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レビュー「エレファントカシマシアルバムレビュー」 第十一回 good morning

「good morning 」

怒りとカオス、ソロアルバムみたいな作品、デジタルなアプローチ、本作の特徴を挙げましたが、それらのいくつかは好ましい事柄ではなくて、ミレニアムイヤーだから許されてしまうような特別なムードが本作にはあります。個人的には音楽に限らずデジタルなことが苦手で、音楽的にも現代的なアプローチに少しついていけないところがあります。あと、わたしはローリング・ストーンズが好きですが、ミック・ジャガーよりもキース・リチャーズの精神を尊重したいので本作を100%支持することはできません。アルバムジャケットは充分にアルバムの性格を表していますが、四人でプレイする、それにこだわれば、2000年のリリースではなかったでしょう。あのアルバムジャケットではなくて、荒川を背景に彼ら四人、アルバムのタイトルも「good evening 」だったのでは?キャリアを積んできた四人ですが、宮本のソロアルバム、付随してカバーアルバムまで、色々な挑戦や可能性というのもあるのかもしれません。わたしは本作を丸ごと、四人でプレイして、セルフカバーアルバムを出して欲しいです。無茶な望みですが、その無茶や強引さが本作です。

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