長嶋茂雄さん

ペンネーム Mr.K


日本人で一番好きな人を上げるとしたら
長嶋さんを挙げたい。
この国でこれほど愛される人は他にいるだろうか。
アンチ巨人でも長嶋さんファンというケースは多い。
最後に記す本旨の前に、
長嶋ファンの私から少しエピソードを語らせて頂きたい。

よく知られているように、
その1年目のデビュー戦においては、国鉄スワローズのエースで前人
未到の400勝投手金田正一氏に、4打席4連続三振を食らい、
「プロの洗礼」を受けた。
これ以下ない、とっても悲惨なデビューからそのプロ野球キャリアを
始めたわけである。よくテレビなどでもその映像が流される。

ところが、その年、長嶋さんの新人1年目の記録が実は凄い。
「本塁打王」「打点王」の2冠王を獲得し,「首位打者」も2位だった
のである。
つまり、あと少しで新人が三冠王取りそうだったということになる
わけで、ルーキーイヤーからとんでもない活躍であった長嶋さん。
さらにその後、金田さんからも18本塁打、打率.313も打ってること
はあまり知られてないだろう。
ちなみに金田さんは後年のインタビューで、
普通の打者は三振を取られると次の打席はまた三振取られるのが嫌で
「当て」にくるものだが、長嶋さんは4打席の三振全てフルスイング
であり、そのスイングを見るにつけ恐怖したと語っていた。
そのとき既に、後年打ち込まれるのを予期していたのかもしれない。

その後のご活躍はここで語るまでもないでしょう。詳細はウィキペデ
ィアに譲りたいが、それをあらためて見るととんでもない選手だった
ことが浮き彫りにされている。是非ご覧頂きたい。

そして、私がここで語りたいことは、
長嶋さんが脳梗塞で倒れてからのことである。

テレビのドキュメンタリーで見たお姿。
後遺症で右半身不随となった長嶋さんが、
普通の人は嫌がる苦しく辛いリハビリに自ら積極的に取り組んで、
担当者が充分だというのに「もっと、もう少し、もう一回」と訓練に
励んでおられた。
そして、病気で倒れた著名人の多くがその姿を世間に見せたくないと
衆目から遠ざかっていくのが通例の中、長嶋さんは病に倒れた後もメ
ディアに登場され、その理由を問われた際に「同じ病気になった人達
に、私が回復してゆく姿をメディアを通じて見てもらうことで、希望
・勇気を持ってもらいたい。」と語られた。

そこには4打席連続4三振に倒れてから、そこからみんなのヒーロー
へと立ち上がっていく姿を彷彿させられた。


 長嶋茂雄さんは永久に不滅です。

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