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かつて新しい中国を創った人達が通った中華料理店、「漢陽楼」

昨日、お客様にお誘い頂いて、神田にある中華料理店、「漢陽楼(カンヨウロウ)」にお伺いしました。
 
こちらは、中国にて首相を務めた周恩来(1898-1976年)が若い頃に日本留学していた時に来られていたお店です。2月の沖縄合宿時にお客様と周恩来の話で盛り上がり、神田に周恩来ゆかりの中華料理店があるとのことでご紹介頂きました。
 
写真の料理は周恩来が来店時に好んで食べていたというものです。「獅子頭(シーズートウ)」という周恩来の故郷の料理ということで、大変美味しく頂きました。
 
私は中国史の中で何人か尊敬する人がいるのですが、周恩来もその一人です。
詳細は割愛しますが、文化大革命時に毛沢東に従順すぎたという評価があるかもしれませんが、あの時に周恩来がいなければ更に悲劇が続いたでしょうし、その後の改革開放に繋がる中国の発展はありませんでした。また、知性の高さと国家への献身の強さも周恩来の魅力です。
 
今では遠い昔かもしれませんが、20世紀の始めは日本の急速な成長に憧れて、多くの優秀な中国人青年が日本に留学しました。そうして日本で学んだ中国人青年は中国に戻り、満州族が支配していた清王朝を倒し、新しい中国を創ったのです。こちらの

「漢陽楼」は、清王朝を倒した孫文も来られていました。
周恩来のような中国共産党に限らず、後に台湾に逃れた蒋介石も日本で学んでいました。
 
衰退していた中国にいた若者たちが日本に来て、学び、そして新しい中国を創りました。同じ状況ではありませんが、この国の衰退に直面している我々として、謙虚に学ぼうとしているかな、私自身含め。「漢陽楼」では、そんなことを思わずにはいられませんでした。

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