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今月公開のウェブ発信集および会員向け月末恒例近況報告&雑談3月末編

Photo on Unsplash by Glen Carrie

かなり熱心に倉本圭造の言論に注目してくれている人でも、note以外の場所で発信している記事などを見逃している事が多いからマトメてほしいという要望を受けたので、毎月月末に一箇所にまとめておくページを作ることにしました。

その後、毎月恒例の会員向け近況報告&雑談が続きます。

まずは、毎月このnoteで公開している記事ですが、先月末の二本の記事は、それぞれ「先週最もスキされた記事」「先週最も読まれた記事」などに選ばれました。毎月たいていこういうのに選ばれるようになっているのは皆さんのおかげなので、大変感謝しています。

これ、両方とも、特に「成田・ひろゆき」言論の方は、ネットバトル的に四六時中紛糾していて、で、ツイッター上での議論の中で僕の記事を参照してくれる人が結構いて嬉しいですね。

「いつもの罵り合い」に発展しそうになったら、ちょっとこの倉本圭造の議論を見て落ち着こうぜ・・・みたいな、そういうように参照される論調を徐々に整備していって、ネット上でちょいちょい「使ってもらえる」という形をつくっていくことが大事だなと。

「保守寄り中道」の人が参照してくれる人が多いですが、それを見て「中道寄り左派」の人は納得してくれる感じになる事も多いですし、そういう「中道あたりの新しい結集軸」ができてくることで、「右や左の両極端」に対する目が徐々に厳しくなっていく構造変化を起こしていくことで・・・

私の「日本人のための議論と対話の教科書」からの図ですが、

今は分裂している「コンセンサスが共有されやすいスポット」が…

以下のように変化していくことができれば、「果てしなく分断化されていく人類社会を繋ぎ止めるハブとしての日本」が完成する・・・というわけです。

そういうプランについてはもう2016年とかから著書の中で言ってますけど、最近はそれの「具体化度合い」が明確に一段階上がったと感じることが多いですね。

結果として、「保守論客とされてる人でも話がわかる人」とか「左派論客とされてるけど話が分かる人」との間の対談仕事とかもしながら、両方にウィングを伸ばしていければいいなと思っています。

とりあえず今月は、「保守論客とされているけど話がわかる人」代表として福島香織さんとの対談記事が三本連続で出ました。

米中冷戦とか「台湾有事」みたいな話を入れ込むと、従来の左右対立では解決できなくなるのが明らかになってくるんですよね。

安倍時代に行われた色々なリバランスがなくて、米中の軍事バランスが壊れてしまっていたら、もう既に日本がウクライナみたいな立場になっていてもおかしくない。それぐらい戦後の左翼運動というのが単に「他人のせいにするだけ」で終わってきたという事情は明らかにある。

一方で、いざここまで米中を均衡させるための同盟関係もちゃんと構築できて、プーチンが「3日でキエフなど落とせる」と思ってしまったような問題は起きないようにできた現状のあとにおいては、無意味に保守派が危機を煽りまくって中国に対して攻撃的になりさえすればいいという情勢ではなくなってきているのも事実で。

こういう「中国というファクター」も含めて考えることで、旧来の右とか左とかの党派性だけで考えていられないよね・・・というのは誰から見ても明らかになってくるので、そういう時に「新しい中道の道」をメタ正義的感覚の中から導いていくムーブメントの必要性は毎日毎日さらに不可欠になっていく流れが今後やってくる。

福島さんの対談は、実際に香港や台湾で起きた学生運動と日本のシールズとの違いみたいな部分を掘り起こすことで、いかに日本の20世紀的な左派運動に足りないものがあるか・・・が深堀りされると同時に、じゃあ「中国を蔑視する」「無駄に攻撃的になりさえすればいい」みたいな話でもないのは確かで・・・となる中で、左右両方ともに「よくある論調」がリアルの審判を経ていく中で「次」を描けているものだけが残るようにしていくことが大事だよね、というような話をしています。

