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イギリス生活71日目(日) 晴 uber eatsの配達始めました「私、怒られる以前でした…」からの大逆転?!

配達用のかばんが届いたのを見て、妻が「善は急げ」とはっぱをかける。
天気が良い+見守ってくれる家族がいる今日を逃すと、始めないだろうなと自分でも思って、「行くわ」と返事をする。

怖い。
配達しにいった先で怒られるんちゃうかと思うと怖い。
日本語通じないのを怒られるのか、配達が遅いと言われるのか、不慣れなのが怖いのか。
出発のボタンと押してしまうと、始まってしまう。

とりあえずアプリをオンラインにし、準備をする。
すると£3という表示とともに、スマホが鳴る。
どこをタップしたらよいのか?
いやこれは言い訳だな。ひよって既読スルーのようなもの。
ビビって受信を受け取りませんでした。

始まる前に、わくわくしていたのは幻想でした。
やがて、配達の仕事を告げる音はならなくなる。

気になっていたタイヤに空気を入れる(いやそこか!)
イギリスも日本もうuberのやり方は同じはずと、youtubeやウェブページをみて、配達の仕方を確認し、いよいよ五時過ぎに自転車とともに外にでる。

しかし、今度は配達の仕事が鳴らない。
怒られるかもと不安いっぱいだったけど、それ以前だった。
失敗をこわがって避けるともっと大変になるのは経験積みだったけど、今回も一歩が踏み出せず。

さっきの着信をとっておけばという後悔すらもどうもでいい。
寒い。
いい案件だったのだろうかと脳裏をかすめるも、仕事が来ない。

デカい鞄を背負ったまま茫然とする40歳。
不審者に思われないようにしつつ、もう一つ、自分の中にある配達員への侮蔑も自覚する。
人に使われるような気がして、この仕事を下に見ていた。

その仕事さえ自分には来ない現実を、北風とともに感じながら、「そりゃ仕事こないわな」と、気付く。
寒くておなか痛くなってきた。日も傾いてきた。バチが当たるで。
仕事くるなら何でもいい、自分は配達員で頑張るとあらためて腹をくくる。

しかし、それでもスマホは鳴らない。

諦めて家に戻る。甘くはないのか。
一件もなかったことを告げると、「疲れて怒られて機嫌わるくなって帰ってくるから気をつけやと子供たちに言ってたところ」と言われる。
私は、それ以前でした。仕事がない。

「タイミングわるかったね」と励まされながら、オンラインで注文が入るのかどうかを見てみる。
15分ほど経った頃、再びスマホが鳴る。
承諾のボタンをとってしまった。

配達スタート。やばい!始まってしまった。

行ってきますと、家を出る。
幸い、デリバリーの受け取りは、行ったことのある近所のマクドナルド。
届け先は、アプリの使い方が分からず、近いかどうかは不明。

商品を鞄に入れ、自転車にまたがる。
途中鞄が水平にならず、飲み物は大丈夫かと不安になる。
立ち止まるわけにもいかず、自転車をこぐ。

アプリの指示通りに行くと、無事に家に到着。
家の周りをうろうろしていると、玄関が開く。
食べ物が届いたからで、私が届けたとかはどうでもいいんだろうが、「イエーイ」という声を玄関ごしに聞いて、じんわり嬉しくなった。

いや。結構うれしかったかな。
仕事として。
商品が水平になるように鞄を改良しておこう。


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