レビュー「エレファントカシマシアルバムレビュー」 第一回 THE EREPHANT KASHIMASHI
「THE EREPHANT KASHIMASHI」
ロックンロールアルバム、そのように言いたくなるようなシンプルでスピード感を強調したアルバムですが、嫌味ではなくて、痛快さに欠けている本作です。あちこちから溜息や舌打ちが聴こえてきそうだし、音の強度も必要不可欠な事柄として抑えているように聴こえました。実力や演奏力がないから満足させられない訳ではなくて、コンセプトが、聴き手を満足させない、わたしはそのように思いましたが、その発想が本作の魅力です。これは、画期的で新鮮でした。しかも、ロックンロールアルバムなのに、その役割や目的を放棄して、作品のコンセプトを優先する姿勢が好感が持てました。誠実さ、不器用さ、それらが垣間見える作品です。わたしは自身の不器用さ駄目さに溜息や舌打ちを繰り返していましたが自分自身に満足できないように、満足できない本作を自分自身に重ね合わせて聴いていました。聴き手を満足させない、したがって、本作は100点満点の作品ではなくて、90点位の作品です。長所が欠点になってしまうなんてあるのでしょうか?エレファントカシマシというバンド名、アルバムタイトルが示すように、なんだか、おかしな作品です。
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