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専門性・ジェネラリスト議論の解決策 〜noteから考える人生戦略〜

専門性をフック(きっかけ)にして、ジェネラリストを目指せ。


昨今のネット上で職業選択論としての中で、専門家・ジェネラリスト宗派が対立している。

教典比較

専門家になれ宗派
→専門性を持つような職業選択をしましょう。ジェネラリストのように専門性がない人は、仕事が得にくいよ。
ジェネラリストになれ宗派
→専門性にこだわると、できる仕事の幅が狭くなって、将来的に困る可能性が高いよ。専門性をつけるよりも、色々な仕事をできるように勉強していった方がいいよ。

たしかに、どちらも正しいことを言っているように感じる。
専門性を持つ方が仕事を振りやすいし、「〇〇の専門家」で認識してもらいやすいだろう。
一方で、専門性を高め続けていても、広がりを持ちづらいことも確かである。

この問題は、どこを見ているかの違いだ。

仕事を始めたての頃、ある分野の専門性があると、上司(or 仕事の発注者)から最初の仕事を降ってもらいやすい。
できる仕事が分かりやすいからだ。

ジェネラリストのように守備範囲が広いと、何ができるか分かりにくい。
だから、最初は専門性をアピールする方がいいだろう。

しかし、ある程度経験を積んでくると、立場が逆転してくる。
専門家は、専門性をあることで仕事を振ってもらいやすいことは変わらないが、時間が経っても振ってもらえる仕事が変わりにくいことが多い。

「この仕事はこの人」って特定のジャンルの時は任せてもらえるが、他の仕事の時に名前が上がらない。

ジェネラリストの場合は、守備範囲が広いので、大きな仕事を任せてもらいやすい。
専門性をアピールしないので、最初は仕事を振りづらいかもしれないが、経験を積んでくると上流の大きな仕事を任せてもらえるのだ。

専門家になれ派、ジェネラリストになれ派もどちらも正しいことを言っている。
なので、両方を合わせてみると、最適解が出てきそうだ。

若い頃は、専門家として専門性を磨き、仕事をもらう。
その専門性とシナジーを生むような専門性を身につけつつ、ジェネラリストの道を目指す。

一言でまとめると、

専門性をフック(きっかけ)にして、ジェネラリストを目指す。

これが現在の職業選択論の最適解だと思う。
もちろん、専門性を磨き続ける選択肢もある。

それこそ、専門性の高い職種である「〇〇士」や「エンジニア・プログラマー」として、専門性を磨き続けることも一つの戦略であると思う。
しかし、普通の人の最適解は、専門性をきっかけに仕事をもらいつつ、ジェネラリストを目指すことだ。

これは芸能人の売り出し方、サービスの普及のさせ方にも似ている。

芸能人の売り出し方は、まず王道キャラではなく、一つのキャラクターを武器に目立つことだ。
例えは、今はモデル・ブランドオーナーとして活躍しているローラさんも同じような辿り方をした。

ローラさんは綺麗だけど、最初から綺麗なモデルとして売り出していてもここまでの活躍には至らなかったと思う。
言葉遣いが独特で、大物にもタメ口で会話できる尖ったキャラクターがあったから、いろんな人に認知してもらって、その後本業のモデル方面の活躍に繋がった。

専門性をきっかけにして、ジェネラリストになった成功例である。

サービスの例で言うと、noteだ。
noteも最初からブログサービスとして売っていても、競合の「はてなブログ」「アメーバブログ」と競合してしまう。
なので、1記事単位で売ることができる尖った機能を持つことで、他のサービスよりも一線を画した。
最初は記事を売りたい人を呼び込んで、note経済圏を広げる。
note経済圏を広げると、自然と書く人が増えてくる。
ブログサービスとして、書きやすさの向上を目指すのではなく、課金機能という尖った部分を作り出し、ユーザー数をどんどん増えていった。

noteのようなSNS系のサービスは、ユーザー数さえ増えていれば、見てくれる人が増えてるので、サービス自体に足りない部分があっても目を瞑る。
noteは課金機能をきっかけに、王道のジェネラリストサービスになった。

最初から「記事だけじゃなくて、写真・イラスト投稿できます。」って伝えても王道になり得なかったはずだ。

芸能人やサービスと同様に、自分の職業選択論も同じようにやれば上手くいく。

例えば、経理職の人が経理分野の専門性をフックにして、財務の仕事を任せてもらうなど、徐々に仕事の範囲を広げていき、営業・管理にも精通できるようになれば、CFOの道も開かれる。
フリーランスの方も同じである。
Webデザイナーとして働いている方がデザインというフックにして、UIデザイナーになり、その後サービス全体のデザイン領域を担当することになる道もある。

長々と職業選択・人生戦略について書いてきましたが、少しでも皆さんの役に立てば幸いです。

質問・コメントいただけると嬉しいです。
フォローもよろしくお願いいたします。


P.S.
藤原さんの「1/100×1/100×1/100=1万分の1の人材になろう」に似ているかもしれないが、少し意図が違う。
あっちは違う分野で専門性をあげることで、自分の希少性をあげようっていう意図がある。
僕が書いたのは、専門性をフックに、ジェネラリストを目指すルートを選択すると楽になるよ。ってことです。

②株式会社noteでインターンしてましたが、noteには関わっていなかったので、noteの戦略は公式の戦略とは異なると思います。外部の一般人が勝手に分析した記事としてご覧ください。

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