こういうコラボも今後はやっていこうと思っていて、まだ記事化されていないものとしては、

・「左派だけど話がわかる」の代表としての政治学者岡田憲治氏との対談

・「右派だけど経済がわかる」の石井孝明氏と、青森県の原発関連施設視察に行って来た記事

などが近々公開される予定です。

岡田憲治氏については、いまだに結構掘り起こされて読まれている以下の記事で「PTA改革を成功させた秘訣」みたいな話から、党派的な罵り合いにせずに「具体的な話」を積んでいくことで「本当に変える」を実現する方法みたいなテーマで議論しました。

岡田氏にしろ石井氏にしろ、普段の活動の「左右両極端」な部分は自分とはかなり相容れない感じがするんですが、「共有できる部分」ではかなりお互いに「わかる!」と言い合えるところがあるので。

そういうあたりで、「どっち側の人の本質的ニーズも載せられる真ん中の論調」を作っていくことができれば、国際的に切実な情勢変化の結果として「20世紀の延長でお互いにバーカバーカ言い合ってるだけじゃダメ」なのはどんどん明らかになっていくわけですから、どこかで雪崩のような転換を起こせるはずだと考えています。

そういう「新しい中道」としてのメタ正義感覚を共有していく流れの一環として、映画Winnyに関する記事も結構読まれました。

この記事、特に後半部分はかなり「言いたいことを言えた」感が凄いあってよかったです。

要するに、全体的に国際情勢が緊迫化してきて、経済的にも色々な問題が本当に切実になってくるにつれて、

・20世紀的な左翼性は全然現実的ではなかった

…ことが明らかになると同時に、

・単に20世紀的左翼性の無責任さに蓋をするためだけに必要だった右のムチャな振る舞い

…の賞味期限も切れてきているところがあるんだと感じていてですね。

その先に、「新しい中道」が必要とされる流れは明らかに来ているし、それに対してAIの流行がもたらす影響も大きいんじゃないかと最近は感じています。

ここ以後は、「AIがもたらす政治論戦のメタ正義的中道化」みたいな話と、この月末に行ってきた青森県の原発関連施設視察ツアーの話で、「実際に現場レベルで奮戦している人の気持ち」まで通じる言論をやっていけるかがこれから大事になってくる、みたいな話などをします。

昨年7月からは、「記事の有料部分のバラ売り」はできなくなりましたが、入会いただくと既に百本近くある過去記事の有料部分がすべて読めるようになりますので、これを機会にご購読を考えていただければと思います。
ここまでの無料部分だけでも、感想などいただければと思います。私のツイッターに話しかけるか、こちらのメールフォームからどうぞ。不定期に色んな媒体に書いている私の文章の更新情報はツイッターをフォローいただければと思います。

「色んな個人と文通しながら人生について考える」サービスもやってます。あんまり数が増えても困るサービスなんで宣伝してなかったんですが、最近やっぱり今の時代を共有して生きている老若男女色んな人との「あたらしい出会い」が凄い楽しいなと思うようになったので、もうちょっと増やせればと思っています。私の文章にピンと来たあなた、友達になりましょう(笑)こちらからどうぞ。

また、先程紹介した「新刊」は、新書サイズにまとめるために非常にコンパクトな内容になっていますが、より深堀りして詳細な議論をしている「みんなで豊かになる社会はどうすれば実現するのか?」も、「倉本圭造の本の2冊め」として大変オススメです。(Kindleアンリミテッド登録者は無料で読めます)。「経営コンサルタント」的な視点と、「思想家」的な大きな捉え返しを往復することで、無内容な「日本ダメ」VS「日本スゴイ」論的な罵り合いを超えるあたらしい視点を提示する本となっています。

さらに、上記著書に加えて「幻の新刊」も公開されました。こっちは結構「ハウツー」的にリアルな話が多い構成になっています。まずは概要的説明のページだけでも読んでいってください。(マガジン購読者はこれも一冊まるごとお読みいただけます。)

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