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ハンターと危険のはなし

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狩猟者が知っておくべき「危険な世界」とは? 狩猟専門誌『けもの道』に掲載された、狩猟にまつわる危険やリスクに関する記事(マダニの感染症・ジビエや猟場にひそむ寄生虫やウイルス・猟銃…
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#寄生虫

シカ・イノシシに潜む寄生虫のコワ~い話(ジビエを安全に食べるための正しい知識)

ジビエに潜む寄生虫猟師の皆さんが昔から食べていたシカやイノシシが、最近は「ジビエ」という小洒落た名前で呼ばれるようになって来ました。 増え過ぎたシカ・イノシシを有効活用するために、全国各地の自治体でもジビエを推進しようとしています。 お役所が介入して食品として流通させるならば、安全性に気を配らないといけません。知事推薦のジビエで食中毒が起きてからでは遅いのです。 ということで、各自治体・厚生労働省などはジビエを衛生的に取り扱うための指針(ガイドライン)を出しています。

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ジビエに「と畜検査」を応用しよう 〜 “ヘンな肉” の食肉流通を防ぐために

と畜検査はジビエに必要ではないのか?牛や豚などの肉は1頭ずつ “と畜(屠畜)” 検査を受けて流通しているのに、「ジビエは検査を受けてないから危ないんじゃないの?」という意見が、ジビエの問題点としてよく取り上げられます。 家畜由来の食肉は、と畜場法及び家畜伝染病予防法に基づき、と畜検査員である公務員獣医師によって1頭ずつ検査を受けます。 ところが野生獣は家畜ではないので、この法律が適用されず、環境省や各府県で定める野生鳥獣の解体に関する「ガイドライン」などで一応のルールが

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疥癬を知る。 〜 野生動物に由来する「疥癬」の対策

著者松山亮太 北海道大学大学院医学研究院獣医師・獣医学博士 はじめに狩猟者の多くは、「|疥癬」に罹患して脱毛している動物を一度は見たことがあるのではないだろうか。 疥癬の流行状況は地域によって違うが、狩猟対象種として重要なイノシシをはじめ、タヌキやキツネといった中型食肉目、ツキノワグマやカモシカといった大型動物などで疥癬の感染が報告されている。 また、これらの野生動物に接触した猟犬が疥癬にかかり、気づけば狩猟者も痒くなっていた、といった事例も耳にしたことがあるかもしれ

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