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家康に学ぶ、退職後に再入社した人材をどのように活かすか

近年、人手不足解消や、多様な経験をもった人材獲得のため、退職した人とのつながりを会社として持ちつづけ、本人が希望すれば再入社の機会を与える動きが増えています。これはトヨタ自動車やニトリ、大手銀行などでも取り組まれ、今後も広がっていくことが想定されます。

現在の大河ドラマ「どうする家康」。この中で、松山ケンイチさんが熱演する本多正信という人物も、一度「徳川家」を退職し、その後に徳川家に再入社した人でした。
正信は、反家康を掲げた一向宗(浄土真宗)の一揆に参加したため、徳川家を去ったのです。そうしたこともあり、徳川家退去後は加賀(現在の石川県)の一向宗の反乱に加わったりしています。また、その後に謀略が上手だった戦国大名、松永久秀にも仕えたりしています。
こうして得た経験や知見は、正信が家康のもとに戻ったのち、大いに活かされました。正信は家康の参謀として活躍し、元々信仰していた一向宗の分裂・弱体化や、関ケ原の戦いや大阪の陣での裏工作などに貢献しています。

家康は、正信に対して他の武将と同じような実戦での活躍ではなく、参謀としての役割を期待しました。それは、徳川家の外で培った経験や知見を活かすことだったのです。

こうした家康の再入社人材の活用は、現代でも活かせます。再入社人材が社外で広げた経験や知見を活かすためには、次のような取り組みが必要です。
①社外での経験や知見を確認する場を設ける
※但し、営業秘密に該当するようなことを確認することは法律上禁止されています
②現在の自社の問題・課題に対して、社員の経験や知見が活かせることがないか検討する
③社員の経験や知見が活かせる取り組みを担当させる

私がご支援させて頂いている企業様の中でも、一度退職されたあとの社外での新規事業立上げの経験が、再度会社に戻ってきたときに役に立ったことがあります。
今後、退職者が再入社することが増える中で、社外で培った経験や知見を活用できるかが大事なポイントになります。

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