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葉月も皆も悪い

 彼女は自分達も悪いのも気づき、反省しました。

 思い出したくない話だが、私は晃助くんに何度も絡まれた。私の意思に反して、晃助は何度も連絡してきた。
「葉月!俺様に逆らうんじゃねえ!」
 晃助は私にも「俺様に逆らうな」等の内容を何度も送信してきた。それどころか、晃助は私達の前にも何度も直接現れて、暴言を吐いてきた。
「私が何をしたって言うのよ!」
 私にも何も心あたりがないのに、晃助は暴言を繰り返してきた。私が何をしたのか、何故晃助が乱暴なのかよくわからない。
「葉月!俺様に逆らうとは生意気だぜ!」
「相手にしていられないわ!」
 晃助の暴言も悪化していったが、私も晃助を相手にしなくなった。私も仕事や趣味等に打ち込んで、晃助を無視した。
「沙織、大丈夫?」
「晃助さんが私にも何度も暴言を吐いたの。でも私も言い過ぎてしまったの。」
 私は沙織にも連絡して、大丈夫かも聞いた。沙織も晃助に何度も暴言をぶつけられたと訴えたが、沙織自身も言い過ぎとも反省した。
「葉月~!拙者と付き合うでござる~!」
「勝手にすれば。」
 この頃から変な男性も追いかけてくるようになったが、私はこちらも相手にしなかった。
「葉月、大丈夫か。」
 晃助とのトラブルを心配したのか、慎也くんも私にも連絡してきた。
「沙織も私も晃助くんにしつこくされたの。あいつは最低最悪よ!」
 私も怒るように、沙織も私も晃助にしつこくされたと吐き捨てた。
「良いか。あの野郎の名前は絶対に言うな。」
「私も言わないわ。慎也くんも皆も言わないでね。」
 慎也も私も、晃助の名前を言わないようにと約束した。
「晃助くんも悪いけど、私達も悪いんじゃないかな・・・。」
 ところが、私も次第に晃助の暴言や乱暴な行為を悪く言うのも、晃助の名前を絶対に言わないのも、私達も悪いとも思えた。暴言や乱暴を繰り返す晃助も悪いが、傍観するか悪く言うばかりの私達も同じくらい悪いようにも思えた。
「晃助くんの暴言が酷いの。でも私達も悪いと思うの。」
 私は知っている専門家にも、晃助の暴言や乱暴な行為についても相談した。
「家庭内暴力の問題ね。こちらにも相談が来ているの。」
 女性の専門家も、家庭内暴力の相談が来ていると応えた。晃助は家庭内暴力もしていた。
「家族に問題があるのもあるけど、相手が思う通りにならないと暴力や暴言をしてしまう人も多いの。相手の立場を思って、話し合いで解決しないとならないの。」
 専門家も家庭に問題があるのも、相手が思う通りにならないと暴力や暴言をしてしまう人もいるとも応えた。だが、こちらも相手の立場を思って、話し合いで解決しないとならないとも応えた。
「難しい問題ね・・・。」
 暴力も暴言も悪いが、背景も複雑だ。皆が相手の立場を思って、少しずつでも話し合いでも解決しないとならない。
 話し合いが続いたが、晃助から連絡してきた。
「葉月、俺様を許してくれ。」
「私も晃助くんを許すわ。次からは皆にもしつこくしないのよ。」
 晃助も私にも、許してくれと訴えた。私も晃助を許すとも、しつこくしないようにとも注意した。
「晃助くんの名前を絶対に言わないのも、見ているばかりなのも私達も悪かったと思うわ。」
「俺も悪かったと思う。でも俺も晃助も仲直りしたからな。」
 慎也と私も、晃助も私達もどちらも悪いのも話し合ったが、慎也も悪かったのも認め、晃助とも仲直りしたのも私にも伝えた。
「皆も仲直りし合えたけど、晃助くんも私達も悪いのも反省しないとね。」
 今回の晃助との問題は解決したが、晃助も悪いが私達も悪いのは反省しないとならないと思う。この先にどのような問題があっても、晃助と私達の悪い出来事からも学んでいきたいとも思う。


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