日中間の購買プロセスの違いって??
ほぼ上海生活の筆者だが、衣類や靴等はいまだに日本でまとめ買いして帰国時に持って帰る。もちろんその他の商品や日用品等は中国現地で購入しているが、日本での購買プロセスと中国での購買プロセスにはそれぞれ特徴がある。
筆者の場合・・・という個人的な要素も当然あるが、日本と中国での文化の差異も現れていると思うのでどこが違うのかを是非ご紹介したいと思う。
◾️テレビの影響力の差
何かの商品を認知する際に日本ではテレビの影響力がいまだに大きいと感じる。
中国はと言うと、一般家庭のテレビでで大体チャンネルが100前後もある上、日本よりも更に若者離れが進んでいる様な気がするメディアである。
筆者は妻と共に帰省した時に義理のお母さんがよくテレビを見ているが、他の人がテレビを見ているところをほぼ見ない。親戚の10代の子供たちも、もっぱらショート動画やネット番組を見ている。「普段からテレビは見ないのか」と聞くと「ネット番組の方が面白いし、今の若い人はテレビ見ないよ」と言う感じ。まあこれは日本の若年層も同様だが、差は大きいと思う。
また、中国のテレビCMでは高齢者向けの商品を取り扱っているものが多い。具体的には漢方、湿布、お茶・・・等、かなりターゲットが限定されている状況である。
◾️検索エンジンの利用は?
筆者が日本にいる時に、商品を探す時にはSNS内での検索を始め、いまだにGoogle検索も利用する。
じゃあ中国にいる時には同じく中国のGoogleと呼ばれる「百度」を利用するか、というと全く利用していない。中国で何か欲しいものがある場合、SNS等で検索する時もあるが、圧倒的に多いのはECプラットフォーム内で直接検索する、という方法である。
理由としては中国での買い物はオンライン購買に圧倒的な利便性があり、何か欲しいものがあった際にはオフラインでの購入はほとんど選択肢にはならない、ということだ。
つまりECプラットフォーム内で探してそのまま購入、というプロセスが最も一般的なのである。最近では各SNS上にもEC機能が付与されていることもあり、SNS上で検索し、そのまま購入するというパターンも多くなってきている。
日本はオンライン購買もあるが、実店舗も充実しており、一度商品を見に行きたい、という願望を叶えることは容易でありメリットも多い。その為、特定のプラットフォームで探すと言うことはせず、オンライン、オフラインという選択肢を残したままで情報を得られるGoogleを選択する人もまだまだ多いだろう。
筆者の場合、「百度」で何かを検索する時は何らかの調べ物がある時のみで、何かを購入する、と言う際に利用することはない。
◾️評価は重要?
ここは人にもよるだろうが筆者の場合、日本ではレビューをそこまで見ることはしないし、購入後に評価することもない。それはある程度信頼性の高いものを購入していることや、そもそもオフライン店舗で見たものを購入することも多いので失敗が少ないからであろう。良くも悪くも想定内という感じである。
しかしここ中国で何か購入する場合、筆者は結構失敗が多い・・・・
とてつもなく限られたプラットフォーム内にとてつもない商品数と店舗数があり、同じようなものが星の数ほど販売されているから失敗することもある。その為、購入前のレビューチェックはとても重要視される。
また失敗した場合、同じような失敗をする人が減る様、レビューにて相当強めな批評をする!もちろんよっぽど悪質というか、完全嘘やん・・・と思った時にしか書かないが、日本とは完全に異なる行動である。
この前も全然書いてあることと違う商品が送られてきたのでキツめな低評価をしたら店から一部返金するから評価を書き直してくれないか、という依頼が来た。中国のECプラットフォームでは評価が非常に重視されており、低評価が続くとあっという間に売れなくなるため、この様な依頼をしてくる店もあるのだ。
以前のnote記事にも書いたが、中国ではこの「評価」がオンライン購買における信頼を担保することでこの巨大ECプラットフォームが確立された。
現在でもこのレビューにはかなり重きが置かれている。
細かく言えばこの他にも書ききれないような違いもあるが上記の行動に関しては明確に異なると感じる部分である。
もちろん商材や業界にもよるので一概には言えないがやはり国が変われば購買プロセスにもその国独自の特徴がある。
ライター:Taro Nozawa
お問い合わせ:nozawa@kembo-net.com
KEMBOでは中国におけるWEBプロモーション、WEBサイト制作、
デジタル広告運営、SNS運用まで幅広くサービス展開しております。
詳細は以下よりご覧ください!
■KEMBO 成果をもたらすデジタルマーケティング
http://blog.kembo-jp.com/wp-content/KEMBO_DM.pdf
■KEMBOホームページ
https://kembo-net.com/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?