見出し画像

自分史6(極真空手昇段審査)

ボクシング

新たに家づくりをお任せ頂くお客様がお話をお伺いする中で偶然、元ボクサーであり、あるボクシング名門高校の前監督という事を知り、「私も格闘技をしていて極真カラテをしています。」とお話したらそれ以降意気投合。今度昇段審査を受審することをお伝えし、パンチで悩んでるお話をしたら教えてもらえることに(喜!)。大工としてお家作りをしている現場で、お昼休み(お客様の職場が近い為)と夕方御帰宅後、毎日指導して頂いた。人格者であり、また格闘技に関し鋭い視線をお持ちであるお方。もちろん現在でもお付き合いさせて頂いています。

昇段審査準備期

前述のように仕事中、お昼を食べたら直ぐボクシング練習。夕方も仕事が終わったらボクシングの練習、夜は道場での通常稽古(仕事現場が遠い為、違う道場にて稽古)、連続組手稽古と続き、お休みは所属道場にてサンドバッグスタミナ稽古、型稽古、補強。型稽古は今みたいにYouTubeがないので大変でした。私の先生は型をやる暇があったらサンドバッグを1000本蹴れという程、厳しい実戦主義の先生でしたので、型はあまり習った事が無い。そこで、先生が懇意にしている他の道場の先生に習ったりしていました(先生が行って来いとのこと)。審査日が近づくほど怖さが増してきて早く過ぎて欲しい気持ちと、来て欲しくない気持ちが揺れ動く。過去、私の所属道場からは昇段審査に臨んだ人は私を含めて3人(当時)しかおらず、その先輩方は転勤等でいない。相談する人もおらず、先生に聞いたら昔総本部で参段受審した時のお話をされ、……唖然となる。しかし、自分なりに頑張るしかない。

審査当日朝

時は経ち、その日がやって来た。緊張のあまり眠れず不安だが、道着をバッグに詰め込み家を出た。自分ひとりで県武道館へ向かう。ナーバスになってる為、人とも喋りたくない。そんな気持ちでクルマを走らせフェリーに乗り込んだ。うどんコーナーでうどんを食し、ゆっくりして居たら自動ドアが空き手を挙げる人がこちらへ向かって来た。吹奏楽部時代の同級生だった。高校卒業以来10年以上会ってないのに良く分かったね!と思った。その後、フェリーを降りるまで彼のマシンガントークを聞くことになる(泣)……ちなみにこの彼、仕事で(本年2月)フェリーに乗ったら又、手を挙げこちらへ向かって来た(今度も良く分かったね!)。…あれから15年振りの再会なのに(笑)。

審査開始

準備運動から始まり、基本、柔軟、補強、型その後連続組手に入る。連続組手とは初段10人、弐段20人連続で戦う組手。私は初段受審なので10人を相手にする。師範が私の名前を呼び前に出た。そして私の対面に師範が相手の名前を呼ぶごとに1人づつ並んでいく。気を確かに、こころを落ち着かせ息吹をした。そんな時、所属道場の先生を始め、みんなが応援に来てくれた(涙)。来てくれるとは思っていなかったので本当に嬉しかった!そして、開始された。はい!1人目、正面に礼!お互い礼!構えてっ始めっ!…始まった。相手が死にものぐるいで来る!そりゃ相手も審査になるのでそうだろう。しかし、あれだけ稽古してきたが身体が動かない。2人目3人目と進むにつれ身体が少しずつ慣れてきたが反比例して疲労が進む。相手は元気なのでドンドン来る。5人目の相手は執拗にレバーばかり打ってきて、頭にきたが冷静さを保つ。7人8人と過ぎ、弱気になるとみんなの声援が飛ぶっ!あと2人だ!出し切れっ!みんなが応援してくれる!疲労もピークだが、何とか出し切るっ!身体が動かないので前の受審者が出していた手刀まで真似して出した(驚‼︎)最後だぞー!疲労も限界だが出し切る…そして私の挑戦が終わった。相手に礼をして黒板前に向かい黒板を背に写真を撮る。そしてみんなにお礼を言おうと探したが既に姿が見えなかった。それから何ヶ月か経った頃、私の黒帯と賞状が総本部から郵送され先生より手渡された。合格だった。あの小学校4年の空手をしたい気持ちから長くかかったが憧れの地上最強のカラテ極真会館の黒帯となった。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?