中国🇨🇳W11の実態とは？

中国の大イベントW11。11月1日から11日の20:05まで、2020 天猫ダブル11のリアルタイムの売上は4,674億元（約7兆円）を超えた、というW11関係の記事はこの中国KEMBOマーケット事務局でも記事にしている。「売り上げがすごい！」「最高記録更新！」という記事はおそらく皆さんも目にすることが多いかと思うので今回はもう少し掘り下げて「1人いくらくらい消費しているの？」「何買ってんの？」という情報をインタネットアンケートを活用し聞いてみた。これでより中国のW11をご理解頂けるかと思う。

【調査概要】
１． 調査の方法：GMO E-Lab Marketing Research (Shanghai) CO, LTD.が運営するアンケートサイト「Market Observer」のシステムを使用したWEBアンケート方式で実施

２．調査の対象：China Cloud Panel登録モニターのうち、中国の一級都市（北京、上海、広州、深セン）の16歳以上の男女

３．有効回答数（本調査）：375 名
男性：20代（51名）、30代（52名）、40代（52名）、50代以上（39名）
合計194名
女性：20代（52名）、30代（53名）、40代（52名）、50代以上（24名）
合計181名

４．　調査実施期間：2020年11月12日～2020年11月17日

Q1 W11のセール期間で利用したECは？（複数回答）

W11はもともと2009年、中国の大手ECサイト「アリババ」がこの習慣に注目し、寂しい独身者に「ネットショッピングを楽しもう」と呼びかけ始まったものだが、今では様々なECプラットフォームが参加している。アリババの【天猫】【淘宝】の知名度は日本でもそこそこ上がっていると思うが、中国ビジネスに関わることがなければ、その他はあまり目にしない名前がほとんどかと思う。今後、中国ビジネスに関わる方であれば【京东】、また今最も勢いを感じる【拼多多】、その他中国版インスタグラムと呼ばれる様な【小红书】も知っておくべきだろう。あとは個人的に【得物（毒）】も、流行のスニーカーや衣類を購入する時に必ずチェックするプラットフォームである。この様にW11セールでは数多くのプラットフォームが参加するイベントなのである。

Q2 W11のセールで最も消費が多かったEC（単一回答）

ちなみに利用したECの中で最も消費額が多かったECがどれかを聞いてみた。
2019年、ほぼ同数のサンプルで同じ設問のアンケートをおこなっているでここは2019年との比較で並べて見た。2020年の結果は2019年とほぼ同様に【淘宝】【天猫】がTOP2を占めた。あとは先ほども申し上げたが近年の【拼多多】追い上げも見逃せない。2019年との比較を見てみるとやはり【京東】やや減少し、【拼多多】が大きくシェアを伸ばしていることがわかる。筆者自身の周りの人もかなり利用頻度が上がっており、身近でもこの【拼多多】の躍進を感じているので納得できる数値である。

Q3 W11セールで使用した金額

金額は501〜1000元（約8,000〜16,000円）が16%と最も多かった。男女別ではやはり化粧品等の高額商品の多い女性の方が若干高いか、と思っていたが男女共に501〜1000元という層が最も多かった。2019年のデータもほぼ同様であった。あまり消費額に変化がないが、2020年のW11セール期間の売り上げは前年から85.6％と大きく数字を増したのはやはり予約販売を含めた10月21日～11月11日の期間とカウントしており、前年との比較期間が異なっていたことも作用したのであろう。

Q4 【男女別】W11で購入した物（複数回答）

購入したものとしては顕著に男女差が見て取れる。【パソコン/周辺機器（电脑/周边产品）】は男性が高く、女性は【化粧品/美容（化妆品/美容）】に差が出ている。その他に見ると食品や靴/衣類（鞋/衣服）、日用品が多くなっている。

この様に細かく見ると中国のW11をよりはっきりと理解して頂けるのではないだろうか。今後ともセールの中で何が起きているのかを追っていきたい。

ライター：Taro Nozawa
お問い合わせ：info@kembo-net.com

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