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満員御礼にふさわしい結果 2023J1⑰セレッソ大阪vsヴィッセル神戸

もうJ1リーグ戦の折り返しとは、時が経つのはあまりにも早い。



前半戦のセレッソ大阪はここまでまずまずの結果を残してくれているのではなかろうか。

昨季勝てなかった札幌、鹿島、名古屋、そして広島には散々な結果だったが、マリノス、吹田その他下位チームには確実に勝利している。勝ちたい相手に中々勝てないが勝てる相手には勝つ。言い方は悪いがそんな感じ。ただ突き抜けた存在が少ないJリーグなのでセレッソもなんとか優勝争いに入れるかどうかの立ち位置にいることができている。

天皇杯で4アシスト



上に行くには落とせない、”トップ3、上位争い、優勝争い”に加わっていくには勝たないといけない試合。
相手はヴィッセル神戸。アンドレス.イニエスタの退団が決まりラストゲームになるかもしれないと予想されたのか指定席は早々に完売。8日前には全席チケット完売が発表。
相当盛り上がる試合になるだろうと予想された試合。



イニエスタはベンチ入りせず。今季リーグ戦は3試合に途中出場したのみで、そのくせチームは強度マシマシのハードワークスタイルで首位を走っていたので完全にイニエスタは構想外扱い。ワールドクラスに何十億と費やした結果がスペインスタイルとは真逆の和式サッカーとは… 所詮他人事だけど。


それでも試合に出場するかもしれないというだけでセレッソ大阪のチケット売上に貢献してくれたことには感謝。
イニエスタの入団間際の2018年8月のリーグ戦と、ポドルスキ・ビジャも加わってVIPトリオがかなり注目された2019年2月の開幕戦に続いて、3度目の対神戸戦チケット完売。

1回目の完売の試合は期待に反してイニエスタは出場せず結果は引き分け。
2回目はVIPトリオが揃ったが、生涯セレッソ宣言をしながらいろんな事情もあってセレッソを離れる決断をした蛍といきなり対決。セレッソはロティーナ体制初戦で神戸はリージョ監督。DAZNの広告宣伝、金J。様々な要素が重なった開幕戦は観客42,221人、山下のヘディングで1-0セレッソ勝利。

4年前の開幕戦勝利にあやかって今節はベースボールユニ



2017年~2022年の対神戸戦は公式戦16戦9勝5分2敗。2017年の2冠のシーズンでは4戦4勝。今まで実力で上回る試合も多かったので印象はむしろ良い。今節はたとえ首位につける神戸とはいえセレッソもそれなりに準備して互角に戦ってくれるであろうと期待してヨドコウ桜スタジアムへ。


5月はホームゲームも4月と比べると少なかったしフリエ戦は甲子園に行く予定と被ったので、個人的にはぬかるんだピッチでグダグダで負けた5月の鹿島戦以来のホーム参戦。アウェイはサンガ戦に行ったので1ヶ月ぶりの現地参戦。

チケット完売とのことで16時頃にはもうすでに両サポーターでいっぱい。ヤンマー #Football is our engineサポーティングマッチとのことでヤンマーブースに行ってスマホ画面でホームページを見せるだけでもらえる限定ステッカーをゲット。



ヤンマーオリジナルナップザックも入場口でゲット。もらった時は生地が薄いかな?と思ったけど案外丈夫にできてたから重宝しそう。トップパートナーの気合いの入れ様がよく分かる。ヤンマー様、入場者プレゼント以下ファンサービスだけでなく、強化費・クラブ運営費のほうももっと本気出してもらってええんやで。


ダブルヒガシ東MCによる最近のセレッソの振り返りから始まったWAKUWAKUステージ。
天皇杯2回戦は「J1クラブならそう負けることはない」のでセレッソも順当に勝ちました〜という話で謎の笑いが(笑)


関西対決に勝ちたい、かつ首位に勝ちたいという雰囲気を作ってくれたゲストは見取り図の盛山とリリー。
堺市出身でモリシと呼ばれ昔からセレッソを応援していた盛山は大阪開催の草サッカーのために品川駅始発の新幹線に乗ってサッカーボールを抱えたまま向かうほど今でもサッカー好き、リリーも高校までサッカー部で背番号10でトップ下だったらしい。
ラヴィット!の企画でエスパルスのユニを着させられることがあるが心はセレッソだとキッパリ。ただちょいちょい山口蛍の名前を出して東MCにツッコまれる。今日はその名前はNGだと(笑) 扇原貴宏の名前もNGにされ「そんなに言うたらあかんの!?」とも(笑)


