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司馬遼太郎記念館訪問にあたり

今月の12日は歴史作家として多くの作品を残した司馬遼太郎さんの28年目の命日になります。
この日は祝日ですが、たまたま大阪に訪問することとなったので、東大阪にある司馬遼太郎記念館に訪問することとしました。長年行きたかった場所なので、今からとても楽しみです。
 
中学1年生の時に国語の先生に「最後の将軍」を紹介されて読んでから、私が歴史に深く興味をもつようになったのは司馬さんのお陰でした。現在は多種多様な歴史関連書籍を読みますが、司馬さんがいなければここまで歴史に興味をもつことはありませんでした。
 
かつては「司馬史観」と言われて、司馬さんの作品は史実に基づいていないと批判されることもあり、今でもそういう話しはあるものの、磯田道史先生や本郷和人先生など新鋭の歴史学者の先生により司馬さんの評価の見直しが進んでいるのは、司馬ファンとしては溜飲が下がる思いです。
 
私は司馬さんの作品の本質は、「人間はどんな苦境に陥ったとしても、人間の意思や行動でその状況を変えられる」ことを歴史を通じて伝えていったことだと感じます。
それは、敗戦後の荒廃のなかで、「なぜこんな馬鹿な戦争をする国に生まれたのだろう。昔の日本はもっとましだったに違いない。」と思われたことにつながります。昔の日本をみつめるなかで、日本人が「馬鹿な戦争」をするような人達でなく、自分の意思や行動でもっとよい国や社会をつくってきた人たちであったことを描いたのです。
 
司馬さんが亡くなってからの28年は、まさに日本が苦境のなかを過ごした時間ですし、それは現在進行形かもしれません。そんな時代だからこそ、司馬さんの作品はもっと読まれて欲しいものです。
そして、私自身、「歴史資産を活かし、次世代の未来を創造する」という目標に向けて取り組めればと思います。

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