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中国ECサイトまとめ2021(中国内版)

上海KEMBOの中原です。

中国には多くのECサイトが存在する。
C2Cで有名なタオバオからSNS上で個人が販売するサイト、海外通販の越境EC等様々存在するが、今回は、中国内向けに運営するECサイトを紹介する。

B2C市場規模
2020年第4四半期には2兆1832億元(約35兆円)に達し毎期成長している。

市場規模

B2C市場シェア

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天猫(Tmall)、京東、蘇寧の順であるが、B2Cを含めると、アリババブランドの天猫(Tmall)とタオバオを合わせると圧倒的な1位となる。

淘宝(タオバオ)
https://www.taobao.com

「淘宝网(タオバオ)」とは、中国IT最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)が2003年に設立したCtoC型を軸とした会員数5億人以上のオンラインショッピングモール。2020年のアリババグループ財務報告によると、タオバオの月間アクティブユーザー数は7億4,000万人に達し、年々増加の一途をたどっている。

タオバオ

天猫(TMALL )
https://www.tmall.com/

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天猫(TMALL)は2013年にアリババグループが開設したショッピングモール形式のBtoC-ECサイトです。天猫は「テンマオ」と発音する。
アリババグループといえば淘宝網(タオバオ)が有名だが、淘宝網がCtoCのECサイトであるのに対し、天猫はBtoC向けのECサイト。年間購入者数が8億人を超え、中国国内のEC市場で約半数以上を占めてシェアNo1である。

京東(JD)
https://www.jd.com

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京東(JD)は2004年にスタートしたPC機器専門のECサイト「京東多媒体網」を前身とし、その後家電製品や携帯電話など取り扱い品目を増やしていき、現在ではあらゆるジャンルの商品を取り扱う総合ECサイトになっている。
購入後7日以内であれば理由を問わず返品が可能で、15日以内に品質に問題があれば返品・修理を受け付けている。この充実したアフターケアがユーザーの安心感につながっている。また、京東は独自の物流部門に力を入れており、中国国内に約6,900ヶ所の配達センター、約84,000人の配達員を抱えている。日本最大の宅配業者であるヤマト運輸が約6,800センター、配達員数約60,000人なので、それをも超える規模である。

唯品会 (VIP Shop)
 https://www.vip.com

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唯品会(VIP Shop)は2008年に中国・広東省広州市で設立され、海外のブランドメーカーと提携し、ファッションや香水、化粧品、皮革製品などを販売している。ブランドメーカーから直接商品を仕入れているため、第三者を介しておらず偽物が入らない仕入れルートになっている。そのため、偽物が多く出回っている中国において、自国の商品に疑心感のあるユーザーの心をつかむことに成功しているようだ。

小紅書(RED)
https://www.xiaohongshu.com/

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小紅書(RED)は商品の口コミを見ることができるサイトである。元々は中国版インスタグラムと呼ばれており、おしゃれな風景や食べ物、ファッションなどの写真を上げて交流するサイトであったが、投稿をきっかけに商品が他のECサイトで売れることが多かったため、小紅書(RED)内では2014年頃にECカートの機能を追加した。この頃からアマゾンに近い機能が追加され、小紅書(RED)はインスタグラム+アマゾンであると言われるようになった。現在MAUが1.2億超えで、ユーザーは当初から女性が大半を占め(7〜8割が女性)、年齢は18〜30歳前後であり、ホワイトカラー層などの比較的エリートの人たちが利用をしている。そのため、購買力のあるユーザーが自身が買った魅力的な商品の写真を投稿するケースが多く、その投稿を見ているユーザーが商品に興味を持って購入することが多い。

蘇寧易購(Suning.com)
https://www.suning.com

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母体が大手家電量販店ということもあり、店舗とECの連携にも強みをもっている。日本ではラオックスを買収した企業としても有名。生産から流通までを一気通関でおこない中間卸売業者を省けるため、リーズナブルな価格での家電販売ができるメリットがある。コンビニチェーンを含め中国国内に1,600以上の店舗リソースをフル活用してのオムニチャネル販売に定評がある。

拼多多(pinduoduo)
 https://www.pinduoduo.com/

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拼多多(pinduoduo)は、いわゆる中国版グルーポンとも言われ、共同購入が特徴のECサイト。取り扱いジャンルで一番多いのは日用品で、ソーシャルECと呼ばれる、オンラインショッピングとソーシャルメディアを融合させた手法が得意であり、そこに利便性やエンタメ性を訴求したことで競合サイトとの差別化にも成功している。
2020年3月31日までに年間アクティブユーザー数は6億2,800万人を越え、中国EC最大手アリババの利用者数(7億4200万人)に迫る破竹の勢いを続けている。

雲集(Yunji)
https://www.yunjiglobal.com/

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雲集(Yunji)は、拼多多(pinduoduo)と同じくソーシャルECを得意とする中国のスタートアップ企業である。2015年に杭州で創業し、4年後に上場するなど拼多多(pinduoduo)同様に勢いがある。、「S2b2C」のビジネスモデルを採用しており、サプライヤー(S)が、小規模事業者(B)に商品の供給源・物流・アフターサービスを提供し、その事業者が消費者(C)に商品を販売する形を取っている。一番の特徴は、「鑽石会員(ダイヤモンド会員)」と呼ばれる有料会員制度で、この有料会員がプラットフォームを利用して商品を販売するとコミッションを得られる仕組み。上手くSNSで拡散され、2019年3月には有料会員数は900万を超えた。アリババや京東などの大手ECが独占する中国ECにおいて、雲集(Yunji)や拼多多(pinduoduo)などのスタートアップが成功を収めたことは、他のスタートアップ企業にも希望を与えた。

今回は、国内ECを中心に紹介したが、次回は越境ECについて紹介したいと思う。

ライター:中原賢一
KEMBO(上海賢房信息技術有限公司)CEO 董事長 総経理
2000年、ソフトハウス、ITコンサルティング会社でシステムエンジニア。
2003年より中国往来開始、上海でのWEB系システム開発のPMを歴任。
2008年、上海にKEMBO社設立、中国の日系企業を中心にWEBマーケティング、プロモーションを多数実施、現在はデジタルマーケティングコンサルタントとして、クライアントと寄り添い新ブランドの戦略立案から制作・運用までデジタルマーケティング全般をお手伝いする。また、データ分析、AIは再度エンジニアレベルから研究中。日本ディープラーニング協会E資格保持者。
趣味は空手。2児の父。

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お問い合わせ:info@kembo-net.com
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