「社会に必要とされる生徒の育成とは?」その2

こんばんは。Ken-teaです。前回のnoteでは、私の仕事面での目標の1つである「社会に必要とされる生徒の育成」のために何が必要か、「読解力」というテーマに絞ってお話ししました。今日はその続編です。(前回から少し間が空いてしまいました。。)

コミュニケーション能力について

私が読解力に続いて、「社会に必要とされる」ために生徒につけたい能力は、コミュニケーション能力です。

コミュニケーション能力と一口に言っても、その中にはいろんな要素があると思います。「他者の話を心から理解しようと思って聞くこと」「それを元に相手に伝わる言葉を選んで話すこと」「表情やジェスチャー」など。まだあるかもしれません。

「他者の話を心から理解しようと思って聞く」は、前回のnoteでも少し出てきた話ですが、おそらく私も含めてなかなかできていません。人間は、相手の言っていることを理解することより、相手の発言の後に自分が何を言おうか考えながら聞いている場合が多いからです。しかしコミュニケーションは、基本的にリスニング、相手の発言を聞くことから始まります。聞くことがきちんとできないと、適切な応答はできませんよね。

「相手に伝わる言葉を選んで話す」も重要な能力です。例えば小学生に対して難しいワードで話しても伝わりません。相手に応じて、相手の持っている知識や情報量を把握して話すことが大事だと考えます。私の現在の勤務校には語彙力が少なく、面接練習をしていても「言いたいことはあるけどどう表現したらいいかわからない」という生徒がよくいます。語彙力が豊富であることは、相手に応じて言葉を変えやすいことにつながります。英語の教員ではありますが、自分の学校の生徒には日本語でいいからなんとか語彙力をつけられたらなあと考えています。(私もnoteを通じて語彙力を身に着けたいです。)

「表情やジェスチャー」も大きな要素です。会話において、実際の言葉が情報伝達に占める割合はあまりなく、ほとんどが表情やジェスチャーによるものだそうです。コミュニケーションというと言葉に囚われがちですが、話すときも聞く時も、自分や相手の表情など言葉以外のポイントにも着目してコミュニケーションをとるように指導したいと思います。

コミュニケーション能力の先に

私がコミュニケーション能力を生徒につけさせたい、すなわちそれが社会で必要とされると考える理由は、インターネット社会の進化やコロナ禍において直接のコミュニケーションが減ったなと感じたことがきっかけです。

街中を見回せば、たいていの人がスマホを触っています。特に高校生のスマホ依存度は深刻で、友人や先生との会話よりもスマホを見ている時間のほうが圧倒的に長いです。スマホ、特にSNSが怖いなと感じるのは(noteもSNSですけど)、ポジティブな感情は「いいね!」の一言(ボタン)に集約され、ネガティブな感情は誹謗中傷やいじめなど実害的な被害につながってしまう点です。ポジティブな感情は多様性がなく一瞬のものなのに、ネガティブな反応は様々な形や強さで人の心に突き刺さり、それはいつまで経っても消えません。

私は生徒に、ポジティブな、周りを明るくする言葉こそ自分の言葉で・豊かな語彙力で伝えてほしいなと思います。先述した「相手のことを理解する」や「相手に伝わる言葉を選んで話す」にも共通しているのは、思いやりです。ポジティブな言葉で周りを明るくするのも思いやりです。コミュニケーションに長けていると言われる人って、思いやりができる人なんじゃないかなと最近考えるようになりました。キレイゴトなのかもしれないですけど。

前回のnoteでもお話したように、AIに人間の仕事が取って代わられるかもしれないという今の時代、AIにできなくて人間にできるものは、相手を理解して円滑な関係を築いていける「思いやり」の気持ちを持つことなのかなと考えています。前回の読解力のテーマでもお話したように、今のAIには「意味」が分かりません。相手の言葉や表情に潜む「本当の意味」を解釈し、行動につなげられるのは人間特有の力であり、そういったある意味での「人間らしさ」を持った人は今の時代貴重ではないでしょうか。

他者に配慮することができ、謙虚で周りを明るくできてコミュニケーションに長けた人は、社会で必要とされると信じていますし、そういう生徒を育てたいですし、自分が生徒の模範となれるようにそういう人間でありたいです。

ではどうすればコミュニケーション能力を伸ばせるかという方法論を述べてませんが、こればっかりは普段の生徒との関わり合いの中にしか答えはなく、方法論はないのではと感じています。その時々で生徒に適切な言葉掛けをして、生徒と真摯に向き合っていくことしか私には現状できません。幸い私の指導教科はコミュニケーション能力の育成が最重要課題です。授業やクラス経営の実践の中で、自分なりに答えを出していければなと思います。

終わりに

前回と今回のnoteの2回にわたって、「社会で必要とされる生徒の育成」をテーマに書かせていただきました。自己紹介のnoteでお話しした通り、まだこの点について自分の中で深めきっているわけではなく、今後教員として経験を積む中でさらに色んな思いが出てくると思います。自分のまだまだ未熟な考えもこうしてnoteに書き残して、自分自身の成長につなげていきたいです。

次回のnoteでは、仕事でのもう一つの目標である「教員を誇りに思える仕事にする」という点について書きたいと考えています。(教員の最大の仕事である、「授業」の話も交えて)

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました!