見出し画像

世界で最も過酷な砂漠250㎞マラソン㉝恥も外聞もねぇ

あらずじ

世界で最も過酷な砂漠250㎞マラソンに挑戦中のラッキータウン!!

レース六日目、今日が終われば明日で終わり!!

朝からパープルの風に背中を押されゴールは目前。

だ、が、思わぬ悲劇がケンシロウを襲う!!

前回の記事はこちら

本編

痛みと闘いながら歩いていると

足とは別の痛みが走る・・・

お腹が、

お腹が、

痛い・・・。

事もあろうにレース中、トイレに行きたくなってしまった。

もちろんトイレなどない。

俺は魚さんに

俺)トイレがしたいです・・・

とまずは言葉を漏らす。

魚)その辺でするしかないよね。

俺)水って余分にありますか?

魚)え!?大!?今!?

俺)はい。

魚さんは少し呆気にとられていたが、水をくれ僕は人生初めて

砂漠でトイレをする事になった。

とは言っても、足の痛みは半端ないし体力とか気力とかもう限界以上の何かになっている状態・・・

ゴールする事以外どうでもよかった。

コースから外れ地面に穴を開け、生まれ付き足首の固い僕は中腰の体制がとても苦手なので

自分の頭の中でどうシミュレーションしても下半身は全部脱がないと汚れると思い

靴も靴下もズボンもパンツも脱いだ。

裸足で地面に立つと熱くてジャンプしたかったが足が痛すぎて出来なかった笑

よし、と思い行為に及ぼうとすると

魚)いや近すぎでしょ!!!

と声が聞こえてきた。

僕は極限状態に追い込まれ過ぎて、コースから外れたつもりが

普通にコースの中にいたようだ。

いや、とゆうか、砂漠・・・

さえぎるものがなにもねえから、どこでしようが同じだし

道が広すぎて、どっからどこがコースか分かんねえんだよ!!!

と思ったが、そんな事を言ってもどうにもならないし、

速く終わらせないとどんどん制限時間が迫ってくる。

僕はなんとかかがんで、トイレをした。

トイレをしていると、魚さんはリュックを枕代わりにして足を組んで寝転がっていた。

他に砂漠でこんなに優雅なポーズをする人がいるだろうか?笑

そんな事を思っているとまさとさんが近づいて来て

ニヤニヤしながら写真を撮りだした。

もぅ、ほんとこの男は・・・

そして僕はいよいよ、水でお尻を洗い流した。

するとまた魚さんが

魚)もっと、上から!!もっと上から水をかけるの!!

とアドバイスをしてくれた。

いや、なんか、とても馬鹿らしくて笑えてきた。

こんな過酷な砂漠で、こんな熱い中、なにやってるんだろうね・・・笑

僕は穴を埋め、着替えると

まさとさん、魚さんの三人で歩きだした。

年齢とか、出会ってまだ間もないけど

俺)俺達、一生友達だよな!!

と僕が言うと、二人とも笑顔で

)当たり前だろ!!

と応えてくれた。

画像1

(左から、魚さん、まさとさん、ケンシロウ)

そして18:32

この六日目をクリアした。


砂漠で食べる、最後の夕ご飯になった。


皆でつよぽんのテントに集まるとココアを飲んだ。

山の稜線のすぐ上には月が昇っていた。

満月だった。

とても温かいドラマチックだった。

どこからか、魚さんが薪?を持ってきて焚火もした。

そしてまさとさんがこう、切り出す

ま)明日の第一チェックポイントでケンシロウがリタイアしたら面白くない?

皆)アッハッハッハ、それ最高だね!!

と皆も笑った。

だけど、俺は笑えなかった。

そのくらい足が痛かったのだ。

明日はレース7日目、最後の20km

いや最終日で20kmって長くね!!まっじプレやったんかよ!!

と思って少し腹が立った笑


つづきはこちら


より多くの人の話を聞き文章化していきたいと思っております。 取材に際しかかる費用があるので 是非、サポートしていただけると嬉しいです。 絶対に1+1は0にはならないと思っておりますので よろしくお願いします。