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差別するなよ!ジャンケンを!

こんばんは!
小学校6年間ずっとグーしか出さない頭のおかしいヤツでいつづけた大塚健吾です。
本当に大事な『ジャンケン』でたった一度チョキを出すために始めたことでしたが結局その日は来ませんでした。

改めまして、ボードゲームデザイナーとして『理想の納豆』 『行けたら行くよ!』 『ギリギリカレー』『ブックメイカーズ』そして、『シノミリア』を作りました。

というわけで今回は『ジャンケン』の話。

どういうわけか『ジャンケン』不当な差別を受けています。

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コレね。

4人に3人以上が『ジャンケン』はボードゲームじゃないって思ってる。

ちなみに今コレ読んでるあなたはどっちですか?
『ジャンケン』はボードゲーム?

人によっては“ゲーム”ですらないってひどいことを言う人もいます。

いやいやあれですよ。
どっかにはこんな風に紹介されるかもしれませんよ。

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■概要
複数ラウンド行う事も想定されるシンプルで奥が深いバッティングゲームで、使用するコンポーネントが最も少ないタイトルの一つ。人数選ばすに、運要素が一切ない心理戦を楽しめる。手番にはプレイヤーは手持ちの3種から1つを選びスタックする。この際どれを選んだかブラフの宣言をしても構わない。

■評価
古流武術がモチーフという作品テーマも目新しい。各プレイヤーが扱う3種の手役は実際の武術でも用いられた物という徹底さに作者のこだわりが表れている。一見、テーマ先行型だが、その実ゲーム性の高い熱い駆け引きを楽しめる意欲作。

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うん。嫌いだわ~。コイツ。一番嫌いなタイプかもしれない。


まぁまぁ、それはよくて。

僕が『ジャンケン』に対してどう思うかはこの際置いといて。
いじめられっ子は全く悪くないけど、いじめられる原因はあるだろうって話で。
『ジャンケン』はなんでボードゲームの仲間に入れてもらえないんでしょうね。
理由を考えてみましょう。


■ボードがない(っていうかコンポーネントがない)

コレね。
とりあえず、コレみんな言うよね。

『ニムト』とか『ハゲタカのえじき』とかボードがないゲームはボードゲームではない派閥がありますね。

個人的には実情とは異なるので改めた方がいいのになぁと思っています。

ボードゲームとカードゲーム
神奈川県と横浜市くらいの関係です。
カードゲームはボードゲームの部分集合で、ボードゲームでもあるって覚えておくと楽です。

それはさておき。

“物の有無”を重要視しているだけで“ゲーム”としては認めてくれてるわけですからね。

だから、まぁ、その人達にはグーチョキパーを紙に書いて3枚の内の1枚を伏せて公開するっていう『限定でもなんでもないジャンケン』ならボードゲームとして認めてもらえるわけですね。良かったですね。

物を作ってあげれば、システムはそのまんまでボードゲームとして認めてもらえます。
比較的楽ちんです。

っていうか、実際そういうの世に出てますからね。


■選択の根拠がない(っていうか当価値)

コレもなんかわりといそうですよね。

例えば、そうだな。
『あみだくじ』
アンケート取ってないからわかんないけど、コレ、多分、ボードゲームじゃないって人多いと思うんですよね。
で、『ジャンケン』もそれと同じだからボードゲームではないと。
そんな感じの理由ですね。

結論先に言っちゃうと、なら、選択肢を等価じゃなくすればいいわけですね。

例えば、なんか。あれですよ。
タイトル忘れちゃったな。
グーで勝つとグリコと3点入って、チョキとパーではチヨコレイト、パイナツプルと6点入るってあれ。
だったらどうなんでしょう?

ちなみになんですけど、今コレ読んでいるあなた。
『ジャンケン』の最善手ってご存知ですか?

わりとシンプルで。
“グーとチョキとパーをランダムに出す”
です。

ナッシュ均衡って言って、ざっくり、“相手がどんな選択肢を取ってこようとも利得が最大になる戦略”のことです。

数字で言うと、
グー:チョキ:パー=1:1:1で出す
ってことですね。

で、コレ、当然得点バランスをいじっても同じように定義できて。
前述の『グリコ』(仮名)の場合
グー:チョキ:パー=2:2:1で出す
ってのが完全なる最適戦略です。

だから、これでもゲームとしては成り立っていない!!
……っていう結論ではなくて。

僕ら人間は賢くないから、グー:チョキ:パー=2:2:1の割合で出すことって出来ませんから。
『将棋』と一緒で。
最適戦略は存在するけどそれが出来ないからこそゲームであるって話です。

ただ、コレ、普通の『ジャンケン』だって、
グー:チョキ:パー=1:1:1で出すってまぁまぁむずいですよね。

話逸れちゃったな。

選択肢を選ぶ際の根拠の希薄さが問題って話ですね。

あれですか。
「俺はグーを出すぜ!」
って言ってもダメですかね?

すげぇ乱暴に言うと『ごきぶりポーカー』ってコレをルールで明文化してるとも言えますからね。
(ホントは全然もっといろいろあるけど)

相手が嘘をついてるのかどうなのか読むってのを選択の根拠とする!
と言い張れなくもないんじゃないっすかね?

ただ、コレは、人間には発言の真偽を読み取る能力なんてないから根拠足り得ないって話ですか。

うん。なんも言い返せない!!失敗!!


……大体こんな感じのが「ジャンケンはボードゲームではない」って意見のまとめなんじゃないっすかね。

で、僕がどう思うのかって話をしますね。

“ゲーム”って言葉の定義。
コレは“目的を達成するまでの過程”って感じで使っています。

なので、とりあえず、『ジャンケン』は相手に勝つ手役を選ぶという“ゲーム”です。

で、ボードゲームの定義。
コレもう実情として一般的に、ほとんどPS4とかゲーム機のソフトではないって感覚で使われてるように思います。(『桃鉄』とか別にして)

なら『ジャンケン』はボードゲームでいいだろうと思っています。

ただし、“あんまり面白くないボードゲーム作品”と捉えています。

その理由として、前述の2つがあると、そういう感覚です。


でね、『ジャンケン』というボードゲームが面白くない理由。
コレ、前述の2つだけじゃありません。

もう1つあります。
(ホントはもっとあるかもだけど)

それについて。
有料部分で。

意外と気付かない『ジャンケン』が面白くない理由

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