地元出身なのでルヴァンカップでセレッソが優勝とはっきり予想してくれたり昨季の国立でもいろいろと走り回ってサッカーの仕事を盛り上げてくれたりしている姿はとても印象的。
セレッソが優勝とはっきり言ってくれたからこそ直近2年のタイトルのチャンスはモノにしたかった。これからもセレッソ大阪の応援とJリーグの仕事を盛り上げてもらいたいな。
実際にエスパルスに寝返ったというか行っちゃった人は何人かいるけど苦笑、見取り図はセレッソだけでいいよ。



WAKUWAKUステージが終わり、席に戻ると後から来た人は空席を探すのに精一杯。ゴール裏は席が見つからない人が通路に固まってたと友人に聞いたけどバックスタンドは結局どうやったんやろ。



両ゴール裏もすでに満杯のなか登場した選手たち。
いつもと違うのはセレッソのGKウォームアップでハンビンと圭介さんが出てきたこと。
ジンヒョンは前節に集中力が切れて失点を重ねてしまったのもあって前半交代したがどうも負傷だった様子。後日リリースが出て左第一足趾(そくし)基節骨(きせつこつ)骨折とのことで足指に近い箇所なので残念ながらこれは復帰まで時間がかかりそう...

ということでハンビンに大きな期待がかかる。

名将?



スタメンはレオ・ジョルディ・カピシャーバの助っ人3人をずらっと揃えてきた。ここに真司と奥埜が加わり陽が中盤の底に構える形。山中も負傷で翔が入る。

まさかのVARトラブル。なぜ最近多い?



試合直前の気合十分の選手たちの真横でDJ KAnaMEさんがDJパフォーマンスガンガンやるわ南大阪のカスカップルもオラオラするわ、VARは使えないわで何かとカオスな雰囲気で始まったビッグマッチ。



前半いきなり進藤が楔のパスをインターセプトしきれず裏を取られるも相手の決定力不足に助けられる。とにかく個の力で何とかなるからええわと思ってる相手()に対して臆することなく全員でハードワーク。進藤は大迫勇也とバチバチに空中戦を挑んでいく。


カウンターの推進力にもなれるし強度で対抗できるように助っ人3人をスタメン起用したのかなと。特にカピシャーバのテクニックを兼ね備えたドリブル突破は酒井高徳が手を焼くほど。
昨季夏場に神戸と戦ってハードワークとハイプレスを挑んで勝ち切った成功体験がここで生きた。だがせめて前半のうちに先制したかった。

--対面の相手は身体能力の高い選手でした。
1カ月のブランクにしてはレベルの高い相手だったかな(笑)。前を向かせなければ、そこまで怖くない選手かなと思ったんですけど、思ったよりも体の使い方が上手でターンしたりもしていた。セカンドボールを拾うのは得意なほうなので、わりかし相手の体の状態とか、ボールの軌道とかを読んで取りにいくのですが、けっこう上手に間に体を入れてきて、入れ替わったりしていたので、普通にすごく良い選手だったなという印象ですね。

https://www.jleague.jp/match/j1/2023/061002/player/


見取り図vsアンバサダーのPK対決
盛山の豪快なシュートが決まる
VAR復活



山中が負傷、マルもタイから復帰。大迫塁もいる。左SBのポジション争いがまた激化。みな特徴は違えど共通して求められるのはクロスの精度。
翔のクロスがゴールにつながったのはおそらくJ1じゃ初めて? 果敢にインナーラップして敵陣深くまで攻め込み、ジョルディが合わせやすい高さで蹴り込んでくれた。
良くも悪くもセレッソ大阪はクロス攻撃が多い。


ジョルディのセレッソ初ゴールはまさかのヘディングから。メンバー外を経験しながらも腐らずセレッソのスタイルに適応しようと努力し続けたのが報われて良かった。


試合前の時点で15試合11失点の相手から先制できてさあ優位に試合を進めようと再開するも...
鳥海がサイドに流れカバーリングに回った真司と陽が神戸の侵入を防ぎきれず、最後は5番に反転シュートを決められる。
ここで山口蛍の古巣弾が来るとは...
良くも悪くもセレッソ大阪はテンションでサッカーやりがち。


神戸もさすがにこの順位にいるだけのことはある。
ただこういう相手の攻撃を受けてしまうとやられるとの判断で今まで通り小菊さんは矢印を前に向ける采配を取る。上門と陸次樹で明確に2トップを組ませる。
ただ正直終盤この布陣は機能していたかと言われるとなんとも...
空中戦に強いわけでもないので裏に抜けるパス、例えば上門がマテウス.トゥーレルのイエローを誘ったような局面が続けば彼らのスピードも活かせたけど。
いくら別格のプレーを続けていた真司と奥埜もフル稼働となるとかなりしんどい。プレッシングも中盤が下手に出ていけないからFWの単独プレスが増える。


