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ゼロで死ねの真意 『DIE WITH ZERO』

最近はFIREの思想が流行っていますが、この本はいかにお金を有効に使い、人生を充実させるかを指南してくれる良い本でした。

日本人は貯蓄を好み死ぬ前が一番金持ちと言われてますが、いかに使いきるかにフォーカスした本です。

経験のポイント化と思い出の配当

著者は人生で一番大事な仕事は思い出づくりという考えており、人生の最後に残るのは思い出なので、経験を増やすことがなによりも重要だと説いてます。

人生は経験の合計だ。あなたが誰であるかは、毎日、毎週、毎月、毎年さらには一生に一度の経験の合計によって決まる。

面白いなと思ったのは、経験は思い出(後で思い出せる記憶)という配当を与えてくれるという考えです。経験を増すことでこれが積み重なって幸せが増えていうのです。

若く健康なうちにお金をかけてでもポジティブな経験を積むことの重要性を改めて教えてくれました。

寿命予測

ゼロで死ぬという目標に近づくには、自分の寿命予測して常に意識おく必要があります。早速私も自分の寿命予測をしてみました。使用したのは下記サイトで結果は、93歳でした。平均寿命より長くて少しホッとしてます。

『世界一受けたい授業』で紹介された、白澤卓二先生による「たった18の質問であなたの寿命がわかる!?誰にでもできる寿命計算法」を元にしています。
この計算法はアメリカで発表され、実際に生命保険会社が人生設計のアドバイスとして活用しているとのことです。

また、予想より長生きしすぎて資産を使い果たしてしまうリスクから加入者本人をまもる仕組みという長寿年金という商品があることをこの本で初めて知りました。

調べたところ日本では、あまりまだ普及していないようでしたが、今後普及するかもしれないのでウォッチしていきたいです。

子供には死ぬ前に与える。

ゼロで死ぬということは、子供に何も残さないわけではありません。子供たちに与えるお金は別にとりわけて、自分自身で使う金を生きているうちに使いきるという考えです。

この本では、金の価値を最大化できる年齢を28~35としており、子供たちには早いうちに与えることを推奨されています。

自分の経験からしても、結婚して子供ができて家を買ったりする時が、お金が最も必要だと言えます。私も子供たちには、死ぬ直前ではなくはやいうちにお金を与えられるようプランしていきたいです。

タイムバケット

タイムバケットは金、健康、時間を最適化するためのツールとして紹介されてます。

死ぬまでにやりたいこと/経験したいことのリストをつくり、それを現在をスタート地点として、5年または10年間隔で区切ったバケットに割り当てていくというものです。

シンプルですが、人生に対して積極的な計画を立てれるのでぜひ作っておきたいと思いました。

資産を減らすタイミング

この本では、死ぬまでに必要な金の試算方法として下記式が紹介されています。

死ぬまでに必要な金 = (1年間の生活費)× (人生の残り年齢)× 0.7

これには、家などの売却して得られる資産も考慮できます。

また資産を取り崩すタイミングは額ではなく、時期で決めるべきであり、それはほとんどの場合45~60歳とされています。

これは一般的に推奨される時期よりも早いですが、これを外れると人生を充実させる経験のために金を十分使いきれないようです。