【マーケット考察】2023.2.25


米国株式相場は続伸。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比132.28ドル高の3万2237.53ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は36.56ポイント高の1万1823.96で引けました。ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比1億0846万株減の10億3361万株。
 
米司法省が前日、ロシアの新興財閥(オリガルヒ)が経済制裁を逃れるのを手助けした可能性があるとして、スイス金融大手クレディ・スイスとUBSを調査していると報道。両社株の売り要因となりました。

また、ドイツ銀行の経営状況にも懸念が広がり、同行の株価は一時15%安と、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)初期の2020年3月以来の大幅下落し、 #クレジットデフォルトスワップ#CDS )は、取引が開始された2019年以降で最高の水準に上昇しました。これを受け、欧州金融危機懸念が再燃し、朝方のダウは金融株主導で軟調な値動きを示しました。

米中堅銀行シリコンバレー銀行の経営破綻以降、金融不安が広がっていますが、この日は地合いの一段の悪化は続かず、売り一巡後はじりじりと値を戻す展開に転換。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを継続できないとの見方や利下げ観測も浮上する中、ダウ平均は取引終盤はプラス圏で推移しましたが、上値も重い状況でした。

そのような中で、#米連邦公開市場委員会 ( #FOMC ) の要人はいずれも #タカ派 的なコメントを示し、市場とのギャップは変わらない状態です。

ブラード・セントルイス連銀総裁は、「80%の確率で金融ストレスは緩和されると予想。金融ストレスはいずれ後退しインフレに焦点が再び移行するため、今年の政策金利である #フェデラルファンド金利 予想を5.625%に引き上げた」ことを明らかにしました。

バーキン・リッチモンド連銀総裁も「インフレは高い。需要は後退していないようだ。利上げの根拠は極めて明確だった。われわれに期待されていることはインフレ抑制で、われわれはその責務を負っている」と語りました。

ボスティック・アトランタ地区連銀総裁は、今週利上げが決定されたことについて「多くの議論があったが、簡単な決定ではなかった。FOMC前の週末に事態が悪化しなかったため、利上げに前向きになった。この危機に対応できるという確信を得た。また現時点では基本的に #リセッション#景気後退 )に陥ることは全く想定していない。われわれはインフレを抑制し、目標に回帰させなければならない」と指摘しました。

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