平成の最後らしい音楽を聴いてきた話

2019/4/20(土)、神奈川フィルハーモニー管弦楽団 県民ホール名曲シリーズ第5回 「アメリカ」~新世界で生まれ育ち、移りゆく音楽達~が神奈川県民ホールで行われました。最近オーケストラを聴きに行くことは少なかったのですが、今までと違った楽しみがあったので、備忘がてら書いてみます。

演目については公式Webやツイートのフライヤーを見ていただきたく。ソリストにはアニメ「四月は君の嘘」でモデルアーティストとして起用された阪田さんがいたり、ジョン・ウィリアムズの音楽としてスター・ウォーズから2曲ピックアップされていたりと、いろいろ魅力的な要素の多い公演でしたが、今回は足を運ぶにあたり個人的に特に興味を持った2曲に関してのレポートを書いてみます。

アンダーソン 「タイプライター」

テレビ番組のBGMでも使われるこの曲、小学校の音楽の授業で聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。パーカッション奏者が実際にタイプライターを叩いてパフォーマンスをするのをYouTubeで見てたので、一度生演奏を観てみたいと思ってました。

今回は公演の序盤、2曲目で演奏されました。ソリスト(タイプライター)として登場したのはかなフィルパーカッションの平尾信幸さん。お決まりのチューニングから始まり「パシパシッ」っと乾いたタイプ音を効かせて準備完了。演奏が始まるとメロディに合わせて軽快にタイプしてきます。タイプライターのキーってあの小さいキーでハンマーを直接動かすので思いの外重たいんですよね。時偶アレンジを効かせているのが印象的でしたが、あんなに連打しててもカタカタ音が鈍ることがないのはさすがタイプライターソリスト()。演奏が終わるとタイプした文書を指揮者に渡したり客席に見せたりするんですが、今回演奏後に客席に向かって高々と掲げられた文書はこちら。

しかもおっきい令和のなかには黒地に白文字のちっさい令和がいっぱい入っているという、何だかタイプライターというより平成初頭のワープロ時代によく見た網掛けを使って、アスキーアートを彷彿とさせるような表現で大きな文字を書くという、まさに平成最後の定演に相応しいパフォーマンスに客席は大ウケ。(で、さらにそれをプレゼントってw)

個人的にも、平成最後に一度は生で聴きたい(観たい)曲がこのような形で聴けて面白かったです。

もう1曲については、別途書きます。

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