新規入職者の増加へ、職場環境を改善し、魅力の発信を強めよう。     全国職訓生等交流集会で若手大工が討論


班別討論の結果を報告する職業訓練生(建築大工職)

6月13日から2日間、広島県廿日市市で開催された「全建総連 第52回全国職業訓練生及び講師・実務担当者交流集会」で全国13校から集まった職業訓練生35人(主に建築大工職)が「新規入職者を増やすためにどうしたらいいか」話し合いました。

会場に集まった職業訓練生は、低賃金、長時間労働、少ない休日、ハラスメントの横行などの過酷な実態を出しあう一方、「インターネットを駆使して建築の仕事の魅力を広く伝えたい」「女性の入職者を増やす取り組みを強めながら、誰もが大切にされる職場環境をつくっていきたい」など前向きな意見が多数出されました。各校代表によるミニ弁論大会では横浜建築高等職業訓練校の本村陽香さんと東京建築カレッジの小堀晴野さんが最優秀賞を受賞しました。2人は受賞後のコメントで「(訓練生の討論で)女性入職者をもっと増やそうという意見が出たが、『男のため』という発想ではダメ」「女性にとっても男性にとっても、どちらでもない人にとってもより良い職場環境をつくりましょう」と話し、ジェンダー平等の大切さを呼びかけました。

また、会期中おこなわれた職訓校の講師や実務担当者の研修会では、職業能力開発総合大学校の塚崎英世教授が「建築大工の技能を科学する」と題し講演。熟練者の経験や勘、コツの科学的分析を基にした動画教材づくりを紹介しました。塚崎教授は「技術・技能の習得に行き詰まりを感じさせない取り組みは離職防止に役立つ」と強調しました。

 この集会には全建総連傘下の訓練校16校(うち訓練生参加は13校)のほか、1県連、2単組も参加。講師や実務担当者を合わせた参加者は約100人でした。

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