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240212 船は ほんとに 出たかしら。 

社会人になり数年後 目にした広告をメモしていて…

船は ほんとに 出たかしら。

わたし、化学品原料の輸出事務を担当して3年目。
原料ができるところも、船積みされるところも、
輸入国の工場などもほとんど見たことがないけれど、
仕事は毎日どんどん進んでいます。

信用状を受け取って始まり、原料や船積みの手配。
船荷証券を輸出先に送って代金を回収して完了です。
でも相手国銀行が
信用状をなかなか発行してくれなかったり、
予定の日時に原料が集まらなかったり、
原料はあっても配船できなかったり。
そのたびに時差を考え、
あっちと掛け合い、こっちを調整し…。

タイやマレーシアの工場には
私と同い年くらいの女性もたくさん働いているでしょう。
約束の日に まちがいなく届くように、
電話とテレックスの交信に明け暮れる毎日です。

でも、思うんです。
私の手配した船は、私の手配した原料を積んで、
私の手配した日にホントに着いているのかしら…。

冷蔵庫のドアを閉めた後、
庫内の明かりが消えたか確かめたくなるように、
全工程をこの目で確かめてみたい。
強烈な思いに襲われます。

昨年度の日本の輸出総額は42兆円でした。
その契約の大部分は、
私みたいな人間のテレックスや電話や書類で
実行されているんですね。
あした東京港へ行ってみます。「私の船」を確かめに。

日経新聞 三井物産広告 1991年 5月

1990年 日本の輸出総額は42兆円。
2023年は102兆円とのこと(by 日本貿易会)
102兆円は過去最高 当時の2倍以上

この時の私は 通信系の会社に新入社員として入社して3年目。
この女性(かな?)は輸出担当として3年目。
3年目 という巡り合わせを思い この広告をメモしてたのか?

輸出業務の具体的なことはわからないけれど
テレックスはかなり前にメール(今はMS社のTEAMS?) に置き換わり
使われていないようだ…

気になったコトを 手書きメモしていた当時の私。
スマホで写真撮り フリップ入力しメモする 今の私…

巡り巡って今。 私は改めて通信系の会社で働いている。
そして 当時と同じように
私の手配した回線は ホントに繋がっているかしら?
この目で確かめたい! 強烈な思いに襲われる 時もある。

手段は変わっても モノコト と 想いは、
今でも変わらないんだな… 
新入社員の感覚を呼び寄せて 仕事しています

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