個人トレーダーは孤独です。
得てして理解者が周りにいることはなかなかありません。
時にはギャンブルだと批判され、うまくいかなければお金以外にも多くのものを失うかもしれません。
稼げるようになってからでさえ妬まれることもあります。
家族にも友人にも理解されず、長い期間自分と戦い続けなければいけないこともあるでしょう。
道半ばで挫折する人も多ければ、いつまでも同じ場所で前へ進めない人もいます。
そんな世界に足を踏み入れ、苦しみもがき続けることになんの意味があるのでしょうか。
孤独とは、港を離れ、海を漂うような寂しさではない。本当の自己を知り、この美しい地球上に存在している間に、自分たちが何をしようとしているのか、どこに向かおうとしているのかを知るためのよい機会なのだ。
アン・シャノン・モンロー
もしいい加減な気持ちではなく、本気でトレーダーになろうとしたのであれば、それは現代社会で生き残るために、自分自身を磨くために自分が選んだ道です。
その道を歩みはじめることは普通の人にはなかなかできることではありません。
それ相応の覚悟が必要だったはずです。
それは社会に文句ばかり言うのではなく、自分の力で人生や生活を根本的に変えようと動き出した強い気持ちだったはずです。
トレードにおいて、正しい基礎はあっても最終的に勝てるトレードの形は千差万別です。
それは誰かが作ってくれるものではなく、自分以外には作れないものです。
基礎を学び、そのあとは毎日、自分の力で、自分の判断で、自分の責任で、自分を律して、経験を積み、技術を身につけていかなければなりません。
何度も失敗し、笑われても、バカにされても、涙を流しても、諦めずに立ち上がらなければいけません。
楽チンな近道はなく、孤独を受け入れ、自分自身を深く知り、志を見つけ、それに向かって一歩ずつ前進しなければいけません。
トレードは人生の縮図でもあります。
孤独を受け入れることは、それが自立した人間になる道でもあります。
人間の究極の自立は、死に際して、そのとき誰に看取られずとも、直接的には、誰から愛されなくとも、自分はこの人生において十二分に人を愛し、十二分に人の愛を受け、それ故に人間たり得たという充足感と諦観をわがものとしたときである。
灰谷健次郎「少女の器」
孤独を受け入れ自分を磨き、トレードをマスターし、志(自分自身)を見つけ、それに向かって歩み始めた時、何にも代え難いものを得られるはずです。
誰もが理解できなかった経過を経て、誰もができなかったことを成し遂げる時、人間は必ず孤独です。
自分と戦い、孤独を純粋に貫けば貫くほどその人自身の魅力につながります。
精神的な豊かささえも孤独である時間に培われます。
孤独を恐れず孤独を愛し、自分を大切にし新たな1年を生きていきましょう。
2020年が皆さまにとりまして幸多き1年となりますよう心からお祈りいたします。
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