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私は「ママ」ではありません。

森のようちえんに行くと私は「ママ」ではなくなり、保護者でなく一人の人間
になります。
「まみさん」と呼ばれています。

パパたちも「XX君のパパ」ではなくニックネームや個人の名前で呼ばれます。
不思議なことに以前の青空保育タケノコでも、今の森の育ち場でも同じで親ではなく、一人の人として扱われます。

そして保育者も名前やニックネームで呼び合い、先生と言わずスタッフという位置付けです。
「先生」は存在しないので、子供たちも私たちもスタッフを「サリー」とか「しがさん」とか「みーさん」とか普通に友達のように呼びます。
面白いですよね。

そして通常の園より格段に関係性が濃い付き合いになります。
うーん、どちらかというと頼りになる友達?
子育てするチーム?

どうしてそうなるか?それにはまず1つめは単純に人数。
通常の幼稚園だったら規定としては先生一人に対して年少なら12-15人程度(マックス20人)、年長に至っては20-30人にもなります。(外出の際は補助要員が付く)

対して森のようちえんは先生一人に対して子供が3-6人程度。
少な!!
というのは、森のようちえんは活動フィールドが森や格段に広い園庭の為、多くの生徒をまとめて見ることが難しいので当然と言えば当然の数字じゃないかな。

ふぁーっと好きなところに走っていく子、好きな木を探して登る子、昆虫を探しに行く子。
そんな自由な子達を20人も見ることは想像するだけでも不可能ですよね?笑
私だったら二人が限界かな、、、いや、一人か。


2つ目の理由に森のようちえんでは私たち保護者もメンタルを健やかに保つことや、保護者スキルをあげることに注力してくれるからです。

その為、「XXくんのママ」でなく一人の人間としてスタッフや他の保護者メンバーと付き合う必要があるので名前で呼ぶ方がしっくりするのではないかと思います。

ムスコが関わっている2つの森のようちえんでは「毎日帰る家庭が健やかな環境であることが、こどもにとって一番大きい影響」という考え方が共通しています。

それは例えば、両親が揃っているかでもなく、リッチな生活であるかとかでも無く保護者が自分の環境を納得して選択して、充実した生活を送れているかどうか?だと私は解釈しています。

なのでスタッフは子供だけでなく、私たち保護者の話を聞いてくれたり、自分の気持ちを表現する方法を学ぶ場所を提供してくれたりします。
大人になってなかなか他人に褒められたりする機会ってないですよね?
些細なことで褒めてもらったりして、自己肯定感あがるー!!ってなります。

月に1-2回、半日程度集まって過ごすイベントがあり、そこで保護者自身が健やかになる方法や子供との接し方などを学ぶことができます。
保護者会のような位置付けですが、園側からの連絡会議みたいな雰囲気は一切なく
自分を素直に出す作業をしていきます。
園によって内容やスタイルは違うと思いますが、「人の話を聞く」と「自分の気持ちを話す」時間は共通してあります。

大人になるとなかなか自分にスポットを当てて話をする事が少なくなります。
知らないうちにモヤモヤが溜まる事があるけど、しっかり聞いてもらうだけで少しスッキリするし、他の人の話を聞いて、新しい方向性に巡り会うことも。

他にも味噌を作ったり、体に良い食事やアート、ヨガや音楽関係のイベント、陶芸に心理学など実にいろんな種類の企画に参加できたりします。
保護者が企画自体をする事もよくあります!
関係がフラットなので、自分がこれ学びたいなーとか皆んなの為になるんじゃないか?と思ったら多分なんでも提案できちゃいます。

デメリットを挙げるとしたら、保護者会やイベントに参加すればもちろん忙しくなります。
他の園より少し回数も多いでしょう。
でも全部に参加する必要もないし、参加して時間を使ったぶんだけ自分がリトリートされたり、育児スキルが上がるならお安い御用というか、その価値は十分過ぎるくらいあるでしょう。
次は何をやろうかなー。

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