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アベンジャーズを超える中国映画、中国歴代映画興行収入トップ5がすべて国産映画

中国では夏休みと春節に主力映画がリリースされますが、特に春節映画が注目されます。今年はコロナの影響もあり、春節期間に旅行に出かける人が少なかったため、春節映画の興行収入が非常に良かったようです。

つい数日前に中国映画史の興行収入ランキングが発表されましたが、トップ5はすべて国産映画で、6位にハリウッドの「アベンジャーズ/エンドゲーム」がランクインしてきます。

4位と5位の映画は今年の春節映画で、短期間でこの数字となっており、また現在放映中のため、総興行収入ランキングの順位も変化する可能性があります。

これまでは国産映画はつまらない、見ごたえがないという考えが主流でしたが、それを払拭する結果となっています。

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1位 战狼2(邦題:戦狼 ウルフ・オブ・ウォー)

1位にランクインの「战狼2(邦題:戦狼 ウルフ・オブ・ウォー)」は、アフリカで反乱が起きた際に巻き込まれた中国人を元軍人の中国人が救う映画。非常に簡単に言うと愛国映画です。ハリウッドのスタッフを招聘して製作したアクション映画で、2017年当時、世界歴代興行収入トップ100で唯一の非ハリウッド映画としてランクインしました。

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2位 哪吒之魔童降世(邦題:ナタ~魔童降臨~)

2位の「哪吒之魔童降世(邦題:ナタ~魔童降臨~)」は道教で崇められている哪吒という少年神、もしくは中国仏教もしくはヒンドゥー教の民話・説話の登場人物が主人公。ナタは封神演義や西遊記、水滸伝に出てくるので中国では馴染みの深いキャラクターです。

2019年公開当時より40年前に大ヒットした、国産アニメ映画「ナーザの大暴れ」(原題:哪吒鬧海)をご存じの方もいるかも知れませんが、この映画の内容を大幅に改変してリメイクされた映画です。

この映画はアニメ映画なのですが、これまでの国産アニメ映画とは比べ物にならないCGのクオリティが一時話題となっていました。最近の中国アニメ映画のCGはアメリカのピクサーにも負けないほど成長していて、驚くばかりです。

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3位 流浪地球(邦題:流転の地球)

3位の「流浪地球(邦題:流転の地球)」は小説をもとにしたSF映画で、300年後に太陽系が消滅してしまうことがわかり、地球ごと太陽系から脱出するという、とんでもなくスケールが大きい映画です。中国では中国版アルマゲドンとも言われていました。

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4位 你好,李煥英(英題:Hi, mom)

4位の「你好,李煥英(英題:Hi, mom)」は予想外の大ヒットで、今もなお成績が伸びているようです。監督と主役の女性コメディアンと、亡くなってしまった彼女の母親との実話がもとになっており、生前母を喜ばせられなかったという思いから、娘が1980年代にタイムスリップして青春時代の母親に会いに行くとう物語の中にコメディーを交えた感動ストーリーです。

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5位 唐人街探案3(邦題:僕はチャイナタウンの名探偵3)

5位は唐人街探案3(邦題:僕はチャイナタウンの名探偵3)」ですが、日本が舞台となり、日本の俳優も出演しているということで、筆者も見に行ってきました。本来この映画は1年前に上映されるはずでしたが、コロナの影響で今年の春節に上映され、今も上映中です。

中国版アベンジャーズともいわれ、それぞれに長けた能力を持つ探偵が集結し謎を解いていくという内容の映画です。この映画は1作目がバンコク、2作目がニューヨーク、3作目が東京が舞台となっていて、2作目から妻夫木聡さんがキャスティングされ、3作目にも登場しています。

アベンジャーズのオマージュかと思われる部分や、中国昔のアニメのコスプレなど、分かる人には分かる演出があり、映画ファンをくすぐります。

特筆すべきは、ポスターを見てもわかりますが、演者の半分以上が一線で活躍している日本の俳優だということ。また、舞台が日本なので日本でのロケも多かったと思います。以前から香港映画においては、日本を舞台にしたり、日本の俳優が出てくる映画はありましたが、中国大陸映画でここまでの規模の映画はなかったように思います。筆者は大学の卒論を香港映画や日中合作映画で書いたほどなので、「唐人街探案3」の見事な日中合作映画をみて、本当に感動しました。

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国産映画の産業を守るためか、中国は年に輸入する外国映画の数の規制や厳しい審査規制がありますので、もとから輸入されてくる外国映画の数は少ない中、日中合作を通じての作品が今まで以上に増えてきているように思います。

これからの展望が益々楽しみです。

ライター:タカハシヒロミ
2000年より上海在住、趣味は空手とダイビング。海水魚のブログも運営。

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