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みんなができるような「簡単なこと」が本番でできずに困っているあなたへ

頭では理解できているつもりでも、実際には全然できていないことはたくさんあると思います。ただ、指摘されてすぐにできる人がいることも確か。

何年も前に、
「こいつ、天才か!」
と思った小学生がいましたが、本当にそこそこの天才でした。

他の子には何度言っても直らないことでも、たった一度の指摘ですぐに直すのです。保護者の方に「こいつ、天才!」と言っておきました。その後、彼は有名大学にストレートで入ったそうです。高校では剣道部に入らず、違うスポーツに勤しんでいたため、風の噂レベルですが。

ほかの子どもたちと、何がどう違うのかはわかりません。もしかすると、何らかのコツがあるのでしょうか。

天才じゃないのですぐにはできません

一方、私はちょっとした指摘でも、なかなかそのとおりに体を動かせません。不器用の権化のような存在です。私と同じように指摘されてもなかなか動作改善できない人も多いのではないでしょうか。

あなたも「理論的には理解できているのに……」と思っているかもしれませんね。ましてや、簡単なことでもできないのに、複雑なことを言われたら……もう、パニックに陥ることは週間天気予報よりも確実性があります。

先日、稽古後に八段の先生が「すべての関節を使うつもりで打突してください」と仰っていました。

わかったような、わからないような……。

できることとできないことがあります

これはいくら頑張ってもできない

私自身、指導する立場になることもあるのですが、私が簡単にできることでも、何度言ってもできない人もいます。

「こんなに単純なことがどうしてできないの?」

などと思うこともありますが、人はそれぞれ得意なことと苦手なことがあるのは当然。私自身も、単純なことなのに何度やってもできないことが、職場の同僚M氏の机の中のガラクタと同じくらいたくさんあります。M氏の机の引き出しは、とにかく悲惨な状況です。

以前もどこかに書いたことがありますが、私が四段だったころはロボットのような動きをしていました。手首の関節も、指の関節もほとんど使っていない状況です。ロボットダンスをしていないのに、高精度のロボットダンスができていました。

使っていた関節は、肩とほんの少しの肘の動きだけ。多くの人が簡単にできることが、私には全然できなかったのです。しかも、手首や指の関節を使えていないことにすら、まったく気付いていませんでした。

何かおかしいな?という程度でした。

当たっているのに旗が上がらないのはどうして?
そう考えるようになるまで、かなりの時間を要しました。

おかしいな、完璧だと思ったのに……

足りない要素は、打突の冴え。その理由に気がついてからは、座布団を叩き続ける日々です。3ヶ月くらい続けた頃、何かが変わってきました。1日20分×90日程度でしょうか。時間にすると約30時間。飽き性の私にしては、光の見えないトンネルの中で、かなり頑張りました。

頭で理解しても実践できないことは、反復練習しかありません。筋肉に覚えてもらいましょう。しかし……

できることなら効率よく身につけたい

DaiGo氏推薦の『The Long Game』には、「自分の時間を戦略的に使いたいなら、自分へ質問する必要がある」と書かれていました。どのような質問でしょうか。

第1の質問は「無駄になっている時間にレバレッジを効かせるにはどうするか?」だ。

THE LONG GAME

無駄になっている時間は意外とあります。たとえばテレビを見たり、YouTubeを見たり、英単語を覚えたり、朝早く起きてみたり……

素振りをするときには集中し、脳も働かせるべきかもしれません。しかし、工夫次第で時間を有効に使うことは可能でしょう。「テレビを観てるときにやめてくれよ!」などと家族からは非難されるかもしれませんが、そこを何とかお願いしてみましょう。

隙間時間がないか、一度じっくり考えてみてください。朝に時間があるのなら、百秀武道具店のライブ配信をうまく活用する方法もおすすめです。

第2の質問は「何かを一度だけして10回したのと同じ効果を出すにはどうすればいいか?」だ。

THE LONG GAME

「稽古は試合の如く、試合は稽古の如く」と言います。稽古のための練習にならないように、常に本番を意識しなければなりません。

すり足の練習や空間打突は、ただの運動ではないことを再認識してください。地稽古や試合、審査の立ち合いのどのような場面で使うのかを意識して取り組むことが重要です。

実戦を意識できていませんでした

シルバー剣道大会の紅白戦(白組の6番目で出場しました)

先日、シルバー剣道大会(50歳から出場可能)に出場しました。基本稽古でできていたことなのに、試合になるとまったくできないのはなぜ?

緊張していたわけではないのですが、咄嗟に打とうとするとヘンなところに力が入ってしまいます。基本稽古に取り組むとき、実戦を意識できていなかったということでしょう。

基本稽古では簡単にできることでも、相手があるだけで急激に難易度レベルが上がります。練習ではA難度だった技も、試合ではE難度に昇格。ディフェンスが手を伸ばしただけで、シュートを外していまった桜木花道と同じです。

でも……
難しいことに挑戦するって、ワクワクしますよね?

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