。
今、何かあれば緊急時は携帯をすぐ触ってしまうのが、皆さん当たり前のような行動となると思いますので、携帯の電波が難しいというのも理解できますので、その辺り、新しく湖畔に施設が整備されるのであれば、そこに電波の強いWi-Fiを置くとかいうことも考えられるでしょうし、そういったことで、これは安全にも関わる部分やと思いますので、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。
では最後に、自然の家について再質問させていただきたいんですけれども、指定管理者による施設整備等の投資があることを踏まえて、指定管理期間を令和5年度から令和14年度までの10年間としておられます。10年間にわたり同じ指定管理者が管理運営をすることとなりますが、今後の運営は家族単位の受入れなど、リニューアル前の状況とは全く異なるっていくことから、運営に関する検証は、早いうちからきめ細かく行っていくべきであります。
検証の結果によっては、10年間のうちで変えるべき部分が出てきたら、その都度変えていけばいいというふうに思っております。施設がよりよいものになるよう、指定管理者からも市からも相互に提案をし、よくコミュニケーションを図りながら、伴走型で取り組んでいってほしいと考えますが、ご見解をお伺いいたします。
(檀特局長)
委員御指摘のとおり、運営に関する検証は、早期にきめ細かく行っていくべきだと考えております。
現状でも指定管理者とは、週に1回のペースでミーティングを行っております。リニューアル工事の進捗状況でありますとか、事業投資による改修工事などの内容、実施事業の計画、予約獲得に向けた広報などについて情報共有を図りながら、丁寧に協議を行っているところです。今後もよりよい施設となるように、指定管理者とともに検討し、提案・助言を行っていきたいと考えております。
指定管理者の指定管理の状況については、ほかの施設と同様に、毎年評価を行うことになっておりますが、それに加えて日々の情報交換を引き続き密に続けていく中で、リニューアル後の施設の利用状況、利用者の満足度、それから利用者の意見などを把握するとともに、リニューアル後の事業運営が軌道に乗るように、きめ細やかに対応していきたいと考えております。
今後も指定管理者との連携を密にしながら、よりよい施設になるように双方向で提案や話合いを行いながら、持続可能な事業になるように取り組んでいきたい―― 伴走型で取り組んでいきたいと考えております。
(吉田)
ありがとうございます。この10年で新しい自然の家像をつくり上げるという大切な10年になると思いますので、それを1年でも早くこういったものになる―― 確立していっていただければなと思いますし、私自身は今回のリニューアルで、やっぱり六甲施設というのが今回のリニューアル対象になる方がいいんじゃないかなと常々思っておりましたが、ならなかったということで、宿泊が難しいような状況がありますけれども、しっかり使っていくという前提でこの10年使われると決まったので、その中で言うと、そのさらに10年後、六甲施設がそのまま使えるのかどうかっていうのは、しっかりと着目した上で、多分一番古い建物―― リニューアルされると一番古い建物になると思いますので、そういった観点も十分持っていただきまして、六甲施設を何がなんでも建て替えるべきだと思っているわけではないんですけれども、やっぱりせっかくあれだけ大きくて立派なものがあるのに、使い勝手が悪いというのは非常にもったいない―― 限られた土地の中でもったいないと思いますので、ぜひお願いをいたしまして、私からの質疑は終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。