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0003『トヨタの会議は30分』著書の生身の経験譚

【読書感想】★★★★☆
to 会議の時短方法を模索している方へ

目的不明の論点整理されていない会議が多い。わが部署にもそういう一面が。解決の一助のために読んだまとめ。

概要

成長して少し規模が大きくなると、多くの会社では「大企業病」が発生します。社内の忖度と事なかれ主義がすべてを覆い、内向きの仕事に時間を取られているうちに、欧米企業と中国企業にすべてを取られる──そんな光景を、私たち日本人はここ数十年でどれだけ見てきたでしょうか?

ところが、どんなに企業規模が大きくなっても、そうした大企業病に侵されていないように見える日本企業があります。そう、トヨタ自動車です。トヨタでは、結論が秒で出てきます。おためごかしを嫌い、浮ついた若い奴は現場のオヤジさんたちに三河弁でガッツリどやされます。本質志向の骨太なコミュニケーションがいまでもしっかり存在しているのです。

本書は、トヨタが大企業病から逃れるうえで重要な要素の一つになっている「社内でのコミュニケーション術」について、実際にトヨタマンとしてビジネス人生の基礎を築いた著者が、愛を持って振り返りつつ分析、一般に紹介する1冊です。「カイゼン」など、生産管理手法についてはすでによく知られているトヨタ自動車の社内で、実際にどんなコミュニケーションが行われているのかが明らかになります。

https://www.subarusya.jp/smp/book/b555561.html より

時短のための行動変化は?

まず、一番知りたかった会議を短く効率をあげる方法。まず面食らったのがメールの”平素、いつもお世話になっております”という日本の伝統的円滑コミュニケーションの術の否定(全否定ではない)。なるほど、言葉や文脈の構造に無駄が多い、しかも結論が後半にくる日本語ではなおさら。今後、言葉の簡素化を本気で意識したい。

では会議はどうか?
自分なりの読後の結論は、

(1)事前準備を周到に
(2)会議の進め方に無駄がなく決まっている
(3)集中力維持も含め時間を30分で意図的に区切る

まず、”解像度の高い議題”の事前準備。アジェンダの作成と共有は当たり前。会議自体のフレームワークも明確、つまり、前回の会議後に各参加者の動いた情報交換→ブレスト、意見交換→その日の着地→次に何を打ち合わせるかの決定。

また議事録も作成に時間をかけず”リアルタイムに要約”してホワイトボードに記載。それをそのまま印刷して渡す、というもの。見たことはあるが、相当のスキルと練習が要ると思ったが、そのことによっての議事録作成の時短は計り知れない。

最近の時短についての自分の気づき
結論をギガ速でだして、トライ&エラーを繰り返す。最近知り合ったスタートアップ企業の経営者。日本語について、著者と同じベクトルの話をしていたことを思い出した。“日本語は敬語を使いすぎると冗長になる。必要最低限でいい”。この意見もとても腹落ちした。

政治家の長々と当たり前のことを、さも重要なことを話すかの如く時間をとって話すテクニック。あれはもうなくしていくべき。言葉の発出は、その人の思考とリンクしている。言葉を整理することは、思考を整理すること。

その他“参考になった”一文

メモ帳は記憶した内容を整理するための”思考ノート”

緊張をほぐすには、目線と声質の安定。”極力穏やかな、低い声で話せ“

Think Straight ,Talk Straight(真っ直ぐに考え、直言せよ) アクセンチュアの企業文化

人間関係の維持を仕事の本質より上位に置いてしまっては、絶対にいけない…相手に同調することではなく、人とは違う気づきやアイディアをどんどん提案し、上書きし合っていくことが”仕事”

特に対人関係においては“予定どおりに不合理“というマインドセットを維持する

良縁に巡り合うには?

自分は2021年5月に出向していたインドから帰任した一介のサラリーマン。インドで生活した3年間で、”正しく生きること”, “幸福を追求すること”を考えるようになった。40歳、人生折り返しくらいで一念発起したのを覚えている。

日本にきてから、良縁が増えた。著者のいう”毎日時間を無駄にせず働くこと、一日一日を自分が正しいと思う方法で生きること“が、よい縁にめぐりあう方法、という言葉が沁みています。

いろいろ気づきの多い一冊となった。

目次

第1章 極限まで無駄を減らす「時短会議術」
・30分会議で2ヶ月分の時間を捻出
・無駄な「定例会議」と「上司の付き添い」は認めない
・ホワイトボードの記入内容をそのまま議事録に
・いきなり議論に入っていいか最初の5秒で判断する
・「会議ではメモなし」が暗黙知

第2章 確実に相手を仕留める「コミュニケーション術」
・1分でOKをもらえる資料のつくり方
・プレゼンでは聞き手を迷子にさせない
・あがり症の人は目線と声質を安定させる
・「口2耳8」の割合で話す
・文字ベースで議論しないでさっさと電話する
・放置プレイには上司巻き込み型のメールで反撃

第3章 トヨタ魂の根幹「本質思考」
・読めるけれどもあえて空気を読まない
・本気で綺麗事を信じそれを現実にする
・「なぜ?」と「定義は?」でトコトン自分の頭で考えさせる

第4章 スピリットをつなぐ「トヨタの教育」
・「嫌われてナンボ」のオヤジマインドで若手を育てる
・苦手と得意の判断を急ぎすぎない
・試行錯誤で素早く限界把握 無理ならサクッと助けを求める

第5章 良好な人間関係を築く方法
・ピリついた人間関係のフォローには飲み会を活用
・ネガティブすぎる相手は30分怒りを寝かせてから無視する
・人間は予定どおりに不合理な生き物だとはじめから認識しておく

第6章 人間力を嵩上げする「配慮」のつくり方
・自らを凡人だと認識して開き直る
・ご縁を大切にし常に感謝の気持ちを持つ

2021/10/11 下手ですが読書メモです↓

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