神戸はそこで跳ね返せるし、90分動き回れる選手も多いのでセカンドボールもよく拾っていく。
ただ試合を支配するほどの攻撃はほとんどなく。原付ジェアンパトリッキさんもスピードはあるがマイクがついて行ってゴールに直結するプレーをさせなかった。


決定的なシュートが2本あってそれが決まっていれば全然違う結果になっていたはず。それをゼロでしのぐことができたのはハンビンのおかげ。FCソウルで正GKを務めていた実力は伊達ではなかった。
そもそもセービングが目立つということはそれだけ決定機を作られているということの裏返しだけどあの2つのセービングで相手に流れを渡さず持ちこたえたのはデカかった。1つ目の横っ飛びはさすが韓国人GKのリーチの長さ。


これは内容としては引き分けでこのまま終わるかもと思っていたところ。


ハンビンのキックが伸びてDFラインの裏に出たので陸次樹が追いかけていく。ジンヒョンに負けずハンビンも長いキック蹴れるんやなあと見ていたら神戸GK前川黛也はPAを出てボールを処理。そこに颯太がハイプレスをかけると前川はクリアを空振りボールが颯太の足元にこぼれる。すぐさまゴールに向かってボールを蹴り込んだ颯太は一目散にベンチの元へ。バックスタンドもスーパーショットがゴールに入るのを確認してから全員が立ち上がった。

"前川チャレンジ"がトレンド入り
なんという結末


DAZN解説片野坂さんも、前川の勝ちたい気持ちがクリアではなく繋ごうとするプレーにつながったと話していて、進藤も「神戸にとっては残念な形でしたが、ああいう飛び出し、積極的なプレー、あそこまでGKが出ることは、今のサッカーならあります」と同情するコメントを出していた。ただ誰も責められないとはいえ、ミスはミス。こちらとしてはむちゃくちゃラッキーなプレー。これも陸次樹がプレッシャーをかけていたからこそで(若田部さんも颯太も上門のおかげと話していたけど笑)チームとして矢印を前に向け続けた結果が幸運につながった。


前川は元々セレッソの練習にも参加していた選手。昨季からレギュラーを掴んで、「昨シーズン約55%の成功率を残したキックによるフィード能力」があるらしい。
だがやはりジンヒョンを見ているからかどうしても他のGKに対するハードルが高くなってしまう。GKはキーパーグローブが汚れていないほど、目立たないほど優秀という意見もありGKの評価は正直難しい。
今節はハンビンが輝いたけど、足元の技術も含めて総合的にハイレベルなGKはやはり貴重な存在だなと改めて。


ハンビンが最後にハイボールを無難にキャッチしたところで試合終了。


実力は高く脅威だったけどチームとしての完成度は怪しい相手(人のこと言えないけど)を首位から陥落させた。


すぐさまSAKURA満開とともにSAKURA NIGHTがスタート。アウェイゴール裏も含め照明が落ちてサクラ色のペンライトが映える。
昨季よりもペンライトが増えてさらにエロい。バックスタンドから見えるHOTEL MANHATTANのピンク色の看板と相まってエロい。
ペンライトは1個持っていたほうが楽しめるのでまだの方はぜひ。


勝ったからこそできた演出、勝ったからこそ見れた光景。今季は何度でも見たいな。


ヨドコウ桜スタジアムになってから初の満員御礼、最多入場者数22,542人の中でつかみ取ったこの勝利はものすごく大きいよ。

互角の内容で終わったけど良い結果が出たからこそ向き合える部分もあるし。


見取り図目当てできた人もいただろうし、ジェルマーノとカイオも来てくれて古参サポからしても嬉しい時間になったし。ナップザックとステッカーももらえた。
相手の背番号8は来なかったけどウチの背番号8の存在感は抜群。最後は19歳が劇的な幕切れで締めくくってくれたし、ジョルディの陽キャラハイテンションな煽り&ダンスも見れたし(笑)

ジョルディの秘密兵器とはダンスのことだったのか?笑



これはリピーター増える試合になったと思うので今後に期待しちゃう。毎試合ヤンマーさん本気出さないか?
まあ現状は強化費をまわしてもらう方がいいか。

決して試合を支配できたとは言えなかったけど、試合前の盛り上がりと試合中のスタジアムの雰囲気が素晴らしく、あとはセレッソが勝つしかなかった。
満員御礼の試合でホームチームが負けるようなことがあってはならない。

相手がミスってくれたと素直に話す颯太


ヨドコウ桜スタジアムの歴史に残る劇的勝利で前半戦を締めくくり。

勝ち点29で折り返し。前半戦よりちょっとだけペースを上げることができれば勝ち点60以上も見えてくる。
そんな簡単に行くとは思わないけどチームが目標に向けて上昇しようとしているのでここは乗っかるしかないんじゃないか。

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