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クラシックサックス無伴奏作品リスト15選

こんにちは!サックス奏者角口圭都です。サックスの演奏楽しんでいらっしゃいますか?

今回は、「サックスで吹きたい無伴奏作品」と題してお届けします。
ピアノが無い場所や、自分しか演奏者がいない時、頼るものは無伴奏作品!
たった一音から広がる音楽世界には独特の愉しみがあります。
たくさん音が鳴っているのもよいですが、たった一音の中には、こだわりの音色、こだわりの空間、一音にかける強い想い、、、、はたまた無音すらも音楽の一つとなり、時には一人で吹いているのに2人にも3人にも聴こえてくることも。
無伴奏で演奏してどれだけ聴衆の心をつかめるか・・・無伴奏にしかない痺れるような快感をぜひ味わっていただきたいです!

①バッハ:無伴奏チェロ組曲

音楽の父ともいわれる大バッハの名曲。第一番のプレリュードは一度は吹いてみたい作品ですね。
跳躍が難しいですが、奏法を鍛える練習にもなりそうです。

②バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ

③C.P.Eバッハ:無伴奏フルートのためのソナタ

二つまとめてご紹介。
②無伴奏フルートのためのパルティータは、バッハの作品ではないかもしれないという説がありますが、それを抜きにしてもサックスで吹いてもバロックの時代に浸れる作品です。音域的にもちょうど吹きやすいのでソプラノorアルトなどでもよいですね。

私の好きなニコレの演奏リンクを貼っておきます。
③C.P.Eバッハ:無伴奏フルートのためのソナタ
バッハの息子カール・フィリップ・エマヌエルの作品。バロックの時代から次なる古典派への道筋の中で、メランコリックな旋律が特徴的です。
こちらも音域的にサックスでも吹きやすくよく演奏されます。

④ボノー: ワルツ形式のカプリス

フランスの作曲家ボノーの、かわいらしくユニークな作品。
ちょっと難しいけど、練習してて楽しいのが良いです。
日本が生んだレジェンド原博先生の、すごすぎる動画を貼っておきます。この演奏の右に出るものはあるのかなぁ。

⑤リュエフ:無伴奏ソナタ

闇っ気・暗い曲が好きなあなたにはとてもオススメの一曲。私はこの曲をやっていると鬱になりそうで、1度も本番で吹いたことがありません。苦笑
(いつかやらなきゃなぁ)
特に3楽章は、パニック障害か精神破綻したようなメンヘラ感大爆発!
まさに女流作曲家の作品!といった雰囲気です。頭痛とお腹がズキズキする一楽章、だるすぎて動けない二楽章、イライラ・不安・キャパオーバーで精神ぶっ飛びそうな三楽章。ぜひやってみてください。(好きゆえの表現ですのであしからず)

⑥ピアソラ:タンゴエチュード

大好きピアソラのタンゴエチュード!
もとはフルートのためのようですが、いろんな楽器に編曲されて出版されています。
私の演奏を貼っておきます。ピアノ譜もついていて、無伴奏でもデュオでも楽しめます!

⑦野田燎:舞

野田燎さんはサクソフォン奏者であり、作曲家で多くの作品を発表されています。しかも医学博士としても研究されているすごいお方。日本の文化をテーマにした作品が多いようです。

CDを出されたようで、私も購入したいと思います。
演奏は、芸大の優秀な後輩三浦夢子ちゃん。パレロS.Qのメンバーとしても大活躍ですね!

⑧ロバ:エチュード、その他いろいろ

クリスチャン・ロバ氏の作品はどれもすごく難しいのですが、サックスの機能性・表現性の天井を思いっきりハンマーで壁ドンしてるかのようです。

・KABUKI・マサイ・サンバ・ハードトゥハードなど、いろいろありますね。知らない作品がたくさん増えてて、私もいろいろチャレンジしてみたいなと思いました。大学院の卒業試験でワークソングという作品を演奏しましたが、もうできない・・

フランスで活躍中の中島諒君の演奏を貼っておきます。みんなうまくてすごいなぁ。

⑨エスケシュ:リュッテ(闘争)

面白いMUSIC VIDEOを見つけました!
ご紹介するものがだいぶ難しいものばかりになってきました・・・苦笑

自分が学生の時、これを演奏する人が結構多くて一時期耳タコになってたのを思い出しました。なかなか上級編ですが、ロバよりはやりやすいと思います。こういう難しい無伴奏はどこに面白さを感じるかも奏者の資質にかかってきますね。

⑩ボザ:小品

この曲は、無伴奏を調べてみて初めて知りました!ボザのこんな曲があったのですね!

ジャズのテイストを盛り込んだ調性のある無伴奏。筆者的には、こういう無伴奏がほっと落ち着きます。そのうち吹いてみたいと思います!

⑪モロスコ:ブルーカプリス

ブルースを元に作られたジャジーな作品。コンサートを聴き慣れない客層にも比較的受けの良い(わかりやすい)曲調。世の「サックスってこういう楽器だよね!」っていうイメージその通りだからでしょう。year!って言いたくなる感じ。昔私も吹いたはずなのに、全然わすれてました。

楽譜は、作者に直接連絡してみてください。

⑫ボザ:即興とカプリス

確か日本管打楽器コンクールの予選曲にもなっていた作品。(多分コンテスタントはみんなもう聴きたくないって思ってそう)
私も新鮮な耳で聴けないのですが、メロウで夜のまどろみのような即興部分と、コミカルな(フランス版くまんバチの飛行みたいな)雰囲気の作品。短いのでサクッと吹きたい場面でよさそうです。

⑬ドビュッシー:シランクス

フルートの無伴奏の名曲の名曲!!コンサートのアンコールにもいいですね。テナーサックス版がありましたがもしやる気があれば自分で移調してみるのも勉強になりますね。

⑭フィトキン:Jim and Pam and Pam and Jim

この短い作品は、オーストラリアのドラマ「ネイバーズ」の 2 人の主人公にちなんで名付けられたそうです。
(オーストラリアではメロドラマのことをソープドラマというそうです!)
初めて聴いたときに私も吹いてみたいなぁと思い、作曲者のフィトキンさんに問い合わせてPDFで購入しました。気になる方はぜひこちらから.
他にもいい曲いっぱいありますよ~。

⑮トマジ:Evocationエヴォカシオン(喚起)

栃尾克樹先生の同名CDでサックスでもこの作品を取り上げる人が増えました。どうやらオーボエが先??詳しくはわからなかったのですが、比較的とっつきやすく、楽章ごとに、

  1. ペルー人 (Peruvienne)

  2. ナイジェリア人 (Nigerienne)

  3. カンボジア人 (Cambodgienne (Asparas))

  4. スコットランド風 (エコセーズ) (Ecossaise)

と名づけられています。演奏時間に合わせて抜粋もよさそうですね!

最後に

なんとか15作品ご紹介できました!もちろんもっとあるのです。須川先生や上野君の校訂のバッハパルティータ・ルチアーノベリオの作品、それから邦人作品や現代曲・・・挙げればきりがないのですが、今回は初級の方でも頑張ればできそうな曲~上級と幅広くご紹介することにしました。
ちょっとした時のネタとして持っておくと、「なんか吹いてよ~」っていう無茶ぶりにも対応できるでしょう。
皆様の参考になれば幸いです!

頑張って書きました。もし参考になったよ!という方は投げ銭&サポートぜひお願いいたします♡


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