Uターン

昨年11月に戻ってきて、4月現在就農計画中です。当初の想定では3月から研修開始となっているはずでしたが、私自身が参加資格を得られていません。いくつかの経営モデルを考えながら、実際に経営が成り立つのかどうかということを数字でシミュレーションをしています。

研修開始後に計画を・・・は間違いだった!

東京での派遣社員の契約と、賃貸住宅の契約が同時期に満期を迎える2021年11月。キリが良いので、以前から考えていた地元へのUターンをすることにしました。

就農に関しての関係機関とは、2021年1月からやりとりをしていましたが、オンライン面談もある程度の限界があり、やはり現地で対面の方が都合が良いです。

「作物は何にしますか?」
という質問は最初から、必ず聞かれていました。
しかし、経験がないので、
住む地域で何を栽培するのが有利なのか?
収益性は期待できるのか?
作業は自分の性格に合っているのか?
など、資料だけ見ていてもわからないことばかりで、決めかねていました。

実際にどのような農業をやっていくのかという計画を元に話を進めていくのですが、
「研修が始まってから計画を練っていこう」
と考えていたのが、どうやら間違いだったようです。

ある程度の計画がまとまって、関係機関とも調整が取れた後、研修を受けることができるようです。
※国や地方自治体の補助を受ける場合の話であって、この方法しか道がないわけではありません。

理想の形態はかなり厳しい!?

自宅に農地が隣接しており、少量多品目経営有機栽培または無農薬栽培というのが私の考える理想の形でしたが、元々が農家ではないため初期投資や農地の問題など現実はかなり厳しいものがありました。目標とする数字を出すために、満たさなければならない条件が多すぎて、実現不可能にも思えるものでした。

自給自足的生活や家庭菜園レベルであれば可能なのですが、家族を養うという想定で所得を考えると、いくつかの条件を揃えるため、自分の考える生活スタイルとはかけ離れてしまうというジレンマがあります。

住む地域(県・市)を決めているので、どの地域に農地を探すか、どういった作物が適しているか、適していないかなど、ある程度条件は絞られてくるのですが、それでも農業の経営スタイルは百人百様で、答えは自分で出さなければなりません。

2022年3月までの状況

農業を実際に体験してみないとわからないことも多いため、研修施設や農家さんの元で作業体験をさせていただきました。そして、どのような方向性で農業をやっていくのかを決めていきます。

【体験した作物】
・露地:にんじん、じゃがいも、玉ねぎ、里芋、大根、さつまいも、白菜
・施設:トマト、春菊、小松菜、水菜
・果樹:レモン
【講習会に参加】
・露地:なす
【見学】
・施設:きゅうり
【その他】
・自宅の家庭菜園

市役所の新規就農者向けにおすすめとされている就農モデルを参考にして、2月に関係機関の方と面談をしましたが、
「難しいのではないか」
「一回考え直してみてください」
という結果に。

燃料や資材費の物価が高騰があるものの、行政が新規就農者向けにおすすめしている経営モデルが、現実はかなり難しいとなると非農家出身で農業への道はやはり難しいのかと、道が閉ざされたかのようにも思えて、なんとも残念な気持ちです。

現時点の状況(2022年4月)

5月に行政、関係機関の方々と面談が予定されています。
多少悲観的な数字で計算して、これならば問題ないという結論までもっていきたいところです。

期待通りの農地が確保できるとは限りませんので、作目の組み合わせ、面積や初期投資額を変えてシミュレーションは13パターン作成しました。

ことごとく、赤字または所得が不十分で生活が成り立たないという結果。かなり絶望的です。

何とか考えた結果、初期投資を抑え、かつ一定の面積以上の農地が確保できた場合、経営が成り立つパターンが6通りできました。補助金ありきの計画は出せませんが、次世代人材投資資金(補助金)がいただけるのならば経営可能なパターンが増えるので、農業へのハードルがかなり下がります。

計画上は生活はできるものの、一般的な会社員の所得よりはかなり低い水準です。私の場合は、生活スタイルや、食を生産するという意味において、これでも農業をやる意味はあると捉えていますが、一般的には農業をやろうという理由をしっかり持っておかないと、単純に農業を辞めてしまうことに繋がりかねません。

「なぜ農業をやるのか?」を今一度問うてみる必要があります。

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