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けもの道 03[2017秋]

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狩猟専門誌『けもの道』の2017秋号の有料記事をまとめてお得に読めるマガジンです。特集テーマは「肉好き猟師必見! 肉々しい特集」。ジビエレシピや熟成処理の注意点、ウイルスの危険性…
『けもの道 2017秋』のnote版有料記事4〜5本以上お読みになる場合は本マガジンを購入するとお…
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#狩猟

肉好き猟師必見! 肉の熟成、ちょっとその前に

「シカ肉、熟成させたら美味いよね」……こう言って、自分で獲った鹿肉を自宅で「熟成」させたことのある狩猟者は近年、急激に増えている。 手に入れた肉をできるだけ美味しく食べたいという欲求は、狩猟者にとって本能のひとつと言えるだろう。 しかし、その「熟成」は正しい方法だろうか?  「熟成」に限らず、生肉の扱いは正しい知識と、徹底した衛生管理が必要で、一歩間違えば食中毒や感染症を引き起こすこともある。 もう間も無く今年の猟期が始まる。猟期で得た肉を安全に、そして美味しく食べる

鹿肉のプロに聞く「金もみじ」へのこだわり 〜 古座川ジビエの最高ランク

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ジビエに「と畜検査」を応用しよう 〜 “ヘンな肉” の食肉流通を防ぐために

と畜検査はジビエに必要ではないのか?牛や豚などの肉は1頭ずつ “と畜(屠畜)” 検査を受けて流通しているのに、「ジビエは検査を受けてないから危ないんじゃないの?」という意見が、ジビエの問題点としてよく取り上げられます。 家畜由来の食肉は、と畜場法及び家畜伝染病予防法に基づき、と畜検査員である公務員獣医師によって1頭ずつ検査を受けます。 ところが野生獣は家畜ではないので、この法律が適用されず、環境省や各府県で定める野生鳥獣の解体に関する「ガイドライン」などで一応のルールが

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猪犬と老猟師、ともに歩いて50年 〜 時代とスタイルの移り変わり

写真で振り返る犬持ち猟師の自分史旧『けもの道』から投稿記事を送り続けてくださっている静岡県在住の久住英樹さん(73歳)。自他ともに認めるベテラン猪犬猟師だが、脚の不調から今夏、手術に踏み切ると聞きつけ陣中見舞いに駆けつけた。 しかし、齢73歳の老猟師は、今年度猟期を見据え脚にメスを入れることを決断したのであり、まだまだ引退知らずの現役の勢子頭だった。 取材日|平成29年5月20日 文・写真|佐茂規彦 「藤姫」から始まった有色紀州犬へのこだわり久住さんが20歳を過ぎて散

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猪猟における止め場の対処 〜 絡み止め編

文|羽田健志 はじめに前回『狩猟における止め場の対処 〜 咬み止め編』でも触れましたが、ここのところ、狩猟免許取得者が微増傾向にあります。 また「ジビエ」という言葉をよく耳にするようになりました。狩猟そのものよりも、ジビエという言葉が独り歩きしている感じすらあります。 また自分自身と照らし合わせてみると、まるで一致するところがないようなファッショナブルな狩猟に関する雑誌や記事も見かけるようになりました。そして狩猟に関するイベントも各地で開催されています。 狩猟免許取

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【猪犬閑話】「義清の鉄」の祖犬をたどる

↓本稿とあわせて『【猪犬トリビュート】『紀州名犬語り草』で称賛される紀州三名犬』をお読みいただくことをおすすめします。 「義清の鉄」の祖犬をたどる著者八木進 「紀州3名犬」のうち「義清の鉄」(写真)は現代でも語り継がれる名|猪犬であるが、当時の犬(大正8年か10年頃と、出生には諸説ある)には珍しく両親とも判明している。 これは紀州犬愛好家で、「紀州犬」の名付け親である石原謙氏が著した「紀州名犬語り草」を参考としたのが定説となったようである。 ここで重要な母犬の「玉」

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【当世猪犬見聞録】紀州系猪犬に半生をかけた猟人

文|八木進 出頭忠康 〜 紀州系猪犬に半生をかけた猟人「紀ノ國」和歌山県は古来より「木ノ國」とも言われ、良質の檜・杉の産地として名高い。その豊かで秀麗な紀伊山地を源とする銘河川も多く、古くから川筋ごとに名猟師・名猪犬を輩出している。 中でも熊野山地の最深部を源とする「古座川」は、名紀州系猪犬の産地としてつとに有名であり、中でも上流部の支流「西川」付近から出た「古座川黒」は、特に秀でた希少な猪犬として猪猟師の垂涎であった。 茨城県鹿嶋市在住の出頭忠康氏(69歳)は狩猟歴

