○○だよ、と言われるよりは。

「あなたは○○だから、素敵だよね」と言われる事はもちろん嬉しい事だと思います。

けれど、へとへとの心を引きずりながらも生きている最中で、誰かから「そんな顔しなくても大丈夫だって。心配するな。」って言ってもらえたほうが心が少し軽くなるのは何故でしょうね。

僕はこの言葉を、役者として舞台活動をしている時に演出家の方に行っていただきました。元々自己肯定感が底辺以下だったので、お芝居と言うある種自分を信じていなくてはいけない世界で、ふとしたきっかけで言ってもらえたのはまさに幸運だったと感じています。

日常を生きる中で、何をしていても、何を考えていても、ふと言い知れぬ不安に襲われる事ってあると思います。「私はこれでいいのだろうか」「この考えは人として正しいことなのだろうか」。そして同時に誰しもが、何かしらの答え合わせを求めているのが実は普通なのではないかと思います。
ここでちゃんと答えがある環境と言うのが、言わずもがな、学校生活だけの事なのかなと思います。しかし、義務教育を終えて社会に出ると、答えは自分で導き出さなければいけません。(むしろ答えを知っている人のほうが少ない方なのかも)

答えがない世界だからこそ、「それなりの答え」を何かしら人生では持っていなくてはいけなくて、それで満足しながらまた日々の暮らしに戻っていくのも人間なのではないでしょうか。
これは何も、人間が怠惰なのではなくて、生き方そのものへの「豆知識」なのではないかとも思います。

人は人生の中で「あなたは○○だよ」と言うより、「あなたは大丈夫だよ」と言ってくれる人に出会えるのでしょうか。何十億と言う人が暮らす世の中で、そう言った考えを持っている人自体も果たして何人いるのでしょうか。
まだ出会えてないだけで、本当は沢山いるのではないかと思うと共に、自分自身もまた、そんな人の内の一人になりたいと強く強く思っています。

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