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世界で最も過酷な砂漠250㎞マラソン㉓砂漠のお父さん

あらすじ

世界一過酷な砂漠250kmマラソンに挑戦中のラッキータウン!!

しかしパープルは二日目にタイムアウトに!!

果たしてケンシロウはクリア出来るのか!?

前回の記事はこちら

本編

3日目の今日は

距離は32.7km 制限時間10時間。

距離は今までと比べて一番短いが

その分道が険しいらしい…

実際にその前評判に違わず

高さ3,4m程のアップダウンが永遠と続く道だった。

スタート前

朝から自分のコンディションをチェック。

左ふくらはぎが痛い…

右の膝の皿が痛い…

股ずれにケツずれ…

肩も痛い…

まぁ…ボロボロ……笑

果たして今日はゴール出来るのだろうか??

と不安を抱きながら

スタート地点で

トレス、ドス、ウーノ!!

プププーーン!!

掛け声とブザーの音が混じりながら

また、この地獄の砂漠250kmマラソンが始まった。

第1チェックポイントに辿り着くまで

俺はつよぽんに付いて行く事にした。

つよぽんはチームA☆H☆Oのメンバーの一人で、普段は鍼級整骨院を営んでいるお父さんなんだけども

とにかく歩くペースが速かった。

この砂漠250kmマラソンが始まるまでは

チームでテレビ電話で何度も話し合いをしていて

その度につよぽんは毎日30km近く歩く練習をしていると言っていた。

とゆうか、ラッキータウンのクラウドファンディングにも支援してくれていた

とても、漢気のある人だった。

そんなつよぽんに俺は

なんで、そんなに速く歩けるんですか?

と聞いた。

するとつよぽんは

息子がさ、ゴールで待ってんのよ。

あの子のお父さんは世界で俺だけだからさ、

迎えに行かないわけにいかないでしょ?笑

と笑って答えてくれた。

俺はこの言葉を聞いて

つよぽんが練習して来たから

速く歩けているのではないと思った。

画像1

(左の白い帽子がつよぽん、右ケンシロウ)

今回の砂漠250kmマラソンでは

応援ツアーというものがあり

日本の選手の家族や友達がゴールで待っているという事だった。

だから、つよぽんは奥さんと息子さんがゴールで待っているという事だ。

本当に、本当に、つよぽんはお父さんなんだと思った。

俺もつよぽんみたいなお父さんになりたいな〜と思った。

と同時に

俺の親父も、ゴールで俺が待っていると言ったら

世界中の何処でも駆けつけてくれるんじゃないか??

と思った。

そして、俺は泣いた。

そして泣くと、

歩くペースが上がった!!笑

自分がどんな事をしても

世界中が敵になっても

親だけは自分の味方であってくれる。

そんな事は言われて来たし、自分でも思ってきたけどそれは

イメージの中で母親だけだった。

多分父親ってとても不憫な存在で

子供が愛を感じにくいんじゃないかな??

だから、俺はつよぽんの言葉を聞いて

そうだよな、

父親だって子供を愛していて

子供が一番大切で、子供の為なら

なんだって出来るんだよな。

という事がはっきりイメージ出来た。

自分の中に最強で最高の味方が一人増えたのだ。

こっからの俺、強いよ。

と思って歩きながら

もし、自分に子供が出来たら

子供にどんな所にいても必ず駆けつけてくれるお父さんなんだと

思ってもらいたいと思った。

それは、

俺の親父が俺にそうしてくれたから。

そして、

第1チェックポイントに到着。

俺はこの時人生で初めて

ロキソニン(痛み止め)を飲んだ。

膝が痛い……

今日はただでさえアップダウンがずーーーーと続く道なのに…

までも大丈夫。

なんでか泣いたらペースあがるし笑

だが、ここから

俺は何の気づきも見つけられず

ただ、ひたすら

砂漠の地獄の中でのたうちまわる事しか出来なくなっていった…


つづきはこちら


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