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データの蓄積から見えて来たツキノワグマの正しい姿 〜 本州ツキノワグマ対策最前線

ニホンジカ、イノシシに次いで近年、その生息数を大いに回復させたと見られるツキノワグマ。冬眠期が終わり、活発に行動する春から秋に掛け、東北から近畿・中国北部で発生するツキノワグマによる食害や人身事故をニュースで知ることも珍しくなくなった。 「保護」か「駆除」か。そんな単純理解では済まない現代日本人とツキノワグマの共生を探る2つの取組みを紹介する。なお、本稿で「クマ」と表記するものは、特段の言及がない限りは「ツキノワグマ」を指す。 取材|平成29(2017)年6月 文|佐茂規

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[第3話]職業? 猟師です。 - 原案・ちえぞう|協力・吉井あゆみ|作画・里見紀

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【おとなの工場見学】キズだらけの中古銃をセラコートでかっこよく復活させる!

中古のレミントン M1100にセラコートを施す引退する大先輩からもらった中古の「レミントン M1100」。 歴史を受け継ぎ、これからも長く使いたいが、キズだらけの見た目を何とかしたい……。 「中古銃ハンター」の端くれである編集長が、今回、自ら所有する レミントン M1100 のキズだらけ中古品に、近年、急速に実猟界で普及して来た「セラコート(Cerakote)」を施し、耐久性とともに見た目の向上を図るというこの企画。日本で最も普及している中古銃のひとつ、レミントン M1

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猪犬の選び方・育て方 〜 三重県中島猪犬訓練所編

文・写真網地貫 猪犬の選び方「猟師一代、犬一匹」 長い狩猟人生の中で数多くの猟犬を飼育しても満足できる犬と出会えるのはたったの一匹という|諺だ。 よく「高名な系統の犬を大枚はたいて譲り受けたが全然ダメだった。騙された。」という話を聞く。 猟能とは遺伝するものなので、代々優秀な血統から入手すれば良い犬に巡り会う確率は上がる。名犬同士から生まれる子がすべて優秀なら大量生産も可能なのだが、そう簡単ではないから難しい。 特に猪猟は、鳥猟や兎猟とちがって、獲り方や猟芸のバリ

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猪犬特訓の世界 〜 第七回 那須塩原猪犬競技会

開催日平成29(2017)年4月9日 開催場所|那須塩原猪犬訓練所(所長:小林達也) 審査員|羽田健志・望月金久・三村文昭 審査講評|羽田健志 写真|佐茂規彦・及川忠宏 成犬の部前回(第六回全国猪猟犬栃木大会)に引き続き、今回も出犬頭数最多の成犬部門。入賞した上位3頭は、予選、決勝ともに安定した立ち回りを見せてくれました。特に優勝した鈴木氏の「ハナ」号と準優勝の佐藤氏の「カイ」号については非常に僅差で、まさに甲乙つけがたい審査となりました。 犬の猟芸は、血によるもの、い

猟犬としてのビーグルを追う 〜 第38回全猟ビーグル猟野競技会・西日本決勝大会

文・写真|佐茂規彦 ビーグルの猟芸を競う競技会狩猟者の間でもあまり知られていないが、日本国内で猟系アメリカンビーグル(兎猟用)の猟芸を競う競技会が開催されている。一般社団法人全日本狩猟倶楽部主催のビーグル猟野競技会だ。 今回(平成29年)で38回目を迎える伝統ある競技会で、自然の猟場で自然のゲーム(兎)を相手にするというハードな内容。競技といえど実猟下と条件は同じであり、犬の能力はもちろん、犬とともに歩くハンドラーの手腕や実猟経験が問われる競技なのだ。 今回、本誌では

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復興の有害鳥獣捕獲活動 〜 福島県浪江町・町民帰還を迎えた捕獲隊の今

平成23年3月11日、三陸沖に発生した巨大地震によりもたらされた東日本大震災。地震と津波による甚大な被害に加え、東京電力福島第一原子力発電所の放射能事故の影響により、福島県浪江町を含む県内の一部市町村には大規模な避難指示が出された。 浪江町では全町民が避難。人がいなくなった町では、人の代わりに猪などの野生動物があふれた。除染、復興活動が進むにつれ、町では有害鳥獣捕獲隊を結成し、町内各所に箱わなを設置するなど町民帰還に備えて捕獲活動を行った(その模様は旧誌『月刊けもの道』平成

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